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 最近新聞の書籍広告に有吉佐和子さんの名前をよく見かける。
 有吉さんが亡くなったのは1984年だったので、さすがに新刊ということはない。
 ちなみに有吉さんが亡くなったのは53歳だったというから、なんとも惜しい死であった。
 で、書籍広告だが、有吉さんの代表作ともいえる『恍惚の人』でも『紀ノ川』でもない、
 『複合汚染』でも『華岡青洲の妻』でもない。
 1976年に「文藝春秋」に連載し、その後1977年に単行本化、
 その後1980年に文庫化された『青い壺』である。

  

 新聞広告によれば、37万部超売れているという。
 『三千円の使いかた』の作者原田ひ香さんが「こんな小説を書くのが私の夢です」という
 推薦文を書いているが、そのせいだけとは思えない。
 ただいえることは、抜群に面白いということだ。
 ある陶芸家が生み出した青磁の壺。
 その壺をめぐる13篇の連作短編集で、壺がどのように次の話とつながっていくのか
 それ自体面白い。
 お祝いに届けたり、譲られたり、盗まれたり、骨董市で売り出されたり、
 果ては修道院の修道女とともにスペインを渡っていくことになる。
 最後には著名な美術評論家とともに戻っていくのだが。

 その場面場面に人生の苦みが描かれている。
 ただその苦みは嫌味ではない。
 人生はそんな苦みを隠し味にしておいしくできあがっている。
 決して古びない。
 有吉さんの筆はそんな人生を楽しんでいるかのよだ。
 だから今でも読み継がれる、名作だといえる。

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 しばらく秋の快晴が続いたので
 コロナ禍の間実施できなかった菜園のイベントもきっと大丈夫と思っていた
 10月28日の土曜日、
 朝から天気が不安定で雷がゴロゴロ鳴りだす始末。
 せっかくのイベントなのにそりゃないよ、
 しばらくすれば天気は回復するという天気予報を信じておかげで、
 イベントが始まる頃は快晴となりました。

 今回のイベントは芋煮会
 菜園の共同区画で有志の人たちが栽培していたサトイモを朝から収穫して
 アドバイザーの人たちと利用者の応援の人たちで
 芋煮を作ります。

  20231028_123155_convert_20231029093821.jpg

   初めより傾く鍋や芋煮会        森田 峠

 イベントは昼1時から。
 芋煮のほかにサツマイモスティックやポップコーンもあって
 賑やかなイベントになりました。

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 子供たちには輪投げゲームもあって、
 遠くの的に見事的中した子供たちにはまわりの大人たちからも拍手がでます。
 菜園でのイベントはしばらくなかったので、
 今回初めて参加する人も多かったですが、
 野菜の栽培だけでない、人とのコミュニケーションの場として
 菜園ならでの楽しみになったのでは。
 参加した人は子供たちもいれると60名近くになったのではないかな。
 まったく交流のない人でも
 こういうイベントを通じて知り合えば、
 野菜の生育の話とかができて、
 菜園ライフはさらに充実します。

 ダイコンの収穫の話をしましょう。
 成長の度合いもマチマチですが、
 見ると結構取り頃のダイコンが数本あって、
 試しに一本抜いてみました。

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 これはこれは形といい大きさといい、
 りっぱな青首ダイコンを収穫できました。
 やっぱりいい野菜を収穫できるとうれしいものです。

 こちらは中心部分で結球が始まったハクサイ

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 今のところ、害虫の被害もないようです。
 あと一か月足らずかな。

 昨日はタマネギの苗の植え付けもしました。

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 今年購入した苗は少し細かった気がします。
 ここしばらくタマネギは失敗していないのですが、
 今回はどうでしょう。

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 10月31日は、子どもたちの大好きなハロウィン
 でも、ハロウィンが今のように年中行事のひとつになったのは
 いつ頃からかな。
 角川文庫の『俳句歳時記 第五版』にはまだ季語として採用されていないが、
 そろそろ俳句として詠む人もいるだろう。
 調べると、2011年のNHK俳句で取り上げられているから、
 その頃にはかなり定着していたのかも。
 その時一席となったのが、郡山市の佐々木憲子さんのこの句。
 「行儀よく並ぶ怪物ハロウィーン」。
 幼稚園の子どもたちが楽しんでいるさまを詠んでかわいい。

  

 まさにこの句のような絵本が、
 中川ひろたかさんが文を書いて、村上康成さんが絵を描いている
 人気シリーズ「ピーマン村のおともだち」の一冊、
 『やっぱりハロウィン』です。
 2023年8月に出ました。

 「みなさん、ハロウィンってしってますか?」
 園のひろみ先生の一声から、この絵本は始まります。
 先生の提案で子どもたちは変装をしてきました。
 怪獣やドラキュラ、悪魔、ひろみ先生は魔女。
 さあ、町にでましょう。
 「おかしをくれなきゃ、いたずらするぞぉ」
 子どもたちの元気な声が響きます。
 最後は園長先生の部屋に行くのですが、
 園長先生は子どもたちの相手をしてくれません。
 そこで、ひろみ先生と子どもたちは園長先生にいたずらをしかけます。
 子どもたちのいたずらがこの絵本の後半で楽しめます。

 最初、「ああいうの、すきじゃあありません」と言っていた園長先生も
 おしまいには「やっぱりハロウィンはたのしいです」ってなってしまうのですから、
 子どもだけでなく大人も楽しめるハロウィンです。

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 第109作めとなるNHK連続テレビ小説(通称 朝ドラ)ブギウギ」は
 戦後間もない頃「ブギの女王」と呼ばれた笠置シヅ子さんがモデルで
 主演を水谷豊さんと伊藤蘭さんの娘である趣里さんが演じています。
 でも、笠置シヅ子さんのことは知らない人も多いのでは。
 彼女が70歳で亡くなったのが1985年3月ですから、
 もう40年近い前のことですから、
 彼女が活躍していた頃を知っている人も少ないと思います。
 そんな彼女が「ブギの女王」として活躍していた頃の姿を見ることができる
 映画を今日は紹介しようと思います。
 しかも、その映画は日本映画史にも残る名作でもあります。
 今日は映画「酔いどれ天使」の話です。

  

 映画「酔いどれ天使」は1948年に公開された
 いわずと知れた巨匠黒澤明監督の名作です。
 何しろこの映画、志村喬三船敏郎の初共演となる映画で、
 その年のキネマ旬報ベストテンで1位となった作品です。

 作られたのは戦後まだ間もない時期で
 映画の舞台も大きな水たまり(戦時中の爆撃のあとでしょうか)にガスが
 不気味に溢れている、そんな街。
 そこに開業している貧乏医師を志村喬が演じ、
 その病院にやってくるやくざを三船敏郎が演じています。
 この時期の三船敏郎の存在感はすごく、
 野獣のようにギラギラしています。
 一人の俳優が時代そのものを表現しているようにも感じます。

 そんな三船が通うバーで唄うのが笠置シヅ子
 歌は「ジャングル・ブギ」。
 作詞が黒澤明で作曲は朝ドラで草彅剛さんが演じることになる
 服部良一
 このシーンも出色で、映画のパワー、三船のパワー、
 そして笠置シヅ子のパワーが全開となっています。
 笠置シヅ子を知らない人には、
 ぜひ観て欲しいシーンです。

