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 暑い!
 とにかく暑い!
 毎日40℃近い気温が続いています。

    炎天や生き物に眼が二つづつ        林 徹

 それより雨が降らないのが気になります。
 さいたまではもう20日ほど雨が降っていません。
 畑に水やりをするのも、
 昼では無理で、夕方6時を過ぎたあたりになります。
 その時刻には畑には結構たくさんの人が来ていて、
 暑さのぐちも楽しい会話となって弾みます。

 まずはマクワウリ

  20230730_061616_convert_20230730103411.jpg

 かなり大きくなってきましたが、
 まだ真っ黄色までには至っていません。
 以前育てたことがある人に訊ねると、
 もっと黄色くなってから収穫と教えてもらいました。
 今育っているのは2つ。
 写真の右下のほうに見えます。

 こちらはサトイモ

  20230730_061637_convert_20230730103608.jpg

 サトイモこそたっぷりな水が必要なので
 毎回ジョウロに2杯は水やりします。
 その右向こうに見えているのはラッカセイ

 こちらはニンジン

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 ニンジンにも毎回ジョウロ2杯ぐらいは水やりします。
 その向こう、草みたいに見えているのはオカヒジキ

 こちらは朝6時過ぎの朝日にあたった
 ピーマンと、その向こうはナス

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 この2つはもう少し収穫ができそうですが、
 そろそろミニトマトキュウリはおしまい。
 2つ植えたキュウリですが、
 そのうちの1本は昨日伐採しました。
 夏野菜といっても
 7月あたりが収穫の最盛期です。
 今年のキュウリは去年ほどではありませんが70本ほど。
 ミニトマトは200個を超えましたから
 まずまずの成果でした。

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 昨日映画「怪談」(小林正樹監督)の話を書きました。
 小泉八雲の4つの話をオムニバスにした名作ですが、
 そのひとつが「雪女」。
 雪女役を岸惠子さんが演じていました。
 実は映画を観るまで「雪女」がどんな話なのか知りませんでした。
 雪女というキャラクターだけが突出していて、
 ストーリーはあまり知られていないかもしれません。
 そこで、今日は絵本『雪女』を紹介したいと思います。

  

   注 今日紹介した絵本の書影がなかったので、小泉八雲の本を書影にしています。


 『雪女』はいうまでもなく小泉八雲の代表作のひとつです。
 この絵本では小学生でも読めるように平井呈一さんが書き改めた文がついています。
 絵は伊勢英子さん。(2000年に出た絵本なので、伊勢さんは漢字表記になっています)
 物語はある寒い冬の夜から始まります。
 二人の木こりがひどい吹雪にあい、小さな小屋に逃げ込みます。
 そこに雪女が現れ、年老いた木こりは凍え殺されます。
 もう一人の木こりは若かったので、命は助けられますが、
 見たことは絶対公言しないことを約束させられます。
 その翌年、若い木こりは道で若く美しい女と出会います。
 木こりは女を家に連れて帰り、やがて二人は結婚します。
 子供が10人も生まれ、これほどの仕合せはないと思っていた矢先、
 木こりはつい女に昔見た雪女の話をしてしまいます。

 もうおわかりでしょう。
 この女はあの時の雪女だったのです。
 約束を破った報いで女は家を出ていきます。
 仕合せ過ぎて、ふいと曲がったその先に不幸が待ち受けている。
 この怪談話は雪女が怖いのではなく、
 そんな人生のありようが怖いことを教えています。
 伊勢英子さんは雪女を凛とした美女として描いています。

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 暑い!
 口にするのも嫌だけど、暑い!
 連日体温を越える暑さなんて、過去にも経験がないくらい、暑い!
 もう三度も暑い!って書いてしまった。
 この暑さをどうしのぐか、
 冷房、扇風機、アイス、水浴び、色々あるだろうが、
 怪談話というのはどうだろう。
 でも、ホラー映画の突然ドッキリ映像は苦手。
 思い出したのが、小泉八雲の『怪談』を映画化した作品があったこと。
 TSUTAYAに行って、見つけてきました。
 今日は、映画「怪談」の話です。

  

 映画「怪談」は1965年公開の日本映画。
 公開されたのは2月とありますから、納涼気分ではなかったようです。
 監督は日本映画の大御所小林正樹
 小林正樹監督といえば「人間の條件」や「切腹」など
 多くの名作を生みだした日本映画屈指の名監督の一人で
 この映画「怪談」も世界から絶賛された作品。

 映画は小泉八雲の『怪談』などに収められた4つの作品からなるオムニバス。
 上映順に作品名と出演者を書いておきます。
 「黒髪」  三國連太郎、新珠三千代、渡辺美佐子
 「雪女」  岸恵子、仲代達矢
 「耳無芳一の話」  中村賀津雄、志村喬、丹波哲郎
 「茶碗の中」  中村翫右衛門、滝沢修、杉村春子
 出演者の名前を見ているだけで、
 この映画がどれほど豪華かがわかります。

 それと岸恵子さんはじめ女優陣が怪しいほどに美しいのも
 この映画の魅力です。
 岸恵子さんの雪女ってやっぱり怖い、けれど美しい。

 小林監督にとっては初めてのカラー映画だったそうで、
 随所に色彩へのこだわりを感じます。
 しかもほとんど全編スタジオでの撮影といいますから、
 随分製作費もかかった作品です。

 暑さがふっとぶというほど怖くはありませんが、
 昭和39年にこんなにすごい映画を作っていたことには
 圧倒されました。
 なんとも熱い映画でした。

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 イラストレーターの安西水丸さんが亡くなったのは2014年3月19日。
 いつの間にか、たくさんの時間が過ぎました。
 でも、こうして新しい本が出版されるのですから、
 水丸さんが大好きという人は今も多い。

  

 今年(2013年)5月に出たばかりの『安西水丸 東京ハイキング』で
 まず興味をひいたのは、この本を出した出版社のこと。
 淡交社は京都の出版社で、調べると主に茶道や京都関係の本を出版しています。
 そこと水丸さんのつながりがよくわからなかったのですが、
 この本のもとになった連載は、
 淡交社が出している「なごみ」という雑誌で、
 2013年の1年間にわたって行われました。
 その時のタイトルが「メトロに乗って 東京俳句ing」。
 つまり、この本では東京の街が大好きだった水丸さんの気ままな散歩と
 おなじみのイラストと
 そして水丸さんの俳句が楽しめます。

