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 日曜日の大晦日

    大晦日定なき世の定かな      井原 西鶴

 人とは不思議なもので、明日になれば
 普段通りの月曜日の朝を迎えるのですが、
 やはりそれは新しい年の一日の始まりで、
 さすれば今日はこの一年のことを顧みる
 そんな貴重な日ともいえます。

 先日発表された今年の漢字が「」で、
 どうもしっくり来ませんでした。
 増税議論にしても減税政策にしても
 すっきりしないことばかり。
 私が選ぶとしたら「戦」かな。
 いい意味ではWBCでの優勝から阪神タイガースの「アレ」、
 でもやっぱりイスラエルのガザ地区の悲惨な「戦争」や
 ウクライナでのやまない戦闘にはやるせない思いです。

 そんな2023年、私が読んだ本は219冊
 本棚にある昔読んだ本を読み返そうと思いながらも
 やはり新しい本につい手が出てしまいます。
 それでも、私の今年のベスト1
 新しい作品ではありませんでした。
 渡辺和子さんの『置かれた場所で咲きなさい』という
 2012年に出た一冊でした。
 2013年5月16日の書評にも書いていますが、
 この作品は梯久美子さんの『この父ありて』という本からつながった一冊で
 そういうことでいえば『この父ありて』も忘れられない作品です。

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 梯久美子さんつながりでいえば、
 梯さんが解説を書いた、石垣りんさんのエッセイ集『朝のあかり』も
 忘れがたい作品です。
 これは5月23日に書評を書いています。

 そう顧みると、女性たちの生きざまの強さに魅かれた年でもあったといえます。
 男女逆転したよしながふみさんの漫画を原作にした
 ドラマ「大奥」にはまったのも今年、
 だとしたら、私の今年の漢字は「女」かもしれません。

 今年も1年間
 ブログを訪ねてくださり
 ありがとうございました。

 皆さん、よい新年をお迎えください。

 来年も本のある豊かな生活であることを願って。

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 映画の見方もすっかり様変わりしました。
 私が映画にはまりだした頃は
 古い映画を観ようと思えば名画座しかなく、
 テレビでの映画放送も当時は放送時間に合わせたシーンカットが横行していました。
 ところが、最近のCS放送などはノーカットで
 しかもCMも入りません。
 テレビだけでなく、動画配信というのもあって
 私はアマゾンプライムディズニープラスの2つで視聴しています。
 テレビという受像機だけでなく、タブレットでも観ています。
 さすがにスマホでは観れませんが。
 そんなふうにして今年観た映画は280本を超えています。
 でも、やっぱり映画館で観る作品は格別です。
 特に都心の映画館はスクリーンの大きさ、音響の迫力、席の快適さ、
 どれ一つとっても申し分ありません。
 同じ入場料を払うなら、断然都心の大きな映画館がオススメです。
 今年(2023年)最後の映画の話は、
 今月中旬に公開されたばかりの映画「ウィッシュ」です。
 もちろん、申し分のない大きな映画館で観たばかりの作品です。

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 映画「ウィッシュ」は2023年12月公開の
 ウォルト・ディズニー・カンパニー創立100周年の記念アニメ作品です。
 結論を先にいうと、
 まさにディズニーアニメの王道、
 まるで「ピーター・パン」に登場するティンカーベルに魔法の粉を振りかけられて
 夢の世界に連れていかれたような映画です。

 タイトルの「ウィッシュ」の原題は「Wish」で
 「願う」とか「希望」という意味があります。
 ディズニーの「ピノキオ」の主題歌「星に願いを」は聴いたことがあると思いますが、
 その原題は「When You Wish upon a Star」で、
 ウォルト・ディズニーの思いは創立当時から変わらずにきたのだと思います。

 物語は住民たちの「願い」を叶えるということで人気のある王が
 実は自身の野望にとりつかれた悪者だと気がついた主人公アーシャが
 悪の王と闘うというもの。
 ディズニーアニメの定番ともいえる動物たちが話したり、
 可愛いキャラクターが主人公を助けたりします。
 そして、何よりも音楽がすばらしい。
 ディズニー映画の良さは音楽で、
 この映画でもアーシャが歌う「This Wish」は素晴らしい。
 きっと世界中にどこであっても、
 どんな年齢であっても、誰もが持っている「願い」。
 それを大切にしていきたい、
 ディズニーアニメの心意気を感じさせてくれる映画でした。

 映画館では「ワンス・アポン・ア・スタジオ -100年の思い出-」という
 創立100周年の記念短編映画が同時上映されていました。

 2024年、
 新しい年はどんな年になるのか、
 希望を持って迎えたいと思います。

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 初めて洋画と呼ばれた外国映画を繁華街の大きな映画館で観たのは、
 1970年4月公開の、バーバラ・ハーシー主演の「去年の夏」という映画だった。
 それほど高い評価を受けていない青春映画だが、
 この映画が自分にとっての映画への入り口となったことは間違いない。
 15歳。高校に入学して間もない、春のことだ。
 「世界の見え方が変わる100本」と副題のついたこの本のタイトルが
 『14歳からの映画ガイド』で、
 私もちょうどこの頃映画に魅了されていったことを思うと、
 14歳や15歳という多感な時期だからこそ、映画から受ける影響は大きいのかもしれない。

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 この本ではさまざまな分野で活躍する25名の人たちが
 「14歳に観てほしい映画」を紹介し、さらにプラス3本が載っている。
 例えば、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーは
 1979年の「リトル・ロマンス」(ジョージ・ロイ・ヒル監督)を紹介し、
 プラス3本として「マリアンの友だち」「シベールの日曜日」「罠にかかったパパとママ」が
 一行書きのコメントとともに載っている。

 紹介してくれる人は、作家の朝井リョウさんや桜庭一樹さん、
 映画監督の岩井俊二さん西川美和さんや犬童一心さんなど
 もしかした14歳の人たちにとっては知らない人も多いかもしれないが、
 書かれた映画の紹介などを読んでこれはと感じた一本ぐらいは
 実際に観てみることをオススメする。
 もしかしたら、それがきっかけとなって映画にはまってしまうかもしれない。