 映画は名作といわれるだけあって
 終盤の三船とその兄貴分である山本礼三郎演じるヤクザの
 ペンキまみれの決闘場面はすごい迫力です、
 黒澤明監督作品で名作と呼ばれる作品は数々ありますが
 この「酔いどれ天使」は外せないでしょう。

 それに笠置シヅ子もしっかりと観れますよ。

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プレゼント 書評こぼれ話

  今日10月27日から
  読書週間が始まります。(~11月9日)

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  今年の標語は

    私のペースで しおりは進む

  この標語の作者藤村伸子さんはこんな言葉を綴っています。

    しおりがなかなか進まない本もあれば、一気に読んでしまう本もあり。
    読み終えればどちらも、充実感や感動を得ることができます。
    これからも心に残る物語との出会いを求めて、
    私のペースで読書を楽しみたいと思います。

  イラストは、鈴木初奈さん。
  本を読む時、しおりは欠かせません。
  私は本屋さんでもらった紙のしおりに
  付箋を張り付けて本にはさんでいます。
  いい文章に出会ったら、付箋を貼っておきます。
  読書週間には読みたい人がいます。
  長田弘さん。
  今日は読書週間にちなんで
  長田弘さんの『幸いなるかな本を読む人』を
  再録書評で紹介します。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  秋になると本がおいしくなります                   

 本好きにはたまらない素敵なタイトルの、書名というのでもなく題名というのでもない、詩集a collection of poemsである。
 
 ここには、詩人長田弘が書いた、二十五冊の本に誘(いざな)われた二十五篇の詩が収められている。それは書評でも、感想でもない。どこまでいっても独立した詩なのだ。それは季節のありようにふれること、人の思いに揺さぶられること、事物の確たることに導かれること、と同じ、詩の成り立ちである。
 詩poemとはなにか。それは詩人の心の表象だし、我々の心を代理するものだ。

 詩人poetは書く。「わたしが本について、ではなく、わたしが本によって語られているという、どこまでも透きとおってゆくような感覚だった」(「あとがき」)と。

 ここには本たちが背景、あるいは空気のようにといいかえたほうがいいような、のようにあるだけだ。
 この詩集は、詩の背景となった本たちの名前が註として記載されているが、まずは二十五篇の詩を味わってみることをお勧めしたい。そのうえで、詩人がどんな書物でこれらの言葉を紡いでいったのかを、もう一度、味わう。深く味わう。
 このように書いてみると、詩とは、ごく自然に繰り返している呼吸のように思えてくる。

 詩人poetは書く。「読書とは正解をもとめることとはちがうと思う。わたしはこう読んだというよりほかないのが、読書という自由だ」(「あとがき」)と。

 言葉wordsを縦糸に、イメージimageを横糸にして織られた自由という刺繍。
 一冊の本が私たちにくれる、何にも囚われることのない自由。
 この詩集はそういう読書の本来の在り方を再認識させてくれる。

 読書の秋にふさわしいタイトルの、詩集a collection of poemsである。
  
(2008/11/01 投稿)

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 「アリとキリギリス」という有名なイソップ童話があります。
 夏場遊んでばかりいるキリギリス、一方一生懸命働いていたアリ。
 冬になってキリギリスは食べるものもなくなり、アリに助けを求めるというお話。
 将来の備えの大切さを説く寓話。
 ファイナンシャルプランナーの上位資格であるCFPの資格を持つ斎藤岳志さんの
 『老後が不安 貯金と年金で大丈夫ですか?』は、
 最近よく目にする老後の資金計画を説いた一冊であるが、
 この本では読みやすいように一組の夫婦が斎藤さんに相談するという
 会話形式で書かれていて、とてもわかりやすい。
 この夫婦、決してキリギリスではない。
 どちらかといえば、アリだ。

  

 この夫婦の想定が、夫が59歳でこのあと65歳まで継続雇用の予定。
 妻は60歳の専業主婦。
 自宅は持ち家ながら、ローンは完済。
 借金はなく、預貯金2000万円、退職金は1000万円入る予定。
 この夫婦、どこから見ても、アリでしょ、やっぱり。
 でも、この本の副題にあるように、
 「インフレ到来で「貯めているだけ」は危険」なのだそうだ。
 つまり、アリはキリギリスの面倒どころか、自分の生活さえ危うい?!

 この本で薦めているのは。
 「NISAを利用した株式投資」と「ワンルームマンション投資」。
 どちらにしても、すべては自己責任で行うことが必要。
 やっぱり今楽しく遊ぶ方がいい、というキリギリスの誘惑に負けないように、
 アリさんたち。

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プレゼント 書評こぼれ話

  これまで紹介してこなかったが、
  アガサ・クリスティーの作品を文庫化している
  早川書房のクリスティー文庫には毎冊解説がついている。
  今日紹介する『鳩のなかの猫』は作家の浅暮三文さんが書いている。
  今回の不思議なタイトルについて
  こんな説明がされていました。
  「鳩」には騙されやすい人という意味があり、
  「猫」には意地悪な女という意味があるそうだ。
  さあて、これで犯人がわかるかな。
  いつもの霜月蒼さんの『アガサ・クリスティー完全攻略』では
  ★★の厳しい評価。
  私はそこまで低くないな。
  タイトルもいいし。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  ポアロはいつ出てくるの?                   

 なんとも不思議なタイトルだ。
 名探偵ポアロが登場する長編小説の28作目、1959年の作品。
 原題は「Cat Among the Pigeons」で邦題はそのまま訳されている。
 今回の事件は有名女学校が舞台で、いつもの通り殺人が起こるのは460ページ余りある文庫本の150ページを過ぎたあたり。それまではこの女学校の教師たちや数人の生徒が描かれている。
 それでタイトルの「鳩のなかの猫」は殺人事件のあと事情聴取を受けた教師の一人がいうこんな言葉からとられている。
 「ここの者すべてが鳩で、そのわたしたちの中に猫が入りこんでいる。けれども、わたしたちの目にはその猫が見えない」。
 この女学校は教師も女性で、殺されたのも女性教師のひとりだった。

 この作品ではエルキュール・ポアロの登場も遅い。
 先ほどのページ数でいえば300ページを過ぎたあたり。
 なので、途中ポアロ物だと忘れてしまいそうになる。
 残りページ数わずか150ページほどで事件を解決してしまうのだから、今回もポアロの推理が冴えわたったといっていいだろう。
 今回の事件は革命が起こった王国から持ち出された宝石がどこにあるのかがきっかけになっているが、読者なら簡単にその場所を見つけ出せるだろう。
 犯人はあてようがないだろうが。
  
(2023/10/25 投稿)

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 今日は二十四節気のひとつ、霜降(そうこう)

   霜降や立方体の鯨肉       辻桃子

 季節的には晩秋というところでしょうが、
 ようやく秋らしい天気が続いていて
 まさに今が秋本番。
 秋晴れとなった10月20日(金曜日)、
 六本木ヒルズ森タワーで開催されている
 「ブラック・ジャック展」に行ってきました。

