01/20/2023 装幀百花 菊地信義のデザイン(菊地 信義) - あの斜体の文字に魅かれて

芥川賞は、佐藤厚志さんの『荒地の家族』と井戸川射子さんの『この世の喜びよ』、
直木賞は、小川哲さんの『地図と拳』と千早茜さんの『しろがねの葉』。
芥川賞直木賞ともに2作の受賞で、驚きました。
なんか大盤振る舞いみたいですが、
新しい書き手に門戸を開くとしたら、それもアリかな。
かつて、多くの芥川賞直木賞の単行本化の際に
装幀を担当した人がいます。
それが、菊地信義さん。
今日は芥川賞直木賞受賞のお祝いに
菊地信義さんの『装幀百花 菊地信義のデザイン』を紹介します。

2022年3月28日、78歳で亡くなっています。
この本は、菊地さんが講談社文芸文庫の創刊以来、
実に1300点余の文庫デザインの中から選ばれた作品が
カラー版で紹介された「決定版作品集」です。
菊地さんの装幀した本を見かけないことがないほど、
菊地さんは文芸文庫に限らず、
数多くの装幀を手掛けてきました。
その数、なんと1万5千点以上といいますから
すごいものです。

なので、表紙の装幀で、これは菊地さんの作品だとすぐにわかったものです。
そのほかにも、「変形」であったり、「図像」であったり、
「字体」に変化をつけたり、「構成」では余白を生かしています。
「視覚的な効果で、読んでみようとかと思う心をゆする。」は、
菊地さんのエッセイからの一文。
菊地さんの装幀に心を揺すられて、読んだ本もたくさんあります。

考えていた人だから、
菊地さんの装幀には淀みがないのです。

応援よろしくお願いします。
(↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 今日もクリックありがとうございます)


| Home |