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 NHKの連続テレビ小説、通称「朝ドラ」の影響は大きい。
 昔のように視聴率が20%を優に超えるということもなくなったが、
 それでもどんなドラマよりも多くの人に見られているのは間違いない。
 そして、その主人公が実際の人物をモデルにしたとなれば、
 出版界もその人気に便乗するのは世の常といえる。
 2023年下半期放送の「朝ドラ」第109作めとなる「ブギウギ」の場合も同じで、
 主人公のモデルとなったのは戦後「ブギの女王」として一世を風靡した笠置シズ子
 といっても、1985年(昭和60年)に亡くなった彼女のことを知っている人も多くはない。
 となれば、書店の多くの笠置シズ子関連本が並ぶのも不思議はない。

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 たくさんの本が並ぶ中、
 青山誠さんの『昭和の日本を彩った「ブギの女王」一代記 笠置シズ子』は
 お手軽な文庫でかつ彼女の出生から亡くなるまでの日々が
 とてもうまくまとめられている。
 青山さんは以前にも「朝ドラ」のモデルとなった浪花千栄子牧野富太郎などを
 こういう評伝の形でまとめられているから、
 その文体も内容も安心して楽しめる。

 ドラマはまだ半分が放送されてばかり。
 これからどうなるのか、その先は気になる人には
 うってつけの一冊だろう。
 青山さんは笠置シズ子の一代記のおわりにこう綴った。
 「偶像はその時代の大衆の求めに応じて生まれてくる。
 そして、役目が終われば、時代遅れになって消えてゆく。世の中はその繰り返し。
 しかし、笠置シズ子のようにこうして再び脚光をあびることも時にある。

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 年の暮が近づくと、
 今年一年を振り返ることが多くなります。
 本でいえば、
 今年のベストセラーも先日発表されて、
 1位が『小学生がたった一日で19×19までかんぺきに暗算できる本』で
 2位が『大ピンチずかん』と、
 子供向けの本だというのも親のひたむきさを感じさせます。
 さらには、識者による今年のベスト3なんかも発表されたりしますが
 そのほとんどが書名さえも知らない本だったりします。

 一年間に出版される点数はおよそ7万冊。
 たぶん結構読んでいる方だと思う私でさえ、読むのはせいぜい200冊。
 つまりはほとんどの本は知らないままということです。
 そのことにため息ついても仕方ありませんので、
 では一体どんな本がこの一年でオススメなのか、
 「本の雑誌」1月特大号
 特集「本の雑誌が選ぶ2023年度ベスト10」を探ってみましょう。

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 「本の雑誌」が選んだベスト10の1位が
 塩田武士さんの『存在のすべてを』。
 2位が金原ひとみさんの『腹を空かせた勇者ども』、
 3位が武内涼さんの『厳島』。
 ここでも、10位のうちで私が読んでいたのは
 藤野千夜さんの『じい散歩 妻の反乱』(9位でした)ただ一冊。

 この号の「本の雑誌」では
 SF部門やミステリー部門、あるいは時代小説部門と
 それぞれのジャンル毎にベスト10で発表されています。
 そして、その部門別でも私が読んだ本は少し。
 そこで考えました。
 こういう年の暮に発表される「○○ベスト10」は
 今後の参考にして下さいという指針なんだということに。
 どんな本を読んでいいか、困っている人こそ
 「本の雑誌」1月特大号を買って、
 来年の読書の参考にしたらどうでしょう。

 あれもこれも読みたい本ばかりで困りますが。

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 毎週月曜日は
 「わたしの菜園日記」という畑の様子や野菜の収穫の記事を載せていますが、
 昨日はクリスマスということもあって絵本の紹介をしたので
 今日は一日遅れの「菜園日記」となります。

 暖冬といわれ平年より高い気温が続いていますが
 やはり年も押し詰まってくると
 景色はやはり冬めいてきました。

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   冬めくや透きて遠のく峠の木         鷹羽 狩行

 先日の土曜日(12月23日)の朝は
 さいたまも冷え込んで氷点下となりました。
 畑に置いてある小さなバケツにも結構分厚い氷が張っていました。

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   初氷草の匂ひのしてゐたる         中山 世一

 この日(12月23日)今回初めて栽培した
 オレンジのカリフラワーを収穫しました。

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 先週のぞいた時はそれほど色がついているように見えなかったのですが
 今回収穫するとちゃんと色づいていました。
 しかも、しっかりとした出来で
 大満足。

 この日はなかなか結球しなかったハクサイ
 収穫しました。

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 根っこごと引っこ抜くと、
 やはり少しネコブセンチュウの症状が出ていたので
 なかなか結球しなかったのは
 そのせいだったのかも。
 でも、待った甲斐がありました。
 結構大きく育ってくれました。
 半分に切ると、まずまずの締まり具合で、
 しかも芯が黄色。

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 そういえば、今回植えたハクサイ2個は
 白芯と黄芯だったことを思い出しました。

 今年最後にして、
 結構うれしい収穫ふたつでした。
 今年の野菜の栽培も
 シカクマメとかマクワウリとか紫キャベツとか
 珍しいものを育てられて
 いい一年でした。

 さあて、来年はどんな野菜を育てようか。
 私の菜園日記はまだまだ続きます。

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プレゼント 書評こぼれ話

  今日はクリスマス

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    聖樹より少し離れて人を待つ        鷹羽 狩行

  「聖樹」とはクリスマスツリーのことでしょうね。
  今年も世界で戦争はなくなりませんでした。
  ウクライナに続いて、中東での戦争は言葉にならないほどの悲惨さです。
  人間の業の深さを見せつけられる、そんな一年になりました。
  そんななか、クリスマスの絵本に選んだ一冊は
  鈴木まもるさんの『戦争をやめた人たち…1914年のクリスマス休戦…』です。
  休戦なんかなかなかできるものではない、
  それはイスラエルとハマスの戦争を見ていてもわかります。
  それでも、かつて、
  クリスマスに戦争をやめた人たちがいたことを
  私たちは知るべきです。

  来年、世界で戦争がおわることを願って、
  メリー・クリスマス

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sai.wingpen  戦争をやめることもできるのも人                   