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 「ブラック・ジャック」は
 漫画の神様手塚治虫さんの代表作のひとつで
 「週刊少年チャンピオン」に1973年11月から連載が始まった
 医療漫画です。
 つまり、今年(2023年)は連載開始から50年にあたります。
 先日NHKの「アナザーストーリー」でもこの漫画が取り上げられていて
 連載当時手塚さんが劇画の台頭で大きなスランプに陥ってことが描かれていました。
 そんな時に連載を始めた「ブラック・ジャック」が大ヒット。
 まさに手塚治虫さん起死回生の晩年の名作といえます。

 展覧会が開催されていたのは
 森タワー52階の展望台の中にあって、
 エレベーターで会場にあがると
 どーんと展覧会の大きな案内とともに
 絶景といえる東京の大パノラマが広がっています。

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 エントランスといえる場所には
 ブラック・ジャックの家の居間が再現されていたり、

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 おなじみの登場人物たちの大きなパネルが並んでいます。

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 そして、生原稿とともにさまざまな角度から
 テーマ毎に作品が展示されています。
 残念ながらここは撮影禁止でした。
 漫画「ブラック・ジャック」は全部で242話あるといいますから
 さすがにすべての紹介ではなかったですが
 展示するのも大変だったと思います。

  20231020_111015_convert_20231022084247.jpg

 この展覧会の入場料は2300円ですから
 決して安くありませんが、
 東京の大パノラマ込みの値段としたら大満足です。
 開催は11月6日まで。

 ちなみに私の本棚には秋田文庫版「ブラック・ジャック」全17巻
 まだちゃんと並んでいます。

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 よく見れば、近所のあちらこちらで
 柿の木を見かけます。

    里古りて柿の木持たぬ家もなし      松尾 芭蕉

 その柿も色づいてきました。

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 昨日の日曜日(10月22日)、サトイモを収穫しました。
 俳句の世界では芋という季語はサトイモをいいます。

    スコップを突き刺してある芋畑      寺島 ただし

 この句のように
 サトイモの収穫はまず茎から少し離れた箇所にスコップを突き刺し、
 そこから掘り起こします。
 あまり近いとサトイモを傷つけてしまうからです。
 今回の栽培はキッチンに転がっていたサトイモを植え付けたので
 そうなるか心配だったのですが、
 まずまずの収穫でした。

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 次は先週に続いてラッカセイ
 畝から掘り出すとこんなふうにつながって出てきます。

  20231022_094838_convert_20231022164116.jpg

 この日は植え付けたすべてを収穫したので
 結構な数になりました。

  20231022_114931_convert_20231022164244.jpg

 先週は収穫のあとすぐに塩ゆでしましたが
 今回は干してから頂くことにしました。

 ニンジンの収穫もしましたが
 ネコブセンチュウの被害を受けて
 ほとんど全滅状態。
 ネコブセンチュウは、土壌中に生息する微小動物で、
 それが原因となって根に無数のコブができます。
 ちょっと対策を考えないと
 次の作付けにも影響しそうです。

 こちらはダイコンの様子。

  20231022_102940_convert_20231022164149.jpg

 少し白い首を出してきましたから
 あと2週間くらいで収穫かな。

 これはキャベツ

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 ちょうど結球が始まりかけたところ。
 こちらはあと1ヶ月かかるかな。

 今週の土曜日、菜園では久しぶりに
 芋煮のイベントがあります。
 久しぶりだから、とても楽しみです。

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 新聞週間が10月15日から昨日21日まであった。
 最近新聞を読まない人が増えているとよく聞く。
 テレビやインターネットなど情報を得る手段が多様化し、
 その即時性など新聞はもはや絶対ではない。
 それに新聞が正義だとは誰も信じていない。
 戦時中の報道規制をいうまでもなく、平和時であって伝えられることは
 すべてではないし、偏向している。
 今度新聞がどのようになっていくのか、誰もわからないのではないのだろうか。

  

 この絵本、『おばあさんのしんぶん』は、
 2014年の新聞配達エッセーコンテストで最優秀賞になった
 岩國哲人(てつんど)さんのエッセーが原作となっている。
 それを絵本作家松本春野さんが絵本として仕上げた一冊だ。
 岩國さんがこのエッセーを書いたのは78歳の時。
 少年の日の新聞配達の日々を綴った。
 戦争で早くに父を亡くした岩國少年はどうしても新聞を読みたいと
 新聞配達のアルバイトを始める。
 そんな少年の気持ちを察してか、読み終わった新聞を読んでもいいという
 おじいさんがいた。
 おじいさんが亡くなったあとは、おばあさんが少年にそれを許してくれる。
 そのおばあさんが亡くなった時、実はおばあさんは字が読めなかったことを知る。
 おばあさんは岩國少年のために新聞を購読し続けてくれていたのだ。

 のちにこの岩國少年は出雲市長や衆議院議員となる。
 そして、このエッセーで少年の頃の感謝を綴る。
 この絵本の最後に岩國さんはこう記している。
 「生きる糧として、人生の指針として、いつも傍らにあった新聞」と。
 今もそうであるか、新聞は問われていないか。

 岩國哲人さんは2023年10月6日、87歳で逝去された。

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 「チンペイ」の愛称で親しまれ、
 多くの名曲で私たちを魅了させてくれた
 シンガーソングライターの谷村新司さんが10月8日に亡くなりました。
 74歳というあまりに若い逝去に多くの人が驚いたのではないでしょうか。
 谷村新司さんといえば「アリス」での活動が忘れがたいし、
 ソロになってからも多くの名曲を作ってきました。
 代表作といえば、やはり「」(1980年)ということになるのでしょうが、
 「24時間テレビ」で加山雄三さんと作った「サライ」は
 私も何度カラオケで歌ったことでしょう。
 「アリス」時代の「冬の稲妻」(1977年)や「チャンピオン」(1978年)など
 70年後半から80年前半にかけて
 谷村さんの曲が流れない時はなかったのではないでしょうか。
 私が好きな曲は1976年にリリースされた「帰らざる日々」。

   最後の電話を握りしめて/何も話せずただじっと
   貴方の声を聞けば何もいらない/いのちを飲みほして目を閉じる

 谷村さんの作詞作曲のこの歌、私もちょうど20歳を過ぎたばかりで
 まさに自分にとっての青春の歌だったといえます。
 実はこのタイトルそのままの映画がありました。
 今日は谷村新司さんの逝去に悼んで
 映画「帰らざる日々」の話です。

  

 映画「帰らざる日々」は1978年に公開された
 藤田敏八監督による日活映画。
 藤田敏八監督といえば今や伝説ともいえる
 「八月の濡れた砂」(1971年)のメガホンをとり、
 それ以降青春映画の代名詞ともなった映画監督で、
 この作品は中岡京平さんの原作『夏の栄光』の映画化。
 ただこの時代、アリスの人気もあり、
 しかも高校時代の甘酸っぱい日々を思い出すという内容であったせいでしょうか、
 アリスの楽曲と同じタイトルがついているし、
 始まってすぐにアリスの歌も流れます。

 主演は永島敏行さんで、
 永島さんはこの年がデビューで多くの新人賞を受賞しています。
 さらにこの映画の評価も高く、
 この年のキネマ旬報ベストテンの第5位にはいっているし、
 藤田敏八監督は読者選出日本映画監督賞も受賞しています。

