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 「コミカライズ」という言葉は
 「小説やドラマなどを漫画化すること」と定義されます。
 「月光仮面」や「七色仮面」といったテレビ創成期の子供向け番組の多くが
 当時の月刊漫画誌で漫画化されていましたから、
 歴史的にはテレビとともに生まれた文化といえます。
 石ノ森章太郎さんの「仮面ライダー」をはじめとした
 多くの「コミカライズ」漫画を描いてきたすがやみつるさんの
 この『コミカライズ魂』は、
 副題に「『仮面ライダー』に始める児童マンガ史」とあるように、
 自身の関わった「コミカライズ」史だけでなく、
 初期の「コミカライズ」の大御所であった一峰大二さんの業績まできちんと描く
 「児童マンガ史」でもあります。

  

 私の子供の頃、
 「まことちゃん」で有名な、あの楳図かずおさんの「ウルトラマン」を見て
 驚いたことをよく覚えていますが、
 この本でもすがやさんが同じような思いを持ったと書かれています。
 すがやさんは1950年生まれですから、ほぼ同世代。
 そのすがやさんが石ノ森漫画と出会い、夢中になり、
 そこで石ノ森漫画の「コミカライズ」を描いていく過程は、
 1970年代から80年代にかけての石ノ森漫画の隆盛をよく物語っています。
 その当時の子供たちが読んだ「仮面ライダー」作品の多くは
 すがやさんたちによる「コミカライズ」作品だったといえます。

 「コミカライズ」の仕事は、
 当時、一流の漫画家がやる仕事ではなかったという風潮が強かったと
 すがやさんは書いていますが、
 それでも多くの子供たちを夢中にしたその歴史を残すことは
 とても意義のあることです。

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