 絵本作家で鳥の巣研究家でもある鈴木まもるさんの、第一次世界大戦中の戦場で本当にあった話を絵本にした、この『戦争をやめた人たち…1914年のクリスマス休戦…』が出版されたのは2022年5月。
 もちろん、これは絵本という出版物として書店に並んだ時で、鈴木さんが実際にこの絵本を描いていたのはそれよりもずっと前。
 あとがきとなる絵を描いている時にロシアによるウクライアへの侵攻が始まったことが、巻末の「制作ノート」に綴られています。
 ウクライナへの侵攻、あるいはイスラエルによるガザ地区での戦闘、世界で消えることのない戦争があって、この絵本は描かれたのではありませんが、鈴木さんの感性が世界の悲しみをいち早く捉えたということかと思います。
 鈴木さんは「制作ノート」にこうも綴っています。
 「戦争することよりも強い、人の優しさと想像力が描きたくて、絵を完成させました。戦争をはじめるのも人ですが、戦争をやめることができるのも人です。」と。

 絵本で描かれている物語はこうです。
 第一次世界大戦さなかのドイツ軍とイギリス軍が向かい合っている最前線の12月24日の夜のこと。
 敵側の陣地から聞こえてクリスマスの歌。「きよしこのよる」。
 それにあわせるように味方の陣地からも歌声が。
 やがて、二つの陣営から兵士たちがともに立ち上がって「メリー・クリスマス」と握手を交わします。
 それからはともに兵士たちが語り合い、最後には手製のボールでサッカーまでしたといいます。
 クリスマスが叶えた夢のような休戦。

 鈴木さんはこの絵本の最後に、こう書きました。
 「この星に、戦争はいりません。」
  
(2023/12/25 投稿)

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プレゼント 書評こぼれ話

  今日はクリスマス・イブ
  日曜日ですから、おうちでパーティという人も多いのでは。

     あれを買ひこれを買ひクリスマスケーク買ふ     三村 純也

  今日と明日、
  クリスマスの絵本を紹介します。
  まず、今日はシビル・ドラクロワさんの
  『クリスマスに ゆきがふりますように』。
  フランスの絵本です。
  石津ちひろさんが訳されています。
  この人の絵のタッチは日本の子供たちにも好まれるのではないかな、
  柔らかい綿毛のように。
  暖かな毛布にくるまれている感じといえます。
  この絵本を抱きしめて、
  子供たちはどんな夢を見るのでしょう。

  素敵なクリスマスを。

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sai.wingpen  スノードームのロマンティックな世界                   

 「雨は夜更け過ぎに/雪へと変わるだろう」、あまりにも有名な山下達郎さんの楽曲「クリスマス・イブ」の歌い始めの歌詞です。
 やっぱりクリスマスには雪が似合います。
 そんなことを思うのは、世界中の子供たちもそうで、シビル・ドラクロワさんが描いたフランスの絵本『クリスマスに ゆきがふりますように』に出てくるリュシーと弟のユリスも「ゆきのふらないクリスマスなんて、プレゼントのないクリスマスみたい」とため息をついています。
 そんな二人にアイスランドのおばさんからスノードームのプレゼントが届きます。
 この絵本はこのスノードームがもたらす、とっても素敵な雪のクリスマスのファンタジーです。

 「スノードーム」といえば、思い出すイラストレーターがいます。
 安西水丸さん。
 2014年に亡くなった水丸さんは「スノードーム」の収集家としても知られていて、作品でもたくさんの「スノードーム」を描いています。
 「手で振ると雪が降る。そういうロマンチィックな発想が好き」と語っています。
 この絵本も「ロマンティックな発想」で描かれたのでしょう、雪の中で遊ぶ子供たちの楽しそうなことといったら。
 大人たちが忘れているような世界がそこにあります。

 そして、クリスマスの朝。
 目覚めた子供たちを迎えてくれるのは、雪のクリスマスとパパの大きな声。
 「メリークリスマス!!」
  
(2023/12/24 投稿)

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 明日はクリスマス・イブ
 だったら、映画もやっぱりクリスマス映画でしょ。
 ということで、今日は
 映画「クリスマス・キャロル」の話です。
 『クリスマス・キャロル』といえば
 イギリスの文豪チャールズ・ディケンズの名作。
 出版されたのが1843年というからもう古典。
 古典でありながら、この季節となれば
 今でも読まれているほどの作品。
 物語はわかりやすい。
 守銭奴のスクルージがクリスマス・イブの夜、
 過去・現在・未来の精霊によって自分の姿を見せられ改心するお話。
 ファタジーでもあるので、
 映画化もしやすかったのでしょう、
 これまでにも多く映画化されています。
 今日は紹介するのは、「Disney's クリスマス・キャロル」です。

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 映画「Disney's クリスマス・キャロル」は2009年公開のアメリカ映画。
 タイトルに「Disney's 」とあるように、
 これはディズニー映画の作品で
 私は今回ディズニープラスという動画配信で視聴しました。
 監督は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(1985年)や
 「フォレスト・ガンプ 一期一会」(1994年)で有名な
 ロバート・ゼメキス監督。
 この作品は3D:CGアニメーション映画で実写映画ではありません。
 とはいえ、さすがゼメキス監督だけあって、
 守銭奴スクルージが精霊たちに連れられて空中を飛び回るシーンの疾走感など
 ぐんぐん惹きつけられます。

 しかも、守銭奴スクルージの声はジム・キャリーが演じていて、
 それもまた豪華な布陣。
 ジム・キャリーはスクルージ以外にも精霊も演じて(?)いて、
 どの役がそうなのか探すのも
 この映画の楽しみのひとつになっています。

 楽しいクリスマスの夜、
 家族みんなでこの映画を観るのもいいですね。
 でも、今の子供たちに「守銭奴」という言葉は通じるのかな。
 「広辞苑」によれば、
 「金をためるばかりで、使おうとしないけちんぼ」とあります。
 守銭奴といわれないよう、クリスマスプレゼント考えないと。