 水丸さんは「水夢」という俳号も持っていて、
 海が好きだったとことから「swim(泳ぐ)」から取られたそうです。
 この本で水丸さんが「ハイキング」するのは、
 飛鳥山、谷根千、目黒、赤坂、深川、四谷、月島、上野、竹芝、
 神保町、築地、人形町。
 水丸さんが歩いた頃からすでに10年経って、
 街の表情も変わったでしょうが、
 きっと水丸さんなら、それでも街を愛してやまなかったと思います。

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プレゼント 書評こぼれ話

  今回のアガサ・クリスティー
  ポアロもので『ひらいたトランプ』という作品。
  先にいつもの霜月蒼さんの
  『アガサ・クリスティー完全攻略』の評価を書いておくと
  なんと★★の低評価。
  「クリスティーが好きなら問題なし」で、
  こういう評価もないことないけど少ない。
  それだけ貴重?。
  でも、私は解決は強引だと感じたけれど、
  結構面白かった。
  名探偵たちvs容疑者たち、の構図もよかったけどな。
  ということで、私なら★三つはあげるかな。

  じゃあ、読もう。 

  

sai.wingpen  犯人さがしのヒントはオリヴァ夫人にあり                   

 この長編小説は、アガサ・クリスティーが1936年に発表した名探偵ポアロもので、原題は「Cards on the Table」。
 この言葉は作品の中にも出てくる。
 加島祥造さんの訳では、「手の札を開けて置く」となっていて、ポアロをはじめバトル警視、諜報局員のレイス大佐、そしてアガサ自身を反映した女性の探偵作家オリヴァ夫人の四人がその場に居合わせた殺人事件を協力し合って解く、キーワードのようになっている。

 そもそも今回の事件はこの四人のほかに過去に怪しい経歴を持つ(らしい)四人も集められていて、彼らがカードゲーム(ブリッジ)に興じている間に招待した男が殺害されてしまうというもの。
 つまり、四人の容疑者と四人の探偵・警察という構図が面白い。
 そして、次第に容疑者たちの過去が暴かれていく。
 おそらく読者はその過程で、犯人らしく人物を特定していくだろうが、ここには二重三重の仕掛けがあって、そうやすやすとは犯人にたどり着くことはない。

 面白いのは、オリヴァ夫人のキャラクター。
 彼女はアガサ自身をモデルにしたようでもあって、この作品だけでなく、アガサのいくつかの作品に登場する。
 おそらくオリヴァ夫人を通して、探偵小説を書く上での苦労などをついぼやきたくなるのだろう。
 それに彼女、さすがにいいヨミもしていて、この作品でも彼女の言動に留意した方がいい。
 犯人さがしのヒントはオリヴァ夫人にあり。
  
(2023/07/27投稿)

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 「宣弘社」という名を目にして懐かしさを感じるのは、
 テレビが始まって間もない頃の「テレビっ子」だった人ではないだろうか。
 もっと夢中になっていた人なら、
 小林利雄という名前にも記憶があるかもしれない。
 昭和30年代、宣弘社の代表取締役であった小林利雄の指揮のもと、
 テレビ草創期の子供向けドラマが多く作られていった。
 この『宣弘社ヒーロー全記録』は、小林利雄の生誕100年を記念して編まれた、
 実に贅沢でワクワクさせる豪華な一冊である。
 (小林利雄は2007年に88歳で亡くなっている)

  

 宣弘社のヒーローものとして、一番有名なのは
 やはり「月光仮面」だろう。
 昭和33年に放送開始、たちまち日本中の子供を熱中させた。
 この当時まだテレビそのものを持っている家庭は少なかったはずだが、
 その後何度も再放送されていたから、
 それを見て育った子供も多かったはず。
 この「月光仮面」を皮切りに、
 「遊星王子」「豹の眼」(私はこの作品が一番好き)「怪傑ハリマオ
 「隠密剣士」「高速エスパー」「シルバー仮面」といったように
 タイトルを聞いただけでも
 子供の頃に戻ったようなワクワク感いっぱいになる。

 しかも、その番組のストーリーだけでなく
 こまかい登場人物(例えば「隠密剣士」なら「甲賀十三人衆」のすべての名前と写真)や
 出てきた車などのことも
 こんなことまで載っているんだと驚かされる。
 子供の頃に宝物と称して引き出しの奥にしまっていたものが
 不意に見つかったようなうれしさ。
 この本はそんな貴重な宝物だ。

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 先日第169回芥川賞直木賞の受賞作が発表された。
 直木賞垣根涼介さんの『極楽征夷大将軍』と永井紗耶子さんの『木挽町のあだ討ち』の
 2作の同時受賞だった。
 (芥川賞市川沙央さんの『ハンチバック』)
 直木賞の2作がともに歴史小説と時代小説ということで
 このジャンルの人気の高さをうかがい知ることができる。
 二人の先輩受賞者である西條奈加さんは2021年に『心淋し川』で第164回直木賞を受賞、
 この『曲亭の家』は2021年4月に直木賞受賞後の第一作として注目を集めた作品。

  

 受賞作『心淋し川』が時代小説であったが、
 こちらは『南総里見八犬伝』を書いた曲亭馬琴の息子に嫁いだ
 お路(みち)という女性の生涯を描いた歴史小説。
 曲亭馬琴のことは滝沢馬琴として記憶していて、
 最初この小説のタイトルの意味がわからなかった。
 日本文学に詳しい人なら、そのあたりのことがすぐにわかっただろうし、
 馬琴が晩年目を患い、お路が馬琴の口述を記したとは有名だという。

 お路の生涯が創作者馬琴の生きざまと重なるところがあって、
 西條さんはそこに自身の創作者としての決意みたいなものを
 散りばめている。
 読み物や絵画といった生活に関わりのないものを何故人は求めるのかと、お路に考えさせ、
 それは「心に効くから」と悟らさせる。
 これはおそらく西條さんの思いだろう。
 家族の話、夫婦の話でありながら、
 創作者としての思いを随所にちりばめたこの作品こそ、
 大きな賞を手にしたあとの西條奈加さんの強い眼差しを感じる。

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 先日の土曜日(7月22日)、
 小学校の夏休みに合わせるように
 関東でも梅雨明けとなりました。
 その土日、近所では夏祭りがあって
 暑いなか子供たちの賑やかな声がはじけていました。

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    御祭の昼の太鼓は子が打ちぬ       高田 正子

 梅雨明け前から
 さいたまでは猛暑が続いていて、
 夏本番になれば一体どうなるのやら心配にもなりますが、
 畑の野菜には強い日差しも必要なのでしょう。
 そのかわり、水やりも欠かせないので
 お世話も大変ですが。