 永島さん演じる高校生が
 浅野真弓さん演じるマドンナに想いを寄せながらも
 実ることなく終わってしまいます。
 あの時代の多くの若者がそんな喪失感を抱えていたのかもしれませんし、
 藤田敏八監督はそんな若者の空気感を巧みに映像化した監督だったと思います。
 そして、あの時代の谷村新司さんが生み出した楽曲もまた
 時代の若者の心の奥に刺さったのです。

 谷村新司さん、
 数多くの楽曲ありがとうございました。
 きっとこれからも歌い継がれていくでしょう。

 ご冥福をお祈りします

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 読書の普及の推進で文化の向上と社会の進展に寄与する目的で結成されたのが
 「読書推進運動協議会」という組織で、
 そこから成人の日に合わせて「若い人に贈る読書のすすめ」、
 敬老の日に合わせて「敬老の日読書のすすめ」という
 リーフレットが作成されている。
 小さな冊子ながら、それでも24冊のおすすめ本が紹介されていて、
 今年の「敬老の日読書のすすめ」の一冊に、
 この村中李衣さんの『奉還町ラプソディ』がはいっていた。
 挿絵を石川えりこさんが描いていて、シニア向けのおすすめ本ながら、
 これはれっきとした児童文学なのだ。

  

 岡山にひっこしてきた「ぼく」には、「奉還町商店街」でまんじゅう屋をしている
 あつしという友達ができる。
 この二人の小学生が主人公だが、
 二人以上に活躍するのが「奉還町商店街」の老人たち。
 そもそもこの商店街は、「大政奉還」の際に配られた奉還金でもとに始まった
 歴史のあるところだが、
 多くの店の主人たちはみな年をとっている。
 商店街も寂れつつあるが、それでもみんなへこたれていない。
 こわい顔をいた洋服屋のおじさんも、
 年取った理髪店のいのうえさんも接骨院の先生も苗屋のおばさんも
 みんな元気だ。
 小学生の二人はそんな老人の元気にふりまわされる。
 でも、そんなことを「ぼく」たちは嫌っていない。
 むしろ、一緒に楽しんでいる。

 そうやって読んでいくと、
 この物語は児童書ではあるが、老人向けでもある
 そんな贅沢なつくりになっている。
 この本を読んだ子どもたちがおじいちゃんやおばあちゃんの笑顔を見たいと
 言い出すかもしれない。

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 多くの歴史小説を書いている吉村昭さんだが、
 中でも安永三年の「解体新書」の翻訳をめぐる二人の人物を描いた
 この『冬の鷹』は人気があるし、評価も高い。
 1972年から「月刊エコノミスト」に連載され、74年に単行本として刊行。
 吉村さんが47歳の時で、その前年には菊池寛賞を受賞し、人気作家として確立した頃だ。

  

 「解体新書」のことは日本史で必ず習う。
 オランダの医学書「ターヘル・アナトミア」を日本語に訳したのがそれで、
 これ以降日本の医学界は大いに進展していく。
 この本とともに出てくるのが、杉田玄白前野良沢の二人。
 特に吉村さんのこの作品では、翻訳をほぼ一人で成し遂げた前野良沢ながら
 「解体新書」にその名を刻まれることがなかったあたりから、
 その後の二人の運命がどのように変わっていくかを巧みに追っている。

 終盤近く、還暦を迎えた玄白の祝いの席に迎えられ、
 自身古希の祝いでもあった良沢が相並ぶ場面が出てくる。
 玄白が江戸随一の蘭方の流行医として名声も富もある一方で、
 良沢はオランダ語研究に没頭するが名声にも富とも縁が薄いという
 光と影を描いてみせる。
 それでいて、吉村さんの筆は感傷に流れることはない。
 何故二人にその差が出たのか、
 ひとえに良沢の人嫌いが要因だろうが、
 吉村さんは決してそんな良沢を蔑んではいない、
 むしろ、時流に乗った玄白を冷たい眼でみているところがある。
 吉村さん自身文壇での交流は多くはなかった。
 どちらかといえば、良沢的性格だったともいえる。
 それが作品に投影されているのかもしれない。

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 新潮文庫の新刊として出たばかりのこの小説『泳ぐ者』は、
 青山文平さんが2016年に刊行された『半席』の第二弾として
 2021年春に刊行されている。

  

 主人公は『半席』と同じ徒目付(かちめつけ)の片岡直人。
 30歳まであとひとつという彼のつく徒目付とは、
 監察を担う御家人で、幕臣の非違を糺す御目付の耳目となって動くのだという。
 彼はまた「半席」でもあって、
 「半席」というのは旗本に至らない身分のことだ。
 そんな片岡が手掛ける「なぜ」は、
 離縁された元妻が三年半も経って病床の元夫を刺し殺した事件。
 元妻はどんな女であったのか、
 片岡の聞き込みが始まる。
 やがて、その正体が判明しかかった時、元妻は獄中で自死してしまう。
 ここまでが前半。

 実はこの長編小説のタイトル『泳ぐ者』は、
 後半に描かれる「なぜ」からとられている。
 片岡の耳に毎日決まった時刻に、冷たい大川を不恰好に泳ぐ男がいるという話。
 「なぜ」彼はそんなことをしているのか。
 片岡は男の「なぜ」を解明していくことになる。
 不思議に感じたのは、青山文平さんが
 一見まるで違う二つの事件をひとつの物語の中に描いたかということだった。
 そのことにこそ、大きなテーマが隠されていて、
 そのテーマは人間の内にある「闇がり」だろう。
 なんとも手ごわい、青山さんの武家小説だ。

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 新潮文庫から新しく出た
 青山文平さんの『泳ぐ者』を手にすると『半席』第2弾とあって、
 急いで『半席』を読んでみた。
 単行本『半席』は青山文平さんが『つまをめとらば』で第154回直木賞受賞(2016年)後、
 初の刊行となった短編集で、6篇の短編が収められている。
 ただし、小説誌に連載された時期は2016年より前のものもあって、
 青山さんの筆の勢いをとても感じる時期の作品といえる。

  

 自らが出世できれば家格を旗本にあげる地位を「半席」といい、
 この物語の主人公片岡直人はそこにいる徒目付だ。
 そんな直人がそういう立場よりも事件が起こったその理由、
 「なぜ」を解くことに魅かれていく様が描かれている。
 事件が起こる。その犯人も捕まる。では、「なぜ」その犯人は事件を起こしたのか。
 そういう意味では、
 これらの作品は武家社会を舞台にしたミステリともいえる。

 表題作の「半席」では年老いた男が釣りをしていて水に落ちた、その理由を
 直人は解いていく、
 なかなか現役をのかない老いた父への恨みか、中年にかかりつつある息子が吐露した
 意外な真相。
 「真桑瓜」でも仲がいいと思われていた同僚が食事のあとに出た真桑瓜を見て
 やおら友に刃を向ける、それは「なぜ」か。

 直人に事件の解明を求める上司の内藤雅之という人物がいい。
 何しろ、「人間、旨いものを喰えば自然と笑顔になる」が口癖の男だから、
 彼とともに描かれる料理もおいしい短編集だ。

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 この時期、どこからか香ってくる匂いに
 足をとめあたりを見まわすことがよくあります。
 そして、見つけます、金木犀を。