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プレゼント 書評こぼれ話

  今日は二十四節気のひとつ、冬至
  一年で最も昼が短い日。
  南瓜を食べたり柚子湯に入ったりする日。

    柚子湯して柚子とあそべる独りかな       及川 貞

  夜が長いと
  ミステリ小説を読んでみるのもいいかもしれません。
  今日はアガサ・クリスティーの『第三の女』という
  ポアロものの長編小説30作めの紹介です。
  いつもの霜月蒼さんの
  『アガサ・クリスティー完全攻略』での評価は
  ★★★☆とまずまずでしたが、
  私はいまひとつ退屈でした。
  ★★ぐらい。
  そして、私のポアロの旅も残すところあと一作となりました。
  来年そうそうには達成するつもり。

  じゃあ、読もう。

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sai.wingpen  ポアロ対ビートルズ世代                   

 原題が「Third Girl」というこの作品、ポアロものの長編小説30作めとなるが、発表されたのは1966年。
 エルキュール・ポアロが初登場した『スタイルズ荘の怪事件』が書かれたのが1920年だから、さすがのポアロも年をとったのがよくわかる。
 しかも、この作品には「ビートルズ」という言葉も出てくるくらいで、年を重ねた人たちには「若者の長髪やジーンズ、金ぴかな衣装」といったものはとても理解し難いものだったに違いない。

 今回の事件は、そんな若い世代の一人の娘が「自分は殺人を犯したかも」とポアロの事務所に相談に訪れるところから始まる。
 しかも、彼女は「(ポアロが)年をとっているから」と酷い言葉を残し立ち去ってしまう。
 さすがのポアロも世代のギャップを感じるしかない展開の始まりである。
 今回の事件の面白さ、そして、それは反面退屈さでもあるが、「死体」がなかなか出てこないということだ。
 娘の告白は妄想から出たことなのか。
 ポアロは彼女の周辺、父と継母のこと、ロンドンでの共同生活している仲間などを探っていくことになる。
 ちなみに「サード・ガール」というのは、ひとつの貸家に何人かで住んで家賃を分担する、その三番めの住人ということで、ポアロも相棒となる推理作家オリヴァ夫人に教えてもらっている。

 ポアロが欲しがっていた「死体」だが、終盤間際ついに出てくる。
 しかし、この事件のもとになった娘が犯したかもしれない殺人は、実はもっと前にでている。
 なんともわかりにくい展開だった。
  
(2023/12/22 投稿)

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 今年のドラマで一番見ごたえのあった作品は
 なんといってもNHKの「大奥」だろう。
 男女が逆転した大奥の世界を描いたよしながふみさんの漫画原作を
 森下佳子さんが脚本を担当した作品。
 これまでにも何度か映画化もされていたようだが、
 大政奉還に至るまでのドラマ化は今回が初めてだったという。
 それぞれの将軍のありようが面白く、
 江戸250年に及ぶ歴史に興味をひかれた。
 なかでも、幕末の頃の老中首座を務めた阿部正弘に惹きつけられた。
 ドラマで演じたのは、瀧内公美さんで、彼女の演技から
 阿部正弘への興味とつながったといってもいい。
 その阿部正弘のことをもっと知りたいとたどり着いたのが
 今井絵美子さんの『群青のとき』という歴史時代小説だった。

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 この作品は2014年に刊行されたもので
 歴史時代小説とあるのは、
 阿部正弘の事績を描く歴史小説の部分と
 彼の手足となって働く架空の男を描く時代小説を合体させた作品だからだ。
 阿部正弘の時代、黒船来航とか攘夷か開港かで日本が大きく揺らいだ時、
 しかも将軍にはどんどん力がなくなってもいて、
 阿部正弘の個性だけでは目立ったいかなかったのかもしれない。
 しかも、彼は志なかば39歳で亡くなるから、
 あまり表立って描かれることは少ないかもしれない。
 ただ、幕末の、気になる人物の一人であることは間違いない。

 ちなみにこの作品の作者今井絵美子さんは
 2017年10月、72歳で亡くなっている。

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 この『あのとき売った本、売れた本』の著者小出和代さんは、
 1994年から2019年まで紀伊國屋書店新宿本店で文芸書を担当していた元書店員さん。
 退職の際にこの本の出版元である光文社の編集者から
 「本屋の思い出話、書きませんか」と誘われたというから、
 きっと出版業界では名の知れた書店員だったのだろう。
 紀伊國屋書店新宿本店といえば、日本の書店の中でも頂点のようなお店。
 だから、そこで売れるベストセラーともなれば
 どれくらいの冊数になるのだろうか。
 でも、小出さんの本を読んでいると、
 本が売れるには、本(作品)自体の面白さはもちろんだが、
 出版者の宣伝にかける思い、著者の熱意、
 そして書店員の並々ならぬ研鑽と工夫が必要なことが伝わってくる。

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 ただ書店に行けば、必ずベストセラーが並んでいるかというとそうではない。
 書店には販売実績に応じて割り当てがあるようで、
 紀伊國屋書店のような大型店舗であれば何百冊も入荷する本であっても
 地方の小さな書店には店頭に並びもしないということがよくある。
 なので、この本を読んでうらやましいと感じる書店員もたくさんいると思うが、
 大きな書店は大きな書店での苦労もあって
 それでも小出さんはそんな苦労を本が好き、小説が好きと
 乗り切ってきたに違いない。
 そんな本への愛がつまった一冊になっている。
 各思い出話についているイラストは小出さんが描いていて、
 これもまた傑作。

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 書名にある「世傳」とは「代々にわたって伝えていく」という意味で、
 高田郁さんの人気シリーズにぴったりの言葉ではないか。
 「早瀬篇」は、その『あきない世傳 金と銀』の第二巻めになります。
 ネタバレもありの、
 大坂天満の呉服商「五鈴屋」の店主徳兵衛の後添となっていく主人公幸(さち)の
 なんとも切ない物語のはじまりはじまり。