 特にニンジン

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 写真の左側がニンジンで、右側にもじゃもじゃと写っているのはオカヒジキ
 これは菜園の栽培メニューにはありませんが、
 種を購入して栽培しています。
 何年か前にも栽培しています。
 そのふたつの間で芽を出しているのはモロヘイヤ
 種まきの時期が遅かったかもしれなくて、
 あまり成長しません。

 同じように種まきが遅かったので
 まだ芽がでたばかりなのがオクラ

  20230722_074719_convert_20230723135259.jpg

 写真手前がそうで、左の方に写っているのがシカクマメ
 そして、右側で茂っているのがサツマイモ
 狭いエリアで植え付けたので、
 茂ってきた茎や葉は一生懸命上に持ち上げています。
 サツマイモの栽培は
 やはり広めの場所が必要です。

 そして、マクワウリ
 ちょうど握りこぶしぐらいの大きさに成長しました。

  20230722_074649_convert_20230723135212.jpg

 こんな実が2つ。
 なんとしても一つぐらいは収穫したいもの。
 収穫の目安はうまくいけば来週。
 遅くとも8月に入れば収穫できるかも。

 今日のおしまいはかわいい花で。
 ラッカセイの小さな花です。

  20230722_074825_convert_20230723135338.jpg

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 「しりとりあそび」をしていて、いつも困ったのが
 「る」で始まる言葉がまわってきた時。
 「ルビー」しか思いつきませんでした。
 最近は「ルッコラ」という野菜の名前も言えますが。
 クレヨン画でとてもリアルな食べ物を描く加藤休ミさんが絵を描いた
 『おべんとうのあいうえお』という絵本は、
 子供たちが大好きな「お弁当」にまつわる言葉を
 あいうえお順に並べたものです。
 例えば「あ」であれば「厚焼きたまご」とか
 「い」であれば「いなりずし」といったふうに。
 では、「る」はどうかというと、
 「おべんとうのおかずをつめる」の最後の「る」。
 これって、アリ???

  

 両開きのページの左側に「ひらがな」の文字とその書き順、
 それとその「ひらがな」を使った言葉があって、
 右側のページには加藤休ミさんのおいしい絵が載っています。
 絵だけ見るのも楽しいし、
 その絵についたささやかなコメントもいい。
 先ほどの「いなりずし」では、
 「関東では四角、関西では三角など、地域によって形が異なる」とあって、
 このコメントを読んでみるだけでも楽しい、
 おいしい絵本です。

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 今週のさいたまは暑かったな。
 気温が40℃近くまであがると、さすがにこたえます。
 せめて映画ぐらいは涼しい作品を観たい。
 ならば、海が出てくる映画。
 さかながたくさん泳いでいる映画。
 ということで、今日は
 「さかなのこ」という映画の話です。
 この映画、もちろん海も出てくるしさかなも泳いでいますが、
 涼しいというより、
 とってもハートフルな映画に仕上がっていて、
 夏の朝の涼やかさを感じる映画でした。

  

 映画「さかなのこ」は2022年公開の
 沖田修一監督作品。
 原作は「ギョギョッ!」で人気者になった
 魚類学者でタレントのさかなクンの自伝的作品。
 つまりはどのようにしてさかなクンさかなクンになったかという
 とても興味深い話。
 しかも、そのさかなクンを演じるのがのんさん。
 今、2013年の朝ドラ「あまちゃん」が再放送されていて
 人気が再浮上しています。
 彼女、朝ドラ人気のあと色々あったみたいですが、
 その独特な個性で唯一無二なところがあって、
 この映画でも男なのか女なのかわからない、
 つまりは揺るぎない「さかなクン」という個性を演じています。

 映画の冒頭、

   男か女かは、どっちでもいい

 と字幕がでます。
 これってとても大切な視点で
 さかなクンのような個性の強い人物を描く時にやはり大事なのは、
 性別ではなく一個の個性だということ。
 だから、のんさんがさかなクンを演じる意味は大きい。

 主人公の母親を演じている井川遥さんもいい。
 人から変わった子と思われる主人公をかばい、
 そして理解を示す母親を巧みに演じています。
 こんなお母さんがいたからさかなクンになれたのですね。
 共演者の柳楽優弥さんも夏帆さんもいい。
 二人はさかなクンの幼馴染の役どころ。

 ラスト、海に飛び込むのんさんを観てて、
 そういえば「あまちゃん」の時も海に飛び込んだことを
 思い出しました。
 気持ちのいい、映画でした。
 ギョギョッ!

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プレゼント 書評こぼれ話

  徳川将軍の話が続いたので、
  今日は再録書評ですが、
  第15代将軍となった徳川慶喜の生涯を描いた
  司馬遼太郎さんの『最後の将軍』を
  紹介します。
  この書評を書いたのは2021年4月、
  ちょうどこの時NHKの大河ドラマで
  渋沢栄一を描いた「青天を衝け」が放送されていて、
  そのドラマのもう一人の主役として
  徳川慶喜が描かれていました。
  昨日紹介した『和宮様御留』の和宮様も
  幕末という時代に翻弄された一人ですが、
  慶喜もまたその一人です。
  しかも、時代の主役の一人でした。
  でも、こうしていくつかの作品を読んでみると
  将軍といってもさまざまです。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  大河ドラマ「青天を衝け」のもう一人の主人公                   

 もしその人物が全く別の時代に生まれていたら、その様相はまるで違うものになるものだろうか。それとも、やはりその人の生涯のありようは変わらないのだろうか。
 1966年(昭和41年)「別冊文藝春秋」に三回に分けて連載となった司馬遼太郎の長編小説(といっても司馬の作品では一冊の文庫本に収まるのだから短い部類だが)は、徳川幕府最後の将軍となった、第15代将軍徳川慶喜を描いた作品だ。
 その冒頭、司馬がこう書いた。
 「人の生涯は、ときに小説に似ている。主題がある。」
 では、慶喜の主題は何か。司馬は「世の期待をうけつづけてその前半生を生きた人物は類がまれ」で、それが慶喜の主題だという。

 慶喜という人物は実に不思議な男だ。
 司馬が作品の後半にはいるあたりで「慶喜は孤独」と書いた。
 「古来、これほど有能で、これほど多才で、これほど孤独な将軍もいなかったであろう。」
 慶喜は有能であったがゆえに、将軍になればどのような運命になるか見えていたのであろう。
 だから、徳川宗家の当主は継いだが、将軍になることを固辞し続けた。
 それでも、その職を受けざるを得なかった彼は、どんな夢を持ったのであろう。