  20231013_122956_convert_20231015081217.jpg

   木犀の匂の中ですれ違ふ       後藤 比奈夫

 金木犀は秋の匂いです。

 さあ、いよいよサツマイモを収穫しましょう。
 どれぐらい出来ているか、
 土の中で大きくなる野菜は目に見えないので
 不安と期待がどうしても大きくなります。
 サツマイモは初めて栽培する野菜で、
 しかももともとが畝間の狭い場所に無理やり植え付けたので
 不安の方が大きい。
 茂った葉と茎をまずは刈り取って、
 土が見えてきたら掘り始めます。
 あ、あった! まずは大きめのサツマイモを見つけました。

   ほの赤く掘り起しけり薩摩芋       村上 鬼城

 その次見つけたものには虫が侵入した大きな跡が。
 土の中にはいろんな幼虫がいるからな。
 結局、収穫できたのはこれだけ。

  20231014_121207_convert_20231015081426.jpg

 4苗植えたので、これはやっぱり不作でしょうね。
 畑を自前でされている人に色々聞くと、
 今年はやはり猛暑の影響で、出来はよくないようです。
 初めてサツマイモ栽培をした結論として、
 狭い区画ではやめた方がいいということ。
 葉や茎が茂って茂って大変でした。

 この日(10月14日)、ニンジンも数本抜いてみましたが
 葉が大きくなっている割には実は小さい。
 こちらももうひとつ。

  20231014_124941_convert_20231015081457.jpg

 そして、ラッカセイも少し抜いてみました。
 これまでにも書いてきましたが、
 ラッカセイは土の中で大きくなりますから、
 収穫も土から抜くあるいは掘り出すことになります。
 収穫したラッカセイはすぐさま茹でて、頂きます。

  20231014_135112_convert_20231015081600.jpg

 一瞬栗かと思うぐらい、甘いのもあります。

 収穫だけでなく
 ナスピーマンも最後の収穫を終えて伐採です。
 伐採したあとは、新しい畝を作って、
 ソラマメの種まきです。

  20231014_113808_convert_20231015081349.jpg

 また、キャベツを栽培している畝には
 ナバナの苗を植え付けました。

  20231013_102952_convert_20231015081125.jpg

 菜園はまさに
 冬越し野菜の植え付けが始まったところです。

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プレゼント 書評こぼれ話

  昨日の土曜日とか今日の日曜日、
  運動会という人も多いのではないでしょうか。
  小学校なんかでは秋の運動会ではなく
  春に実施するところも増えましたが、
  それでも運動会はやっぱり秋の風物詩。
  俳句の世界でも運動会は秋の季語です。

    運動会午後へ白線引き直す       西村 和子

  運動会の絵本をさがしていたら
  2011年の10月に読んだ
  中川ひろたかさんが文を
  村上康成さんが絵をかいた
  『よーいドン!』という、いい絵本がありましたので
  今日は再録書評で紹介します。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  泣きながら走った日                   

 小学生の頃、運動会が苦手でした。というより、嫌いでした。
 何しろとびきりの運動オンチで、鉄棒できない、跳び箱できない、体育の成績はずっと悪いままという有様。だから、運動会の前日は気が重くて仕方がありませんでした。
 特に、かけっこ。リレー選手など選ばれるはずもなく、いつもびりっけつ。
 あれは小学六年生だったと思います。N君という、これも足の遅い友だちがいて、仲良く走ろうねみたいな打ち合わせをしてスタートラインに臨みました。ところが、いざ走るとN君は夢中で走ります。N君のあとを走りながら、悔しくてたまりませんでした。一位になった人をうらやむのではなく、前を走るN君のことが憎くて憎くて。
 あれから四十年以上経って、N君のことをもう恨んだりしていませんが、運動会の季節になると、やっぱりあの時のことを思い出します。

 運動会をテーマにしたかわいい絵本です。
 中川ひろたかさんの文も村上康成さんの絵もすばらしくて、子どもたちが生き生きしていて、とっても楽しい運動会の模様が描かれています。
 この絵本にはかけっこが苦手な子どもはいません。
 きっと今でも足の遅い子はいるだろうし、運動会が嫌いな子どももいるはずなのに、この絵本で走っている子どもたちは嫌な表情をしないで、一所懸命に走っています。

 きっとあの時のN君はただ一所懸命に走っただけなんでしょう。悪い約束をした方がいけないにちがいありません。
 あの時、この絵本の子どもたちのように、歯をくいしばって汗を飛ばしながら走ればよかった。
 いいえ、かけっこの遅い子だって、悔しいけれど、一所懸命に走っていたのです。結局、一位には一度もなれなかったですが。
  
(2011/10/10 投稿)

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レビュープラス
 今週もいろんなニュースがありましたが、
 大きくてしかも明るいニュースといえばやはり
 藤井聡太竜王・名人の前人未踏の八冠達成でしょう。
 もう知らない人がいないくらいですが念のため。
 将棋の世界には八つのタイトルがあって、
 今回藤井聡太竜王・名人が王座を制覇して
 今まで誰も成し遂げなかった八冠となりました。
 ちなみに八冠とは
 竜王・名人・王位・叡王・棋王・王将・棋聖・王座
 将棋のことはほとんど知らない私がわかることというと
 昭和の時代に村田英雄さんが歌った「王将」という歌に登場する
 坂田三吉のこと。
 「吹けば飛ぶよな 将棋の駒に/賭けた命を 笑わば笑え」という唄い出し。
 有名な物語ですから、
 確か映画にもなっているはずと、
 TSUTAYAの在庫を調べました。
 ありました、しかも阪東妻三郎主演の「王将」が。
 今日は藤井聡太さんの八冠達成をお祝いして
 映画「王将」の話です。

  

 「王将」という北條秀司原作の映画化は何度かされていて
 今回私が観た「王将」は昭和23年(1948年)公開の
 伊藤大輔監督の大映作品。
 まだ白黒映画の時代です。
 主役の坂田三吉を阪東妻三郎が演じ、
 その妻小春を水戸光子が演じています。
 坂田三吉というのは大阪の素人将棋指しで
 明治から昭和の初めに生きた実在の人物。
 あまりに強く、関西では敵なしで、その後プロ棋士になります。
 のちに十三世名人となる関根金次郎が宿命のライバルで
 関根名人を滝沢修が演じています。

 私は坂田三吉がなかなか関根名人に勝てなくて
 最後に一矢を報いるのだばかり思っていましたが、
 実際は坂田三吉の方がたくさん勝っていたようです。
 そこにどちらを名人にするかという話になって
 その時三吉がこういいます。
 「将棋に王将は2枚あるが、勝ち残るのは1枚だけ。それが名人や。
 いいセリフです。

 そして、ラスト。
 病床にある小春をおいて、東京の関根名人の祝賀会にお祝いに行く三吉。
 そこに大阪から小春危篤の電話が入ります。
 電話口で「死んだらあかんで」と叫ぶ三吉。
 ぐっときますよ、やっぱり。
 阪東妻三郎はやっぱり巧い!