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 第一巻の「源流篇」では、幸が幼くして学者の父と聡明な兄を亡くし、
 「五鈴屋」の女衆として働きはじめた姿が描かれています。
 「五鈴屋」の店主徳兵衛は放蕩三昧のバカ息子で、
 働きも次男とも商売苦手の三男とも仲が悪く、
 挙句の果てにもらった嫁にも逃げられてしまいます。
 その後添えとして、番頭治兵衛が目をつけたのが幸で、
 14歳の身でバカ息子に嫁ぐことになるのですが、
 後ろ盾となるはずの番頭が倒れてしまい、店を出ることに。
 色狂いの徳兵衛ですが、さすがにまだ子供こどもの幸に手を出すことなく、
 幸はその間商売の基本を身につけていくのですが、
 年月とともに幸の体も大人になっていき、
 ついには徳兵衛の餌食になってしまうのかと読者に気をもませながら、
 この巻は一気に最後の章へ向かいます。
 章のタイトルが「急転直下」とあるように、
 ここであの徳兵衛が死んでしまうのです。
 えー、じゃあ、幸はどうなるの?
 最後の最後、この幸にして驚きのあまり板張りに手をつく話があるのですが、
 そこまでは書けない、書けない。

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 12月に入っても
 汗ばむこともあるほどの日もあるほどの暖冬ですが、
 それでも街の樹々は色づき落葉してきました。
 これは近くの公園の銀杏。

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 地面を黄色い葉がおおっています。

   てのひらにすくへば落葉あたたかし        中岡 毅雄

 この時期の畑の作業といえば、
 収穫したあとの畝を掘り起こす「寒おこし」が一般的ですが、
 これだけ暖かいと寒さにあてるという感じでもありません。
 でも「冬耕(とうこう)」という季語があるくらいですから、
 ダイコンの収穫が終わった畝を掘り起こしました。

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 写真手前がそれで、
 その向こうに四角に囲っているのはソラマメ
 その横にスナップエンドウといった冬越し野菜を育てています。
 その奥、少し背の高いのが茎ブロコッリー

 こちらのすっくと葉をのばしているのはニンニク

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 これも冬越し野菜です。
 そのまわりに芽を出しているのが、
 先日オーガニックのイベントでもらった五関菜という野菜。
 ナバナの一種ですが、
 葉物野菜としても食することができるそうです。

 こちらは今回初めて栽培している
 オレンジのカリフラワー

  20231216_113022_convert_20231217082434.jpg

 かなり大きくなって締まってきましたが、
 何故かオレンジ色になっていません。
 もう少し時間がかかるのかな。
 初めて栽培する野菜はやはりなかなか生育の過程がわからないので
 難しいですね。
 もっともそれが面白いともいえるのですが。

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 この時期、世界で一番忙しいのはあの人ではないでしょうか。
 白いひげをはやして、太ったからだを赤い服でつつんだ、あの人。
 そう、サンタさん。
 でも、サンタさんが今の仕事(!)につくまで
 どうやってきたのか知っていますか。
 まさか「ビズリーチ」ではないと思いますが。
 そんな奇想天外なことを考えた人がいます。
 アメリカの絵本作家スティーヴン・クレンスキーさん。
 彼が作って、絵を描いたのはS.D.シンドラーさん。
 その絵本が『しごとをみつけたサンタさん』です。

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 最初のページから、たぶんびっくりします。
 だって、若い頃のサンタさんはスーツにネクタイ締めて、就活中なのですから。
 最初に見つけた仕事が、煙突そうじ。
 次に、郵便配達。
 なんだか、サンタさんの仕事に近づいてきました。
 レストランで働いた時にはつまみ食いで太ってきて、
 動物園の飼育員をした時にトナカイたちと仲良くなりと、
 サンタさんは私たちがよく知っているサンタさんになるべく
 キャリアを積んでいきます。
 そして、ついに・・・!

 なんともユーモラスな話ではありませんか。
 サンタさんなんか信じないという子供でも、
 こんなに就活で頑張るサンタさんなら信じてくれるかも。

   子へ贈る本が箪笥に聖夜待つ    大島民郎

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 先日アメリカの俳優ライアン・オニールさんが
 12月8日に82歳で亡くなったという訃報がありました。
 その逝去を伝える記事にあったのが彼の主演作のことで、
 なんといっても有名で彼の名前を一躍世に知らしめたのは
 「ある愛の詩」(1970年)でしょう。
 彼の風貌が富豪でエリートの大学生にぴったり合っていました。
 そして、もう1本が娘テイタム・オニールと共演した
 「ペーパー・ムーン」。
 この2本がライアン・オニールさんの代表作といっていいでしょう。
 決して多くはないけれど、
 記憶に残る作品に主演した俳優だったといえます。
 今日はそんなライアン・オニールさんの逝去を悼んで
 映画「ペーパー・ムーン」の話です。

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 映画「ペーパー・ムーン」は1973年公開のアメリカ映画。
 監督はピーター・ボグダノヴィッチ
 この監督の名前は舌を噛んじゃいそうですが、
 名作「ラスト・ショー」(1971年)の監督でもあって、
 小さい頃からの映画好きで知られていて、映画の良さを熟知している監督のひとり。
 「ラスト・ショー」でもそうですが、
 この「ペーパー・ムーン」でもこの当時としては珍しくなった白黒の画面で
 物語の舞台となった1935年当時の貧しい時代のアメリカを
 上手く表現していました。

 ライアン・オニールさんが演じるのは
 詐欺師で生計を立てているモーゼという男。
 もしかしたら、自分の娘かもしれないアディ(テイタム・オニール)とともに
 亡くなった彼女の母親の親戚の家に向かうロード・ムービーで、
 旅の途中で二人がさまざまな詐欺を繰り返すうちに
 二人の間に情愛が生まれていくといった物語。
 派手なアクションもありませんが、
 しみじみと心に残る名作です。
 今回何十年ぶりかで観返しましたが、
 ちっとも古さを感じませんでした。

 この映画でライアン・オニールさんの本当の娘であったテイタム・オニール
 わずか10歳でアカデミー賞助演女優賞を受賞
 その記録は今でも破られていないのではないかな。
 映画のラストではともに生きていくことを決意した二人だが、
 実際の生活ではそううまくいかなかったといいます。
 映画こそ、「ペーパー・ムーン」、紙でできた偽の月なのかもしれません。