 明治維新後、慶喜が静岡に隠棲した時、彼はまだ数え33歳に過ぎなかった。
 77歳で生涯を閉じるまでの長い晩年をどんな思いで過ごしたのか。
 そんな慶喜を綴る司馬の筆にどことなく慈しみを感じないでもない。
  
(2021/04/21 投稿)

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 昨日徳川第9代将軍家重を主人公にした
 村木嵐さんの『まいまいつぶろ』を紹介しましたが、
 今日は第14代将軍家茂に降嫁した和宮様が実は替え玉だったという
 極めて衝撃的な作品、
 有吉佐和子さんの『和宮様御留』を紹介します。

  

 この長編小説は1977年1月から1978年3月にかけて文芸誌「群像」に連載され、
 1978年に単行本化されたものです。
 出版当時、孝明天皇の妹君であった和宮様が実は左手がなかったとか、
 替え玉であったとか、とても衝撃的な内容だったので
 話題にもなりましたし、本としても大変よく売れたのではないでしょうか。

 それから半世紀近くなって、
 読んでみようかと思いついたのですから
 私もなんともおっとりした読者ですが、
 今読んでもとても面白い作品でした。
 歴史的に異説さまざまある中で、
 有吉佐和子さんが和宮様降嫁の真実はこれだと発表したという
 作家としての気骨を感じる作品です。

 物語では和宮様の身代わりとなって
 江戸に向かうフキという少女が最後には狂ってしまいながらも
 さらに新たな身代わりを用意しなければならなかったことに
 歴史の残酷さ、組織の非情を感じさせられます。

 古さを感じさせない名作といっていいでしょう。

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 家康から始まる徳川将軍の名前を言えると
 自慢のようにいう子供がいたものだが、
 考えてみればたかだか15人の名前であるから
 覚えようと思えばできたかもしれない。
 ただこちらは感心して聞いていたものだが。
 ならば、15人の将軍の中で
 誰が一番人気だろう。
 在位の期間や成したことなどで見方は色々あろうが、
 江戸開府を成し遂げた家康や最後の将軍となった第15代将軍慶喜あたりだろうか。
 それに「享保の改革」で知られる第8代将軍吉宗も人気が高い。
 しかし、その吉宗の次の将軍といってもあまり知られていない。
 第9代将軍家重が、村木嵐(むらきらん)さんの歴史小説『まいまいつぶろ』だ。

  

 私が家重に興味を持ったのは、
 NHKで放映されたドラマ「大奥」(原作よしながふみ)を見てから。
 家重には障害があって発する言葉も聞き取れないほどで、
 時には失禁しそのあとが「まいまい」(かたつむり)のようであったという。
 そんな将軍を三浦透子さんが怪演されていて、それが印象に残った。
 村木さんの作品では
 家重の言葉を唯一理解し、言葉にしたという大岡忠光を中心に描かれていくが
 やはり主人公は家重その人だろう。

 忠光とのまじわりだけでなく
 正室となった比宮との心からのうち解け、
 さらに後半登場してくるのちの田沼意次など、
 吉宗から家重、さらには家治と江戸時代中期もまた面白い。

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 児童虐待のニュースを目にするたびに
 以前であったら、「自分の子供を虐待するなんて特別な事件」と見ていたことが
 「またか」と思ってしまう社会とは
 なんと傷ましいのだろう。
 もしかしたら、人間には自分の子供であっても憎しみを持ってしまう
 悲しい性でもあるのだろうか。
 それでも、そこから光明を見出そうとするのもまた
 人間だからだろう。
 2013年に第28回坪田譲治賞を受賞した
 中脇初枝さんの『きみはいい子』は児童虐待をテーマにした
 5つの作品からなる連作短編集だ。

  

 5つの作品は同じ町が舞台となっている。
 かつて桜並木が立派な町も、住民が増えることで、
 そんな桜にまで苦情がくるようになって伐採してしまった、そんな町。
 校名だけ「桜が丘」と名残りした小学校の校長が
 「よせあつめの町、よせあつめのこども」とついつぶやいてしまうような、そんな町。
 冒頭の「サンタさんの来ない家」は、
 その小学校の新任の男性教師が直面する学級崩壊と
 虐待を受けている一人の男の子の物語。
 「わるい子だから、サンタが来ない」と親に言われる子供に
 「きみはいい子」といってあげる教師。
 しかし、一旦家庭にはいってしまえば、教師といえども立ち入ることは難しい。
 それでも、前を向こうとする教師にやはり応援したくなる。

 「べっぴんさん」は子供の頃に親から虐待をうけた女性が
 自身の子供に虐待をしてしまう短編。
 同じような境遇のママ友に抱きしめられる彼女を誰が責められるだろう。
 「うばすて山」も子供の頃に母親に愛されなかった女性の話。
 その母が年老いて自分の娘のこともわからなくなる。
 施設に預けるまでのわずかな時間ともに暮らして、
 女性はやはり母を捨てていこうとする、たったひとつの灯りをもって。

 そのほか、「うそつき」「こんにちは、さようなら」を収録。
 どんな人であっても、生まれてきたことが幸せと実感できたら
 どんなにいいだろう。
 そんな願いがこもった作品だ。

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 昨日(7月16日)の日曜日、
 さいたま市では39℃予想の猛暑となりました。
 実際昼過ぎに外にでると、息が苦しくなるほどの暑さでした。

    静脈の浮き上り来る酷暑かな       横光 利一 

 こんな日は昼には畑には行けません。
 だったらと、朝早い6時に畑に出かけました。
 これは朝日にあたって輝く中玉トマト

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 いのちの営みを感じます。

 今日は畑で見つけた珍しい花を紹介しましょう。
 この花、わかりますか。

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 実はこれ、ニンジンの花なんです。
 100近い区画のある菜園ですから、
 利用者の都合で放置されている畑もあって、
 そこで見つけました。
 何の花だろうと思って、家で図鑑(!)で調べました。

 もうひとつ、珍しい花と実を紹介しましょう。

  20230714_100821_convert_20230716132904.jpg

 上の方にある実からわかるように、
 これはヒョウタン
 ヒョウタンの花はまるで紙でできているかのようで
 とても美しい。
 このヒョウタンは菜園で講習会などを開く場所の
 日よけとして植えられています。

