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 私が映画にはまったのは高校生の頃だから
 ちょうど70年代になったあたりだろうか。
 この時期に映画に夢中になって運がよかったのといえるのは
 日本でチャンプリンの映画がまとめてリバイバル上映されたことだろう。
 1972年秋から1975年にかけてリバイバル上映された企画は
 「ビバ!チャンプリン」と題されて、
 その第1回めが「モダン・タイムズ」だった。
 その当時購読していた映画雑誌「キネマ旬報」では映画シナリオも掲載されていて
 特集されていたチャンプリンの映画のシナリオも載っていたし、
 この時映画館でチャップリン映画を観ることもできた。
 それから半世紀以上経つが、
 今ではもちろんDVDなどで鑑賞はできるが、
 やはりあの時の熱気はいい思い出だ。

  

 そのチャンプリン映画が今また注目を集めているのは
 ロシアによるウクライナ侵攻で
 チャップリンの代表作のひとつ「独裁者」が反戦をテーマにした作品だからだ。
 だから、大野裕之さん(日本チャップリン協会会長というすごい肩書も持っている)の
 『ビジネスと人生に効く 教養としてのチャップリン』を読むと
 映画人チャップリンがいかにすごい人であったかがよくわかる。
 それはヒトラーと対峙した「独裁者」だけでなく
 「モダン・タイムズ」「街の灯」「黄金狂時代」といった作品を観れば
 歴然だろう。

 この本はチャップリン映画が大好きという人だけでなく
 まだチャップリン映画を観たことのない人でも、
 チャップリンの生涯や作品講座、また現代に通じるテーマなど
 興味深い論考になっている。
 「論考」と書いたが、大野さんの文章は難しくはない。
 どちらかといえば、とても軽妙。それでも深いのは
 チャップリンの映画によく似ている。

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