 ライアン・オニールさんのご冥福をお祈りします

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 年の瀬が近づくと、
 あの人が逝った、この人もいなくなったと
 逝去された人たちを思い出すことが多くなります。
 ノーベル賞作家大江健三郎さんが亡くなったのも今年(2023年)。
 3月3日のことでした。
 若い頃の読書体験を思い出すと、どれだけ大江さんの作品を読んできたことか、
 なので、私にとっての大江健三郎
 ノーベル賞作家というよりも青春をある時期の道標のような作家でした、
 今回岩波新書から出た
 大江さんが2010年から2013年にかけて雑誌「図書」に連載したエッセイをまとめたこの『親密な手紙』は、
 私にとって久しぶりの大江さんの文章との再会でした。

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 懐かしいな、この口ごもるような文体。
 ためらうように書き、さらに書き足し、それでも言わんとしようとする文章。
 若い読者であった私は、きっと大江さんのこの文体が好きだった。
 ためらいもなく言い切るのではなく、口ごもる。
 若い読者であった私も、またそうであったと、今このエッセイを読んで
 思い出しています。
 そのことは、このエッセイのタイトルにもなっている「親密な手紙」について
 大江さんはこんな風に書いています。
 「私は入り込んでしまう窮境を自分に乗り超えさせてくれる「親密な手紙」を、
 確かに書物にこそ見出して来たのだった。

 若い読者であった私にとってもまた、
 大江健三郎さんの文学こそ「親密な手紙」だったに違いありません。

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 藤野千夜さんの快作『じい散歩』が最初に出版されたのは
 2020年の12月。(2023年夏に双葉文庫になっている)
 その時の帯にはこうある。
 「夫婦あわせてもうすぐ180歳。三人の息子は、全員独身。
 あれから、3年。
 2023年10月に出た続篇『じい散歩 妻の反乱』の帯にはこう記されることに。
 「夫婦あわせて180歳超。
 ついに主人公である高齢者夫婦はともに90歳を超えてしまっている。
 しかも、妻である光子は今や介護を受ける身。
 ホームヘルパーさんの援けはあるとはいえ、
 そのほとんどの世話は夫の新平92歳がみることに。
 前作登場した全員独身の3人の息子たち、
 長男は引きこもり、次男は自称「長女」、三男は借金まみれ、には変化なし。
 そりゃあ、新平さんだって色々文句はいうけれど、
 息子たちにはちっとも届かない。
 それに、新平さん自身、そんな「自由」を許しているところがある。
 この物語は、そんな「自由」さがたまらなく魅力的だ。

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 新平さんが歩く江古田や池袋、ちょっと足をのばして早稲田界隈といった
 散歩の様子が実にいい。
 実際90歳を超えて、新平さんのようにしっかり歩けているのは
 なんとも羨ましい。
 妻を介護し、いうことの聞かない息子たちに囲まれ、世界はコロナ禍に陥っても、
 それでも新平さんはしっかりした足取りをとめることがない。
 「令和を生きるシニア世代の御守小説」と、この本の帯にはあるが、
 シニア世代の希望の小説でもある。

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 まずは、この『教養としての歴史小説』の著者今村翔吾さんについて書いておきます。
 今村さんは2022年に『塞王の楯』で第166回直木賞を受賞した歴史小説家です。
 受賞の際にも話題になりましたが、
 今村さんは書店も経営されていて、
 その志は全国で「町の書店」が減っていく現状をなんとか変えたいというもので、
 2023年11月には佐賀でも書店を出店しています。
 歴史小説・時代小説の魅力を語ったこの本でも、
 自身の子供の頃の本屋さんとのふれあいがしばしば描かれています。
 確かに今村さんは歴史小説に魅入られた子供でしたが、
 そのきっかけに大いに寄与したのは「町の書店」の存在だったと思われます。

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 この本には「教養としての」という冠がついていますが、
 今村さんの歴史小説・時代小説への熱量はただものではなく、
 「人としての生き方や振る舞い方、人情の機微などは、ほとんど歴史小説から学んだ」、
 そう綴る今村さんにとって、
 歴史小説は「教養」というレベルを超えているように感じます。
 そして、この本はそんな歴史小説の面白さを存分に伝えてくれます。

 章立てで見ていくと、
 「ビジネスに役立つ」であったり「教養が深まる」であったり「創作の舞台裏」など
 多面的に歴史小説を読み解いていきますが、
 これから歴史小説を読んでみようという読者への「歴史小説ガイド」が役に立ちます。
 こういう本に若い頃出会いたかったな。

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 「ダサイタマ」とか「何にもない埼玉」とか色々揶揄され、
 映画「翔んで埼玉」で散々デスられても喜んでいる、そんな埼玉ですが、
 年に一度、県内最大級の図書館イベントをおこなっています。
 それが「図書館と県民のつどい 埼玉」で、
 コロナ禍でオンライン開催が続いていましたが、
 今年2023年久しぶりのリアル開催となりました。
 場所はいつものように埼玉・桶川にあるさいたま文学館とその隣接する桶川市民ホール。
 ポカポカ陽気となった12月10日の日曜日、
 直木賞作家中島京子さんの記念講演を聴きに
 イベント会場に出かけてきました。

 「図書館と県民のつどい」は、
 「本に興味を持ってもらいたい」「図書館について知って欲しい」という
 図書館で働く人や活字文化に関わる人たちの思いから開催されています。
 今回の記念講演は、『夢見る帝国図書館』という著作もある中島京子さんですから、
 図書館の話が存分に聴けました。
 何しろ講演のタイトルが「図書館で夢を見る」なのですから。

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 中島さんは1964年生まれ。
 お父さんが埼玉の熊谷出身ということで、まずはお父さんの思い出話から。
 そして、小学生の頃に住んでいた埼玉の和光市の団地にあった「団地文庫」が
 自身の最初の図書館体験だろうと話されていました。
 ちょうど中島さんが成長するのに合わせて、
 この国も高度成長の波にのって、本に触れあうことが推進されていった時期なのでしょう。
 本格的に図書館の使い方、調べるという図書館の基本ですが、
 それを知ったのは大学生の頃だといいます。
 その時に初めて国立国会図書館にも足を運んだそうです。