 これは芙蓉の花

  20230714_094531_convert_20230716132721.jpg

 とても大きな花をつけているので
 アメリカフヨウと呼ばれているものではないでしょうか。

 栽培している野菜で
 なかなか大きくならないのがマクワウリ
 実はこの野菜にウリハムシという害虫が
 とてもつきます。
 写真で黄色い花のそばにいる小さな虫が
 ウリハムシ

  20230714_122713_convert_20230716132933.jpg

 有機栽培の畑ですから、
 殺虫剤がつかえないので
 捕獲用のテープとかでつかまえるしかないのですが、
 とても駆除しきれません。
 収穫できるところまで育つかどうか。

 こちらも今年初めて栽培している
 シカクマメ

  20230716_100753_convert_20230716133205.jpg
 
 大きくなってきたので
 ネットを張って誘引を始めました。

 夏ノ暑サニモマケヌ丈夫ナカラダヲモチ
 宮沢賢治のように野菜たちに語ってあげたい気分です。

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 今年の夏の課題図書の小学校低学年向きの1冊に
 以前紹介した(6月25日でした)
 『よるのあいだに・・・』(文 ポリー・フェイバー/絵 ハリエット・ホブディ)が
 選ばれていました。
 子供たちが感想文を書くとしたら
 書きやすい絵本かもしれません。

  

 書評を書いた際に
 グリムの『こびとのくつや』のことをチラッと書きましたが、
 実はあの童話がどんなあらすじだったのか覚えていませんでした。
 そこで見つけたのが、
 絵本作家いもとようこさんが文と絵を書いた、
 (もちろん原作はグリムとなっています)、
 『こびとのくつや』という絵本。
 いもとさんのとってもやさしい絵が印象的な一冊です。

 貧しい靴屋を営むおじいさんとおばあさんには
 最後の1足を作る皮しか残っていないというところから
 物語は始まります。
 二人が眠っているうちに、その皮はとても素敵な靴になっていて
 高値で売れます。
 そこでおじいさんたちは2足分の皮を仕入れると
 また翌朝には2足の靴が出来ています。
 それもまた売れて、皮をたくさん仕入れていきます。
 朝にはまたまた靴が仕上がっています。
 おじいさんたちは一体誰が靴を作っているのかと
 夜中にこっそりのぞいてみると、
 2人のこびとでした。
 いもとさんが描くと、こびとたちはまるで天使のよう。

 やさしいおじいさんとおばあさんは
 こびとたちにかわいい服と靴をこしらえてあげました。
 こびとたちはそのあといなくなりますが、
 おじいさんたちは幸せに暮らした、というそんなお話でした。

 そういうお話だったのか、
 すっきりして、私も幸せに暮らしましたとな。

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 いい映画を観たあとは幸せになれます。
 もちろん、映画に限ったわけではありません。
 いい本、いい音楽、いい絵画。
 できれば、その時々で公開された作品ならいうことはありませんが、
 公開時に見逃した作品でも出会えたなら
 知らないでいるよりはうんといい。
 今日はそんな映画の話をしましょう。
 CS放送で観た映画「きみはいい子」の話です。

  

 映画「きみはいい子」は2015年に公開された
 呉美保監督の日本映画です。
 原作は中脇初枝さんの同名小説です。
 中脇さんの原作は5つの短編からなる連作集ですが、
 その中から3つの物語をチョイスして映画はできています。
 原作は登場人物も物語もそれぞれが違う短編ですが
 連作ということで作品の舞台は同じ。
 映画ではそのあたりをうまく映像化していて
 3つの物語がうまく交差しています。

 3つの物語。
 そのうちの1つは新任の教師がまかされた小学校のクラスの学級崩壊と
 そのクラスで親から虐待を受けているらしい男の子の話。
 新任教師役を高良健吾さんが演じています。
 クラスをまとめるのに行き詰った新任教師が最後にたどり着いたもの、
 それは「家族に抱きしめてもらう」という宿題。
 この挿話だけでなく、
 この映画にはハグする場面がしばしば描かれます。

 2つめの物語は、
 かつて親から虐待を受けて成人した女性が主人公。
  生れてきた子供をつい虐待してしまう女性の苦悩を
 尾野真千子さんが熱演しています。
 そんな彼女のママ友で
 唯一彼女の苦悩に気付く女性がいます。
 実は彼女もまた小さい頃に虐待したことがあります。
 そのママ友を演じるのは池脇千鶴さん。
 いつもながら確かな演技です。
 ここでも最後は池脇さんが尾野さんを抱きしめます。

 最後の物語は、
 認知症をわずらいつつある老女と
 障害を持った男の子の交流の物語。
 どの挿話でもそうですが、
 映画のタイトルの「きみはいい子」が一本の糸になって
 つながっています。

 幼い時に「きみはいい子」といって育ててもらった人は
 なんて幸せでしょう。
 でも、見逃した映画をみてもよかったと感じるように
 大人になってからでも
 「きみはいい子」といわれることは
 やっぱり幸せなことでしょう。

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 いよいよ夏本番。
 夏ですから、暑いのは当たり前なんですが、
 最近の暑さは、猛暑、酷暑とこたえます。
 昭和の夏も暑かったけれど、
 どことなく風情があったように思います。
 縁台、うちわ、浴衣、風鈴、線香花火、
 井戸水で冷やしたスイカ、縁日、盆踊り。
 そんな昭和の夏を楽しむのに
 この雑誌なんかどうでしょう。
 AERAの臨時増刊「サザエさん 2023年夏」号。
 これまでは「週刊朝日」の臨時増刊でしたが、
 6月9日号で休刊になったので
 今回からAERAの臨時増刊になったようです。

  

 読んでいて「不快指数」という言葉が出てきて、
 そういえば昭和の時代にはよく耳にしたことを
 思い出しました。
 「不快指数」とは日中の蒸し暑さを表す指標のようですが、
 最近あまり耳にしません。
 令和の時代では「熱中症警戒アラート」とかで注意を喚起しています。
 「サザエさん」にはまだ「熱中症」は出てこないのでは。

 昭和の夏は風情があると書きましたが、
 そうとばかりいえないのが「ハエ」。
 最近あまり見かけなくなりましたが、
 昭和の時代は普通にそこかしこで飛んでいました。
 「サザエさん」だけでなく、
 同時収録されている「エプロンおばさん」傑作集でも
 「ハエ物語」とタイトルのついた漫画もあったりします。