 この映画に酔いしれたそのあとに
 都はるみさんの「王将一代 小春しぐれ(浪曲歌謡篇)」を聴くと
 さらに泣けますよ。

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 漫画家さくらももこさんが亡くなったのは2018年8月なので、
 もう5年になる。
 代表作でもある「ちびまる子ちゃん」のテレビアニメが現在も放映中ということもあって
 亡くなっていることが信じられない。
 それにさくらさんは1965年生まれだったから、
 まだまだ現役であってもおかしくない。
 そんなさくらさんのエッセイを久しぶりに読んでみたくなった。
 何しろ、彼女のエッセイはあまりに面白く「平成の清少納言」といわれたこともあったとか。

  

 この『もものかんづめ』は1991年(平成3年)3月に出た初めてのエッセイ集。
 テレビアニメ「ちびまる子ちゃん」が始まったのが1990年で、
 その主題歌「おどるポンポコリン」も大ヒット。
 その流れそのままにこのエッセイ集も200万部を超える大ベストセラーに。
 そして、このエッセイ集、平成から令和に変わった今読んでも面白い。
 私なんか、ちゃんと数えていないが、200回ぐらいは笑っただろう。
 中でも自身の結婚の際のエピソードを綴った「結婚することになった」の巻だけでも
 20回は笑った。
 父の馬鹿さ度数が半端ではない。
 それでいて、最後にはしっかりホロリとさせてくれるのだから、
 「おぬしも役者じゃのう」と言いたくなる。

 たださくらさんは単に楽しい話だけを書いていたのではない。
 自身のありもしないゴシップを掲載した女性誌に対し、シニカルに批判した
 「週刊誌のオナラ」というエッセイを読むと、
 さくらももこさんの別の一面がうかがえる。
 もっとも、表も別もみんなひっくるめてさくらももこさんだが。

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 早川書房といえば、アガサ・クリスティーの作品など
 ミステリーやSFまたノンフィクション作品の出版社として知られている。
 その早川書房が2023年6月新しい新書レーベルを立ち上げたニュースには驚いた。
 その名も「ハヤカワ新書」。
 どうせミステリーやSF関係の関連新書かと思いきや、
 創刊ラインナップをその想像を思いきり超える知的な著作を揃えた。
 ちなみに巻末の「「ハヤカワ新書」創刊のことば」にこうある。
 「切れ味鋭い執筆者が政治、経済、教育、医学、芸術、歴史をはじめとする
 各分野の森羅万象を的確に捉え、生きた知識をより豊かにする読み物である」(早川浩
 この『原爆初動調査 隠された真実』(NHKスペシャル取材班)は、
 そんな「ハヤカワ新書」の12作目として刊行されたものである。

  

 広島・長崎で原爆投下した直後行われた「原爆初動調査」。
 投下側であるアメリカ軍によって行われたその調査において、
 残留放射線が計測されていたにも関わらず、
 人体への危険性は無視できる程度と結論づけられる。
 何故、そんな結論が出たのか、
 これはその謎を解明すべくNHKスペシャル取材班が番組制作にあたって知りえた事実を
 書籍化したものである。
 (番組は2021年8月9日に放送された)

 残留放射線は爆心地だけにあったわけではない。
 爆心地から離れたところでも確認されながら、「残留放射線は皆無」とした軍や政治家たち。
 この取材でその存在の事実を聞かされた関係者の
 「人間を人間として見ていない」という言葉は、重い。

 これからも「ハヤカワ新書」に期待したくなる、いい作品であった。

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 昨日紹介した絵本『ヒロシマ消えたかぞく』をつくった指田和(さしだかず)さんは埼玉県生まれの女性で、
 出版社で子どもの雑誌などの編集に携わったあとフリーで活動しています。
  『ヒロシマ消えた家族』は2019年7月に出版されましたが、
 そのあと2020年に夏の課題図書(小学校高学年の部)に選ばれ、
 多くの読者を得ました。
 おそらくそんなことで、何故埼玉に住む指田さんが
 広島に落とされた原爆で命をおとされた一家の写真と出会ったのか
 疑問の感じた子どもたちも多かったのだと思います。
 この『「ひろしま消えたかぞく」のあしあと』は、
 指田さんがどのようにして、鈴木六郎さんの写真と出会い、
 鈴木さんの残したたくさんの写真から一冊の絵本に仕上げていく過程を綴った
 ドキュメント作品です。

  

 指田さんが鈴木さんの写真と出会うのは、
 広島平和記念資料館での展示からでした。
 2016年夏のことです。
 展示されていた写真に心を打たれた指田さんは、その後、
 展示の写真を提供していた亡くなった鈴木さんの親戚を訪ねます。
 そして、鈴木さんが遺した1500枚におよぶ写真と出会います。
 そうして、絵本づくりが始まってきいきますが、
 指田さんはそれだけでなく、
 鈴木さん一家がどのように亡くなったかそのあともたどっていきます。
 あるいは、鈴木さん一家が暮らしていた町の様子も
 当時の資料とその頃を知る人から話を聞いて
 立体的に組み立てていきます。
 指田さんのそういった熱意がなければ、
 鈴木さん一家のことはこれほど多くの人に知られることもなかったでしょう。
 絵本『ヒロシマ消えたかぞく』を読んだ読者なら
 ぜひこの「あしあと」も読んでみてもらいたい。
 そして、これから読まれるならぜひ2冊合わせて読んでもらいたい。

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 原爆ドームに隣接する広島平和記念公園には
 広島平和記念資料館をはじめとしてたくさんの記念碑・記念構造物があります。
 資料館で原爆のもたらした悲しみはぜひとも実感してもらいたいですが、
 その資料館から北に向かって歩いて5分ばかりのところに
 「被爆遺構展示館」という小さな施設があります。
 2022年3月に開館した新しい施設で、あまり見学者も多くありませんが、
 ここはぜひ見て欲しいところです。
 平和記念公園は今はきれいに整備されていますが、
 原爆がおとされた当時、ここには多くの人が暮らす普通の町だったのです。
 その爪痕が残る住居跡や道路跡を露出展示しているのがこの施設です。
 この遺構を見ることで、消えてしまった日常があったことを実感できます。
 平和記念資料館もそうですが、この展示館には多くのことを考えさせられます。

  

 『ヒロシマ消えた家族』という絵本にも同じことがいえます。
 表紙の折り返しにこう記されています。
 「これは、太平洋戦争末期の昭和20(1945)年8月6日、
 広島に一発の原子爆弾が落とされるまで確かに生きていた家族の記録です。
 この絵本には原爆の悲惨な写真はありません。
 あるのは、広島市内で理髪店を営んでいた鈴木六郎さん一家の
 どこにでもある日常の記録です。
 写真好きのお父さんがいて、笑顔のやさしいお母さんがいる。
 おにいちゃんと妹のなんとかわいいことか。
 一家にはさらに弟と妹が生まれます。
 そんなどこにでもある一家が、原爆によって、全員命を奪われます。

 この絵本に写っている一家のこと、「被爆遺構展示館」で見ることができる町の姿、
 どこにでもあることが一瞬に消えてしまう恐ろしさを
 人類はどうして忘れてしまうのでしょう。
 鈴木六郎さんのアルバムから一冊の絵本に仕上げてくれた指田和(さしだかず)さんに
 ありがとうというしかありません。

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 昨日10月8日は二十四節気のひとつ寒露でした。
 露が寒さで凝って霜になる意味だとか。

   真上より鯉見ることも寒露かな       高野 途上

 さすがにそこまで冷えていませんが、
 ひと頃の猛暑は収まってようやく秋らしくなってきました。
 菜園の周辺の草花も秋のコスモスがきれいに咲きだしました。

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   コスモスの揺れ返すとき色乱れ       稲畑 汀子