 そして、中島さんが第143回直木賞を受賞した『小さいおうち』の執筆時には
 作品の舞台となる昭和の初めの事柄を調べるのに、
 図書館に通ったといいます。
 そのことで、より深く図書館のことを知り、図書館に興味をもち、
 『夢見る帝国図書館』執筆へとつながっていきます。

 中島さんは図書館はみんなで作って、みんなに開かれた場所で、
 人が集まる機能も持っている、まさに社会の要だと
 講演のおしまいで話されていました。

 埼玉県の人は声を大にして言おうではないですか。
 埼玉県には図書館を愛するこんな素敵なイベントがあるんだと。
 そして、「翔んで埼玉」の第三作めは「図書館より愛をこめて」になればいいのですが。

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 先日12月7日は二十四節気のひとつ、大雪(たいせつ)
 読んで字の如く、雪が多いという意味だが、
 この週末も季節はずれの暖かさでした。
 季語の中に「冬暖か」という言葉もあるから、
 こんな日もあるのかな、でもな。

    校庭の柵にぬけみち冬あたたか       上田 五千石

 今回も一枚の写真から。

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 今回初めて栽培した紫キャベツです。
 いつも育てているキャベツと同じように思っていて
 なかなか大きくならないとヤキモキしていましたが、
 この品種は大きくならないようで、
 収穫した紫キャベツは大人のこぶし2つ分ぐらいの大きさ。
 スーパーなどで売っているレッド(赤)キャベツと同じものになります。
 栽培して初めてわかる野菜の特長というのもあります。

 こちらはナバナ

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 その上に見えるのが、なかなかしっかり結球してこないハクサイ
 収穫しようかとも思いましたが、
 もう少し様子見にしました。

 でも、野菜の収穫時期の判断はなかなか難しく、
 もう少し大きくなるだろうとか、
 まだ家にあるので収穫しても食べきれないとか
 様子をみているうちに、失敗することもあります。
 これは聖護院ダイコン

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 とっても大きくなったので抜くと、
 なんと大きく割れているではありませんか。
 もう少し早く収穫した方がよかったです。
 青首ダイコンは虫にかじられていたり、
 収穫はなかなか難しいものです。

 こちらはタマネギ

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 冬越し野菜の代表のような野菜ですから、
 まだまだこれからです。
 苗の周辺の草をとったりする程度の作業をするだけで
 うっすらと汗がにじんでくる、
 なんとも暖かすぎる冬の野菜畑です。

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 今年(2023年)11月に、東京・江戸川区にできた文学館が話題となりました。
 それが「角野英子児童文学館」、愛称は「魔女の文学館」だとか。
 児童文学者である角野英子さんの代表作である『魔女の宅急便』からの愛称です。
 角野さんは2018年に国際アンデルセン賞作家賞を受賞するなど
 今や日本の児童文学を牽引する作家であることは間違いなく、
 今回の文学館がこれからも長く子供たちの夢を育てるものであって欲しいと思います、
 そんな角野さんが『魔女の宅急便』シリーズの挿絵も描いた佐竹美保さんと組んで
 書かれた絵本が、この『ちいさな木』です。

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 絵本ですが、絵本というよりも童話という方がより近い感じがします。
 自由にあこがれ家を飛び出してきた一匹の犬ゴッチ。
 旅の途中の町はずれで一本のちいさな木と出会います。
 「自分の好きなところに行く」というゴッチに、
 ちいさな木のキッコは自分は木だから動けないと嘆きます。
 ゴッチはやってみないとわからない、と励まします。
 と、ちいさな木は根を抜き取って歩けるではありませんか。
 こうして、ふたりの自由を求める旅は始まります。
 さらに、岩だとか沼だとか、誰もが動けないと思っているものたちも
 自由を求めて動き出します。

 自分にはできないとあきらめてしまわずに、まずは動いてみること。
 そうすれば、自分の好きなところにたどり着ける。
 もしかしたら、角野さんにとっての「児童文学館」もそんな施設だったのかもしれません。
 子供たちに励ましをくれる一冊です。

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 「ディスる」という言葉をよく耳にします。
 私自身はほとんど口にしたこともなく、意味もよくわからなかったので、
 ちょっと調べてみました。
 意味は「悪口をいう」とか「バカにする」といったことで、
 英語の『disrespect』が語源だとか。
 その「ディスる」した映画があります。
 それが2019年に公開された「翔んで埼玉」(武内英樹監督)。
 原作は「パタリロ!」で有名な魔夜峰央さん。
 「ディス」られているのは、埼玉県。
 何しろ、「埼玉県人には、そこらへんの草でも食わせておけ!」と揶揄され、
 それが話題となるほど。
 それでも、埼玉県人はこの映画に大勢押しかけ、しかも大爆笑。
 一体埼玉県人はどれだけM体質なのか。
 しかも、続篇がないのか、続篇まだかと
 自身の「ディスる」をさらに要求する始末。
 そして、ついにこのたび、その続編が公開されました。
 今日は現在公開中の映画「翔んで埼玉〜琵琶湖より愛をこめて〜」の話です。

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 映画「翔んで埼玉〜琵琶湖より愛をこめて〜」は2023年11月23日公開の日本映画。
 監督は前作同様武内英樹さん。
 もちろん、主演のGACKTさんと二階堂ふみさんは変わらずだし、
 浦和と大宮の覇権争い(実際今でも仲悪いとはよく聞きます)と
 間にウロウロする与野の情けなさも健在。
 そして、今回は海のない埼玉が海を求めて和歌山に出ていくが、
 そこで強烈個性の大阪・神戸・京都の企みに巻き込まれるという
 奇天烈なお話。

 今回「ディス」られているのは、埼玉だけでなく、
 「琵琶湖以外何もない」と揶揄される滋賀県とまわりの奈良や和歌山。
 その滋賀で大阪連合と闘っている闘士・魁(かい)に扮しているのがさん。
 なんと彼?とGACKTさん演じる麗(れい)が兄弟ということも判明するという
 恐ろしい展開に。

 この映画の面白さは各県への「ディスる」感だけではなく、
 出演している俳優たちの顔ぶれ。
 大阪府知事を演じているのが片岡愛之助さんで、
 その妻役の神戸市長を演じているのは
 実生活でも夫婦の藤原紀香さん。
 夫婦の共演は初めてだとか。
 大阪が企む粉もん工場で出現するゆりやんレトリィバァさんの役どころは
 「チャーリーとチョコレート工場」に登場する妖精を彷彿とさせ
 笑わせてくれる。
 といったように、映画を観終わったあと、
 えっ!? あの俳優どこに出てたの? みたいなことになること必至。

 「埼玉の皆様、続編作ってゴメンなさい」というキャッチコピーにお構いなく、
 埼玉県人は映画館に奔り、埼玉を笑いとばす
 なんともおおらかな県民性を発揮し、
 映画館は大入りだとか。
 なんとも、慶事!