 ハエは風情とはいいにくいですが、
 ハエたたきはなんとなく昭和の風情かも。

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 吉村昭さんは昭和2年(1927年)東京の日暮里で生まれた。
 亡くなったのは平成18年(2006年)で、享年79歳だった。
 吉村さんのエッセイによく「刑事」や「工事関係者」に間違われる話が出てくるし、
 この『わたしの流儀』というエッセイ集でも
 「人相」という作品で「こわい顔の人がくるよお」と小さい男の子に
 怖がられたという笑い話のような記述があったりする。
 私はそんなエッセイから
 吉村さんが漫画「サザエさん」に登場する波平さんに似ているように思えてしかたない。
 あるいは、向田邦子さんの父にも似ている。
 吉村昭さんは昭和の男であり、昭和の夫であり、昭和の父なのだ。

  

 「酒の戒律」という面白い話が載っている。
 好きな酒を飲むのを夜の9時以降と自身で戒律を定めたという話だ。
 ある時、妻(津村節子さん)の友人と夕食になった時も、
 がんこにこの戒律を守ったという。
 その時の津村さんの言葉がいい。
 「犬みたいでしょう。おあずけと自ら命じて、それをあくまで守っているのよ」
 昭和の男は、ある時には犬のようでもあった。

 また別の話。(「母と子の絆」)
 その話の中に「子供がしっかりしているのは母親が立派だからだ、というのが私の持論」と出てくる。
 令和の時代にそんなことを書いたら、父親は何をしているのと
 叱責されそうだが、
 夫の役目を「妻が育児に専念する環境をうみ出すよう努めるべき」と
 吉村さんは言い切る。
 昭和の男は令和の時代に通用しそうもないことを
 なんとも堂々と、かわいくいう。

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 『みをつくし料理帖』や『銀二貫』などの作品で
 多くのファンをもつ作家高田郁(かおる)さん。
 小説家とデビューする前、漫画原作者として活躍をされていて、
 この『ふるさと銀河線 軌道春秋』という短編集は
 その頃書いた漫画原作を小説化したものです。

  

 高田郁さんといえば時代小説家としてのイメージが強いですが、
 9篇の作品を集めた短編集は現代小説です。
 「軌道春秋」とあるように、鉄道がさまざまな形で物語の中に描かれています。
 現代小説ですが、時に胸つまらせることもあるのは、
 高田郁さんの魅力でもある「泣き」のツボにはまった時でしょう。

 これらの作品を読むと、
 「倹(つま)しい」という言葉がよく出てきます。
 倹しい暮らし向き。贅沢でないが、そこには生活の実感があるような言葉。
 「広辞苑」で調べると、「倹約である。また、生活ぶりが地味である」と出ています。
 高田郁さんの作品の根底にあるのは、
 そういう「倹しい」生活なのです。
 そんな暮らし向きだからこそ、人の人情が切なく、
 それが心を揺さぶるのでしょう。
 それはどんな時代であっても変わりません。

 ちなみに、この短編集は2022年に第10回「大阪ほんま本大賞」を受賞しています。

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 本の世界にはまちがいなく「闘病記」というジャンルがあり、
 さまざまな病気に罹患した人たちの記録が出版されている。
 もしかしたら直木賞作家の西加奈子さんの『くもをさがす』も
 そんな「闘病記」のジャンルにいれられるのかもしれないが、
 これは「闘病記」ではない。
 本文にこんな文章が出てくる。
 「私は闘病、という言葉を使うのをやめていた。(中略)
 これはあくまでも治療だ。闘いではない。たまたま生まれて、
 生きようとしているがんが、私の右腕にある。
 それが事実で、それだけだ。

  

 といえ、それほど言葉も堪能ではないカナダで
 乳がんを宣告され、抗がん剤治療さらには両乳房摘出手術を行うことになった彼女に
 不安がなかったわけではない。
 さらには抗がん治療の最中にコロナにも感染し、
 どうして自分なんだろうと思わないわけでもなかった。
 がんが見つかってからつけはじめた日記に「もう許してください」と書いたのも
 この頃のことだ。
 それでも、彼女は「コロナそれ自体に責任はない」と綴る。

 そんな彼女だから、がん宣告からの日々を綴った文章は
 まるでわきいでる清水のようにきらめいている。
 強いのだ、生きているのだ。
 そして、それは西加奈子さんだけでなく、誰もがそうなのだ。
 だから、これは最後に彼女が
 「あなたに、これを読んでほしいと思った。」と書いているように、
 あなた(読者)や私に手渡された手紙なのだ。

 「私は、私だ。私は女性で、そして最高だ。
 そんな強い言葉を書く彼女からの
 やさしい手紙なのだ。
 返信はあなた(読者)の心が書くだろう。

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 「出水」という夏の季語があります。
 『歳時記』の解説によると、
 「梅雨時の集中豪雨によって河川が氾濫すること」とあって、
 まさにここ数日の九州や中国地方の大雨がそうです。
 
   目のついてゆけぬ迅さの出水川       藤崎 久を

 その一方で猛暑になったところもあって
 日本列島は狭いようで、広い。
 近くの田んぼの稲も随分大きくなりました。

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 近づくと、もう稲の香がします。

 畑の作業は収穫あとの区画に
 太陽熱消毒の処置をしました。

  20230707_094152_convert_20230708092143.jpg

 これは土壌改善につながるもので
 畝に水をいっぱい含ませて、
 その上に透明のシートを被せておきます。
 写真の下の方で白く写っているのが太陽熱消毒をした箇所。
 その奥で防虫ネットをかぶっているのはエダマメで、
 このあとエダマメはすべて収穫しました。

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 随分育ったのがサツマイモ

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 サツマイモが枝も葉もとても茂るので
 狭い畑ではなかなか栽培できません。
 なので、私が借りている菜園ではサツマイモの栽培はありませんでした。
 でも、どうしても栽培をしてみたかったので試してみたら、
 やっぱりどんどん茂ってきます。
 そこで茂った茎や葉を持ち上げるようにしました。
 どこまで茂るのか、それでどう育っていくのか
 ちょっと心配でもあり、楽しみでもあります。
 手前に写っているのは、シカクマメ

 トマトの2枚の写真です。
 こちらはミニトマト

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 いい色に熟しています。
 こちらは中玉トマト

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 根元のバジルもずいぶん育ちました。

 この日(7月8日)、玉レタスも収穫できました。

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 このレタス、知り合いの人から春に苗で頂いたもので、
 畑の片隅で育てていましたが、
 立派に育ちました。

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 ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まって
 昨日7月8日で500日になりました。
 500日は数字でしかありませんが、
 その間にどれだけの人が犠牲となり、
 どれだけの涙が流されたことでしょう。
 一日でも早い解決を祈るしかありません。

  

