01/21/2023 震災間もない被災地で - 映画「男はつらいよ 寅次郎紅の花」の話

阪神淡路大震災が起こってから28年の追悼の日でした。
その日、多くのニュースが当時の様子、
燃え上がる町、倒れたビル群、寸断された高速道路といった様を
報じていました。
それらを見ながら、
被災して間もないあの町で
一生懸命人助けをしていた男のことを思い出しました。
その男の名は、車寅次郎。
シリーズ第48作で、実質的に最後の作品となった
「男はつらいよ 寅次郎紅の花」は
震災のあった1995年12月に公開されています。
私のお宝の「男はつらいよ」の録画DVDで再見しました。
今日は、映画「男はつらいよ 寅次郎紅の花」の話です。

映画「男はつらいよ 寅次郎紅の花」は1995年の暮れに公開されていて、
映画の冒頭、おなじみの葛飾柴又のだんご屋で
さくら(倍賞千恵子)たちが「おにいちゃんどうしてるんだろう?」と
のんびりテレビを見ています。
そこに映っていたのが、
その年の1月に起こった震災の被災地。
なんとそこにあの懐かしい四角い顔が。
しかも、寅さん、時の総理村山首相のそばでなにやら話していたり。
もちろん、映画ならではの合成ですが、
よくできていました。

想い人の泉ちゃん(後藤久美子)の結婚式をぶっ壊して
傷心のまま奄美大島に立ち寄ります。
そこで、寅さんと暮らすリリー(浅丘ルリ子)に出会います。
あまりにも出来過ぎた再会ですが、
山田洋次監督の丁寧なつくりであまり違和感がありません。
寅さんとリリーってどういう関係なのか?
さくらたちも気になって仕方がないところ。
満男君の恋愛に寅さんたちの男女関係。
話は大掛かりですが、きちんとまとまっていて
いい作品です。。

まだ被災して間もない神戸長田の街を
寅さんが再訪する姿で終わります。
この映画公開の翌年の1996年8月4日、
車寅次郎を演じ続けてきた渥美清さんが亡くなります。
役者としての最後のセリフが、
この映画のラスト、被災された人たちへのこの言葉だったそうです。
あ~苦労したんだなぁ。え~、本当に皆さん、ご苦労様でした。

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