 菜園の横に川があるせいか、
 この時期赤トンボをたくさん見ることができます。

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   赤とんぼ夕暮はまだ先のこと        星野 高士

 菜園に行くと野菜の成長だけでなく
 季節の移ろいも味わえ、それはいいものです。

 先月の初めに植え付けした秋野菜は今こんな感じ。

  20231007_101749_convert_20231008082459.jpg

 左が紫キャベツで、右がオレンジのカリフラワー
 こちらの左下がハクサイで、右横にあるのが玉レタス

  20231007_103356_convert_20231008082527.jpg

 追肥の時期なので
 それぞれの苗の近くに追肥を施します。

 ナスもそろそろおしまい。
 実が固くなってきます。
 今年のナスはたくさん採れて90個ほどになりそう。

  20231006_142051_convert_20231008082428.jpg

 そして、シカクマメは豆だけあって
 収穫した莢はすでに130に届きました。
 どんな花が咲くのか、
 どんな実がつくのか、
 楽しませてくれたシカクマメに感謝です。

 来週はそろそろサツマイモの収穫かな。

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 臨床心理学者の河合隼雄さんと詩人の長田弘さんの対談集『子どもの本の森へ』で、
 冒頭絶賛されていたのがこの『トムは真夜中の庭で』だ。
 イギリスの作家フィリパ・ピアスによる児童文学で、本国では1958年に出版されている。
 それから間もなくして日本でも翻訳されている。
 岩波少年文庫の一冊として出たのは1975年。
 そこで少し考えてみた。
 河合隼雄さんは1928年生まれ、長田弘さんは1939年生まれで、
 そうすると二人がこの児童文学を読んだのはおそらく子どもの時ではなく、
 大人になってからのはず。
 大人が児童文学のページを開くということはなかなかないことで、
 そのことからも二人の感性のありかたに感心してしまう。
 そして、児童文学というジャンルの作品であって、
 大人の読者の鑑賞にも十分耐えうるという証でもあるだろう。

  

 この物語は簡単にいうと、
 「時」をテーマにしたファンタジーといえる。
 せっかくの夏の休暇というのに、弟のピーターがはしかになったために
 トムは感染予防で遠いおばさんの家で過ごすことになる。
 その家の真夜中、古時計の音に誘われて、トムが裏口の扉を開けると
 そこには美しい庭園が。
 トムはその庭園で一人の少女と出会うのですが、
 彼女は会うたびに成長したり幼くなったり。
 トムが「真夜中の庭」で体験する不思議なできごと。

 子どもにとって「時」は永遠に続くものと感じるかもしれない。
 大人はどうだろう。「時」は限られているだろうか。
 この物語のラスト、この二つの「時」が重なりあう。
 それが感動を生み出す、これはそんな児童文学である。

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 昨日の記事で
 佐藤春夫の詩「秋刀魚の歌」の冒頭だけをチラリ紹介しましたが、
 せっかくなのでもう少し長く、
 せめて秋刀魚が出てくるところまで引用しておきます。

  あはれ
  秋風よ
  情(こころ)あらば伝へてよ
  ――男ありて
  今日の夕餉に ひとり
  さんまを食ひて
  思ひにふける と。

  さんま、さんま
  そが上に青き蜜柑の酸をしたたらせて
  さんまを食ふはその男がふる里のならひなり。
  (以下、略)

 ちなみに佐藤春夫は和歌山県新宮市の出身。
 佐藤春夫の詩だけでなく、俳句にも面白い秋刀魚の名句があります。

   火だるまの秋刀魚を妻が食はせけり        秋元 不死男

 映画にも秋刀魚がタイトルにはいって名作があります。
 今日は映画「秋刀魚の味」の話です。

  

 映画「秋刀魚の味」は1962年公開の日本映画です。
 監督は名匠小津安二郎
 これは小津の最後の作品でもあります。
 小津はこの映画の翌年1963年12月に60歳で亡くなっています。
 ヒロイン路子役を岩下志麻さんが演じています。
 先日紹介した「秋日和」(1960年)ではまだ端役でしたが、
 この作品で嫁ぐ娘を好演しています。
 その父役を笠智衆さん。
 ラスト、娘を嫁に出したあとの父親の寂しさを見事に演じています。
 婚礼のあと礼服のまま訪れた馴染みのバーで
 マダム役の岸田今日子さんから「お葬式だったの?」と尋ねられ、
 否定しない笠智衆。
 なんともいえないな、父親も。

 この映画の岸田今日子さんの美しさには心ときめくものがあります。
 それに、笠智衆さんの息子の奥さんを演じる岡田茉莉子さんは
 この映画でも抜群の存在感を見せてくれます。

 不思議なのは父と婚期を迎えた話のこの映画に
 どうして「秋刀魚の味」というタイトルをつけたのでしょうか。
 そういえば、佐藤春夫の詩「秋刀魚の歌」の終わりにこうあります。

  さんま、さんま
  さんま苦いか塩つぱいか。

 小津安二郎の「秋刀魚の味」はそんな映画です。

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 「お魚くわえたドラ猫 追っかけて/素足でかけてく 陽気なサザエさん」、
 誰もが一度は耳にしたことがある、
 テレビアニメ「サザエさん」のテーマ曲だが、
 この歌に出てくるドラ猫がくわえて逃げたお魚は多分サンマではないだろうか。
 昭和の時代、七輪でサンマを焼いているのが秋の日常だった。
 佐藤春夫も「あはれ 秋風よ」と「秋刀魚の歌」という詩でうたっている。
 AERAの臨時増刊「サザエさん 2023年秋」号は、
 残念ながらそんなサンマがではなく、「手紙と電話」が特集となっている。
 そういわれてみれば、
 秋と手紙は相性がいい。

  

 今回も「サザエさん」だけでなく「エプロンおばさん」の傑作集もあって、
 全部で175本の漫画が収録されている。
 さらには巻末のグラビアでは、
 作者長谷川町子さんの「手紙」が紹介されている。
 すごく達筆とはいえないが、とてもわかりやすい字で書かれていて、
 この「手紙」から長谷川町子さんの、とても親しみやすい性格がうかがえる。

 「電話」のテーマで書かれているのは今や懐かしい「公衆電話」であったり、
 お隣の家の電話を取り次いでもらったりという作品。
 さすがに携帯電話もスマホも描かれていない。
 最近の若い人の中には、ダイヤル式の電話さえその使い方がわからないそうだから、
 「サザエさん」に描かれている世界にはたくさんの「?」がつくかもしれない。
 それでも、漫画で表現される面白さは伝わるはず。
 「サザエさん」は永遠なのです。

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  『中学生までに読んでおきたい日本文学1 悪人の物語』(松田哲夫 編)
 全10巻からなるこのシリーズのこれが最初の巻ですが、
 そこにあえて「悪人の物語」をもってくるのがこのシリーズの面白さともいえます。
 各巻に編者である松田哲夫さんの「解説」がついていて、
 今回その中で松田さんはこんなことを書いています。
 「人類が考えたり楽しんだりするために生み出した文学にとっても、
 悪の問題は決して避けて通ることができない重要なテーマ」であり、
 「多くの書き手は、悪をとても魅力的なテーマだと考え」てきたと。
 最近の作家たちも「悪」をテーマに多くの作品を残していますから、
 これからもなくならない文学の大きなテーマです。