 カナダのイラストレーター、ジャック・ゴールドスティンさんの
 絵本『せんそうがおわるまで、あと2分』は、
 1914年に始まった第一次世界大戦での悲劇を描いた作品です。
 物語は同じ日同じ町に生まれた2人の青年が主人公。
 仲良しのジムとジュールですが、2人には決定的な違いがありました。
 それはジムの方がジュールより2分だけ早く生まれたこと。
 そのせいか、ジュールはいつもジムより2分遅れます。
 カナダに住む2人でしたが、
 戦争は彼らの国も巻き込んでいきます。
 2人はヨーロッパの戦場へと駆り出されていきます。

 戦争は長く続きます。
 始まって1564日経っても終わりません。
 絵本の中にこの数字はちゃんと書かれています。
 けれど、とうとう長く続いた戦争も終わる時が来ます。
 1918年11月11日午前11時をもって戦争をやめることが決まります。
 しかし、2人の青年がいた戦場ではまだ戦いが続いていました。
 戦争終結まであと2分という時、
 ジムは撃たれて死んでしまいます。

 もし、ジムがジュールより2分あとに生れていたら、
 人生は変わっていたかもしれません。
 ジムが亡くなって、ジュールの人生もとても寂しくなりました。

 戦争を終わらせることは簡単ではないでしょう。
 けれど、ジムのようなたった2分で起こる悲劇はなくさなければいけません。
 始めたのも人間なら、
 終わらせることも人間です。
 時間を無駄にすることなく、一刻も早い平和を祈ります。

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 欠かさず見るようにしているTV番組がいくつかありますが、
 そのひとつにNHKの「アナザーストーリー 運命の分岐点」があります。
 これは歴史上の大きな出来事を
 3つの視点から読み解くドキュメント番組です。
 先日放送されていたのが、
 1995年3月27日に起こった高級ブランドのグッチのトップの暗殺事件。
 2年後、その犯人が殺された男の妻だったことが判明します。
 まるで映画みたいだなと思って
 番組を見ていましたが、
 やっぱり映画化されていました。
 今日はその映画、「ハウス・オブ・グッチ」の話です。

  

 映画「ハウス・オブ・グッチ」は2021年に公開された
 アメリカ映画です。(日本での公開は2022年1月)
 監督は「エイリアン」や「ブレードランナー」で知られる
 リドリー・スコット
 主役であるグッチの妻パトリツィア(のちに夫殺しで逮捕)役に
 あのレディー・ガガが熱演。
 グッチの資産を狙って御曹司の妻におさまり、
 彼をたきつけ一族のグッチ株式を取り上げてしまう
 まさに悪女。
 一方、そんな彼女にだまされてしまう御曹司の叔父に
 名優アル・パチーノが扮していますが、
 さすがに演技の重厚さを感じます。

 グッチの御曹司マウリツィオを演じているのは
 アダム・ドライバー
 この人どこかで見たなと調べると
 「スター・ウォーズ」のカイロ・レン役で出ていました。
 最後には悪女の妻が仕向けた男たちによって殺されてしまう
 グッチの御曹司。
 まさに華麗なる一族の崩壊。

 ラスト、逮捕され裁判にかけられたパトリツィアが
 「私をグッチ夫人とお呼び」と口にする場面には
 ちょっと震えがきました。

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 ノーベル賞作家川端康成の代表作にして最高傑作といわれる『眠れる美女』を読んで、
 まず初めて感じたのは、
 この作品が書かれた昭和35年では67歳という年齢は「老人」と呼ばれていたという
 驚きのようなものだった。
 21世紀の現在、67歳の人をもって「おじいさん」と呼ばれることはあっても
 「老人」と呼ばれることはないはずだ。

  

 この中編小説の主人公江口「老人」は67歳。
 知人の紹介で若い美女が一晩ただ眠っているだけの怪しい宿を訪れる。
 「目覚めない娘のそばに一夜横たわろうとする老人ほどみにくいものがあろうか」、
 江口「老人」はその老いの醜さの極みを求めて来たともいえる。
 ただ江口「老人」は、他の客とちがって、「男としてふるまえるもの」が残っていると、
 自身は思っている。
 つまり、まだ女性と交わりができるという自信である。
 江口「老人」が老人の醜さと呼ぶのは、性欲を失ったことをさすのだろう。

 しかし、この宿で「眠れる美女」にその行為をしてはならないことになっている。
 江口「老人」もまたその取り決めを越えることはない。
 ただ、彼は「眠れる美女」の片側で、過去の女性たちのことを追慕していく。
 江口「老人」がこの怪しい宿に入りこむたびに、彼は別の女性との思い出に浸っていく。
 そのあたりの展開が、とてもいい。
 物語としての完成度も高い。

 そして、江口「老人」が自分にとっての最初の女と気づくのが、
 17歳で死に別れた「母」という衝撃的な結末を迎える。
 この中編をもって、川端康成の世界観を論じることは可能だろうが、
 純粋に小説としても読み応えがる。
 川端康成を読むなら、『雪国』よりも断然『眠れる美女』だろう。

 追記 私が読んだ新潮文庫版では小川洋子さんオススメの『片腕』も収録されていた。

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 少し前のことになるが、
 散歩中の2人の女性を刺殺し、駆けつけた警官にも発砲し
 4人の命を奪うという痛ましい事件が長野であった。
 犯人の男は「(ひとり)ぼっちをからかわれた」と誤解したという。
 そんな時、島田潤一郎さんの『電車のなかで本を読む』という本で、  
 こんな文章があるエッセイ本があることを教えられた。
 「友達の多さが人間の価値だと思っているのでしょう。そんな安易なものさしでわたしを計らないで。
 「ひとりぼっち」という言葉が蔑みのように使われなければ、
 あるいはそれをそう感じなければ、
 その痛ましい事件は起きなかったはず。
 そのことを「安易なものさし」と言いのけてしまう、
 そんな素敵なエッセイ本を読みたくて
 くどうれいんさんの『うたうおばけ』を手にした。

  

 くどうれいんさんは1994年生まれの岩手県盛岡出身・在住の歌人でエッセイストで小説家。
 小説『氷柱の声』は第165回芥川賞候補作にもなっている。
 このエッセイ集は、その小説より前、2020年4月に刊行されたもので、
 著者略歴にはまだ「作家」とは記されていない。
 そんな作者のエッセイながら、とても面白い。
 友達の多さを人間の価値の基準になどするな、と書くくどうさんながら、
 そのエッセイに友達との話が多いのはどうしてだろう。
 数ではなく、友達との交流の深さのようなものがいい。

 そんなエッセイ集の「あとがき」に書かれているのが、こんな文章。
 「生活は死ぬまで続く長い実話。
 他人の眼や口は気になることが多いけれど、それも含めて自分の生活。
 誰も恨むな、誰も傷つけるな、と書いておく。

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 昨日佐藤健太さんの『何歳からでも間に合う初めての投資術』という本を紹介しましたが、
 定年後気になるのは「お金」の問題だけではありません。
 もっと深刻なのが、家庭における人間関係かもしれません。

 この春に朝日新聞で「定年クライシス」という短期連載記事がありました。
 定年後妻に「週3日は外に出て」といわれる男性や
 定年後何もしない夫に絶望する妻など
 結構衝撃的なドキュメント記事でした。
 その中に、垣谷美雨さんの『定年オヤジ改造計画』という本を
 夫に薦める妻の話がありました。
 しかし、この夫は途中で読むことをやめたそうで、
 そのことで妻の絶望感がさらに強まります。
 一体どんな内容なのか、気になって手にしました。
 ちなみに私も定年後を生きる男性です。

  

 これはいけない。
 この本を妻が夫に薦めるのはよくない、そう感じました。
 書かれている内容は、これでもかという感じで
 夫のダメさを連ねています。
 もちろん、小説ですから、最後にはダメな夫も女性が大変苦労していることに
 目覚めるようになっていますが、
 中盤あたりまでのお話は男性読者にはかなり厳しい。
 そんな作品を妻から薦められたら、記事の男性だけでなく途中で投げ出すかもしれません。

 では、妻はこの本を誰に薦めるべきか。
 それは、周りの女性たちです。
 この作品に登場する妻や娘や息子の嫁のように
 どんどん夫や男性のダメなところをぶちまけてもいいのだと
 共有したらいいのです。
 さあ、女性の皆さん。
 この本を手に反乱を起こしましょう。
 それでも、気が付かない男性なんか
 世の中には私も含め山のようにいるのですから。

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 役職定年だ、早期退職だと騒がれたのは
 つい15年ほど前のこと。
 終身雇用が日本企業の強みといわれた時代から
 シニア世代を追い出しにかかっていた頃の話だ。
 それが今はどうだろう、
 雇用延長、定年延長で60歳定年などまるで夢物語のよう。
 もちろん人材不足を補う企業側の事情もあるが、
 働く側からすると将来の生活不安で働くしかないといった事情もうかがえる。
 何しろ時代は「人生100年時代」なのだ。

 2019年に「老後2000万円問題」という報道がなされたことがある。
 つまり、年金で生活する夫婦のモデル世帯で
 30年間に2000万円不足するといわれて、慌てた人も多いはず。
 しかも、人生100年時代というから30年どころか40年で見積もれば
 不足額はさらに増える。
 しかも、ほとんどセロ金利の時代。
 では、どうすればいいか。

  

 経済アナリストでもある佐藤健太氏の
 『何歳からでも間に合う初めての投資術』という本には
 このタイトルの前にこんな一文がつく。
 「銀行預金しかないあなたのための」と。
 読みやすい内容だが、この本を読んだからといって
 預金が夢のように増えるわけではない。
 むしろ、そんな時代に今自分たちはいるのだという
 心構えとして読んでおくのがいい。
 というのも、投資は増えるばかりではないからだ。
 老後にとっておいた虎の子の預金が目減りすることだったある。

 でも、そんな心配をしていてもお金は増えないのもわかっている。
 増えていくのは年の数ばかりというのも切ないが。

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 朝顔が咲き始めました。

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 朝顔といえば夏の花の印象がありますが、
 俳句の季語でいえば秋の季語。

   朝顔に釣瓶とられてもらひ水       千代女

 有名な句ですが、
 釣瓶にからまるほど盛んに咲くのが立秋以降なのでしょう。

 先週ニンジンの種まきの話を書きました。
 今回は、種をまいて10日ほど経った昨日(7月2日)の
 発芽の報告です。
 4つのパターンで種をまいたと先週書きましたが、
 結果4つのパターンでも発芽しました。

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 中でも一番発芽が多かったのが、前日水にいれて湿らせていた種。
 籾殻に似た草の実を敷いた種はそこそこ出ましたが
 特段まさっていたというほどでもありませんでした。
 一番よくなかったのが
 湿らさず草の実も敷かなった種。
 ということは、籾殻効果はあるのかも。

 畑は夏野菜で今の時期もっとも賑やか。

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 マリーゴールドの黄色い花もきれいだし、
 キュウリも勢いがいい。
 その横の中玉トマトも背が伸びました。
 こちらはサトイモのエリア。

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 サトイモの向こうで茂っているのがサツマイモ

 収穫も次々出来てきました。

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 手前のトマトは中玉トマト
 奥はミニトマト
 そして、こちらはトウモロコシエダマメ

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 トウモロコシは完全に粒がそろったわけではありませんが、
 収穫してすでに茹でて頂きました。
 その甘いことにまずは満足、満足。
 実はトウモロコシも秋の季語でした。

   唐黍を折り取る音のよく響く       岩田 由美

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 7月になりました。
 下旬には夏休みが始まり、いよいよ夏本番。

    七月や少年川に育まれ        山根 真矢

 本屋さんに行くと
 恒例の夏の文庫フェアが始まっています。
 新潮文庫角川文庫集英社文庫
 それぞれがそれぞれの個性のラインナップをそろえて
 ずらりと並んでいます。

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 この夏、一番インパクトがあったのは
 集英社文庫のこのキャッチコピー。

   この夏、一冊分おおきくなろう。

 新潮文庫のように100冊といわれても読める訳ないし、
 だったら一冊でも読もうって感じ。

   たくさんじゃなくていい。
   たった一つ、たった一冊でいいから、
   この夏は、
   そんな出会いがあるといいね。

 親とか学校の先生とかは長い夏休みなんだから
 たくさん本を読んでもらいたいと思っているでしょうが、
 押しつけられるのではなく、
 一冊でいいなら自分でも読めそう。
 それが大事。

 でも、どんな本を読むといいのだろう。
 悩んだ時は本屋さんの夏の文庫フェアのコーナーをのぞいてみたらいい。
 夏目漱石とか太宰治だけでない、
 伊坂幸太郎原田マハといった新しい作家さんの本もそろっている。
 迷って時は、各文庫のガイド小冊子を手にいれて
 それを見てからでも遅くない。
 だって、まだ夏休みは始まっていないのだから。

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