  

 シリーズ1巻めとなるこの本に載っている作者と作品は以下のとおり。
 山村暮鳥   げい語(詩です。タイトルの「げい」は正しくは漢字表記です)
 森銑三    昼日中/老賊譚(泥棒のお話)
 芥川龍之介  鼠小僧次郎吉(芥川はこんな面白い短編も書いてます)
 中野好夫   悪人礼賛(ちょっとハスに構えたミニ論説文)
 野口冨士男  少女(誘拐を扱ったもので、ラストが印象的な作品)
 色川武大   善人ハム
   (かつてはこの物語に出てくるような馬鹿正直でちっとも得をしない男がいたもの。
    色川さんは麻雀小説を書いた阿佐田哲也としても有名)
 菊池寛    ある抗議書(菊池寛は大衆文学かと思っていたが、これはシニカル)
 小泉八雲   停車場で(怪談だけではない、八雲の魅力)
 吉村昭    見えない橋(刑期を終えて更生する男を描いた作品で、吉村さんが大切にしたテーマ)
 柳田国男   山に埋もれたる人生ある事(わずか3ページながら余韻が残る)

 この巻では色川武大さんと吉村昭さんの作品がおすすめです。

 読書の面白さを堪能あれ。

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 この本の著者河合香織さんは
 1974年生まれのノンフィクション作家だ。
 2004年に発表した『セックスボランティア』が話題となり、
 その後2019年に『選べなかった命 出生前診断の誤診で生まれた子』で
 大宅壮一賞新潮ドキュメント賞をW受賞している。
 この『母は死ねない』は、著者自身の出産時に体験した思いから
 母にまつわるさまざまなことを描いたノンフィクション作品である。

  

 さまざまなこととは、自身が体験したことのほか、自身の知人が体験したことや
 山梨のキャンプ場で行方不明となった女児の母親への取材、
 あるいは2001年に起こった池田小学校への侵入事件で犠牲となった母親の思い、
 また同性婚の夫婦として子どもをもった女性の願いなど、
 いまという時代の中にあって、
 それでも子どものために生き続けるのが母なのかと
 著者は問う。
 「不完全な女たち」という章では、一人の母親が自身の大学院受験のために
 娘をひと夏保育所に預けていた際の体験が描かれる。
 自分の都合のために子どもが保育所に行きたがっているのかも問えなかった自分は
 「不完全」であったことに気付く。
 彼女がたどりついたところは、もう「母は死ねない」という完璧を求めていない。
 そういう完璧さを脱ぎ去ったところに、女性たちの自由がある。

 著者は最後にこう記す。
 「子どもは母と一体化した相手ではなくて、自分の思い通りにならない他者である。」と。
 取材を通じて、著者自身が母という呪縛から解き放たれている。

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プレゼント 書評こぼれ話

  10月になりました。
  これからは新酒のおいしい季節でもあります。

   十月や竹の匂ひの酒を酌む       福島 勲

  今日は『星新一ショートショートセレクション7』の
  「未来人の家」を紹介します。
  先日紹介した『みんなのなつかしい一冊』という本の中で
  歌手の平原綾香さんが星新一さんの本をガイドしていました。
  平原さんは「星さんのショートショートは、とても音楽的」と書いていて、
  「ショートショートはポップスのよう」と表現しています。
  ショートショートだから読みやすいということもあって、
  「まるで音楽を聴くように本を開くといい」と結んでいます。
  今回もいい音楽、聴けますよ。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  そっけないタイトルに星新一さんの思いがあるのかな                   

 『星新一ショートショートセレクション7』(理論社)。
 表題作である「未来人の家」をはじめとして、15篇の「ショートショート」が収められた、児童書。
 装幀・挿絵(それぞれの作品にひとつ挿絵がついています)は、和田誠さん。

 装幀を担当している和田誠さんは星さんの子ども向けの作品に多くの絵を提供しているが、そのことについて和田さんはこんなことを言っている。
 「多くの画家は大事なオチを絵にしてしまうから」だと。
 そのあたりが星さんに気に入られたのだろうが、オチを気にするということでいえば、作品のタイトルの付け方もそんな感じがする。
 この巻でいえば、「出現と普及」「金銭と悩み」「風と海」「石柱」「吉と凶」といった、実にそっけない、タイトルからストーリーは想像もできないものが多い。
 そういう点にも心を配ったのではないだろうか。

 表題作の「未来人の家」などは、なんとなく未来の人が住む家の話だとわかる。
 この家は未来人がタイムマシンで運び込んだ、すべてが全自動の便利な家。
 それを手にいれたエヌ氏だったが、ある時家の様子がおかしいことに気がつく。
 この家は設置された時計ですべての作業、掃除とか炊事とかが設定されているのだが、それが少しずつ遅れているではないか。
 この話など、単に便利な未来の家ということではなく、オチは未来人が持ち込んだところにある。
 はて? その理由(わけ)は。
 和田誠さん流に「お楽しみはこれからだ」。
  
(2023/10/03 投稿)

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レビュープラス
 10月にはいって、
 どうやらようやく暑さも収まるとか、
 そんな予報に安堵するくらいの9月でした。
 夏物の衣服はこれでようやくしまえるのかな。
 冬から夏の「更衣」に対して、
 夏から冬の「更衣」は「後の更衣」と呼びます。
 菜園のまわりの草花も秋のものへと変わっています。

  20230930_093649_convert_20230930134719.jpg

    花鋏入れてこぼるる菊の雨         山田 佳乃

 先週の土曜日(9月30日)の畑の作業は
 長ネギの植え付け。
 え? 今ごろ?
 そうなんです、長ネギの栽培は普通夏前に苗の植え付けをするそうですが、
 今回私が挑戦しているのは
 種からの栽培。
 種からの栽培は難しいから苗からの栽培を薦めていることが多い。
 それをあえて、種から育てて、
 ようやく苗として植え付けてもいいぐらいに大きくなりました。
 ネギの栽培は去年九条ネギを栽培していますが、
 あれはどちらかというと葉ネギにはいります。
 今回は長ネギそのもの。

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 溝を掘って一方の壁にネギの苗を添わせます。
 根もとにはワラを敷きます。
 というのも、ネギは空気を好むそうです。
 こうしてしばらく成長させて、
 大きくなったら土寄せしていきます。
 これこそ、うまく育つか。

 こちらはダイコン

  20230930_102145_convert_20230930135000.jpg

 だいぶ大きくなってきたので、
 蒔き穴ひと穴に1本まで間引きしました。
 もちろん、チャレンジしている間引きしないダイコンはそのままです。

 冬越し野菜の植え付けは
 今月の中旬から下旬にかけて。
 なので、まだナスピーマンも残っています。
 これは土曜日の畑のようす。

  20230930_111528_convert_20230930135100.jpg

 防虫ネットがかかっている畝には
 秋冬野菜が植わっています。

 収穫もまだこんなにあります。

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 シカクマメが2本ばかり見えますが、
 採れるたびにまわりの人たちにおすそわけしています。
 やはり珍しいので
 喜んでもらっています。

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