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 今日も朝ドラ「ブギウギ」に関連した本の紹介です。
 何しろ今本屋さんに行くと、朝ドラ関連の本がたくさん出ていて、
 何を読もうか悩むところですが、
 輪島裕介さんのこの『昭和ブギウギ』は
 副題に「笠置シヅ子と服部良一のリズム音曲」とあるように
 単に笠置シヅ子の人生を描くのではなく、
 彼女にブギウギを歌わせることとなった服部良一の音楽にも
 スポットをあてた研究書でもあります。
 というのも、著者の輪島さんの専門はポピュラー音楽研究なのですから。

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 なので、服部良一が「ブギウギ」という音楽をどう捉えていたのかといった
 かなり音楽の専門的な章もあったりしますが、
 ここにはある文化的な視点が描かれています。
 それは大阪から「近代音曲史」を見直すというもの。
 著者は、服部良一笠置シヅ子の仕事を
 「昭和前半期の複合的な娯楽文化全体の中で再発見・再評価すること」が大事と
 記しています。
 そういう視点で見ると、
 敗戦後間もない日本で笠置シヅ子が果たした役割と
 「ブギウギ」が持っていた活力が明確になるように思えます。

 笠置シヅ子については当時の多くの知識人も評価していて
 「大阪弁の持つ一種独特の飄逸さを肉体化している」とも論じた人もいます。
 それこそ、戦後有名となった「買物ブギー」を生み出す素だったように思えます。
 笠置シヅ子が亡くなって随分経ちますが、今の日本もまた
 笠置の活力を必要しているのではないでしょうか。

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 2023年10月から始まったNHKの連続テレビ小説(通称 朝ドラ)は「ブギウギ」は、
 朝ドラ第109作めとなります。
 戦後「ブギの女王」として活躍した笠置シヅ子さんをモデルとしたもので、
 昭和30年生まれの私もうっすらと彼女のことを覚えています。
 特に昭和25年(1950年)に発表した「買物ブギー」は、
 「おっさん、おっさん、これなんぼ」といった軽妙な大阪弁の歌で
 子供の耳にも残っています。
 そんな笠置シヅ子が唯一残した自叙伝がこの『歌う自画像』です。
 この本はもともと昭和23年(1948年)に刊行されたものですが、
 朝ドラの放送に合わせて復刻本として出版されています。

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 うれしいことにこの本の巻末には「笠置シヅ子 略年表」がついていて、
 それを見ると彼女の人生がほぼ見えてきます。
 昭和60年(1985年)70歳で亡くなる彼女の人生の、
 実はこの自叙伝で書かれているのは半分に過ぎません。
 彼女は34歳でこの自叙伝を書いていて、
 私が記憶している「買物ブギー」などはまだ発表されていません。
 確かにすでに彼女は人気のある歌い手でしたが、
 この自叙伝以降もますます活躍していくのです。

 では、何故彼女はこの時期に自叙伝を記したのか。
 この自叙伝には彼女の人生に大きく関わる男性との出会い、
 そして男性の死と彼との間に生まれた女の子のことまでが描かれています。
 おそらく、笠置シヅ子にとって、
 彼とのこと、生まれた女の子へ残しておきたいことなど、
 とても強かったのだと思います。
 だからこそ、この本の表紙はわが子を抱きしめる
 笠置シヅ子の写真であったのでしょう。

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 新人作家として注目を集め出した女性、朝陽。
 ただし、彼女はペンネームを使う。それが有日。
 朝日はゲームセンターで正社員として働いている。
 まわりの人たちは彼女が作家であることを知って、少しざわついている。
 しかし、作家なのはもう一人の女性、有日。
 つまり、ざわついている対象は有日のはず、だと朝陽は思っている。
 そんな彼女が2作めとして執筆している作品と、
 それを書いている朝陽の暮らしを二重写しのようにして描かれているのが、
 表題作でもある中篇『うるさいこの音の全部』。
 (相変わらず高瀬隼子さんのタイトルは絶妙)
 そして、その執筆していた作品がなんと芥川賞を受賞し、
 その騒動のなかで朝陽と有日が微妙にずれていく姿を描いた
 短編『明日、ここは静か』を収めたのが、この本。

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 高瀬さん自身、2022年に『おいしいごはんが食べられますように』で
 第167回芥川賞を受賞しているから、どうしてもこの2篇の作品を読むと、
 高瀬さん自身の実体験によるものかと考えてしまう。
 読者は時に小説に描かれた人物やものごとが
 作者とその周辺のことと同一化してしまうものだから、
 高瀬さんにもこの作品で描かれたようなことがあったのかもしれない。
 そもそも現実の世界で生活を営む人間と物語を紡ぎだす人間は
 同じ世界の中に存在しうるのだろうか。
 本当と嘘。
 この世界が本当で、物語で描かれるのが嘘、なんていうことで割り切れるのだろうか。
 そんな世界を描いて、高瀬隼子という作家は何処へ向かおうとしているのだろう。

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 昨日(12月4日)でブログを始めてから15年経ちました。
 実は、この15年間一日も休まず更新し続けていて、
 我ながらよく続くものだと思っています。
 でも、本を読む(このブログは本を読んだ書評なり感想を綴っています)こともそうですが、
 「書く」ということで、日々癒されていると感じることがよくあります。
 元「暮しの手帖」の編集長でエッセイストの松浦弥太郎さんの
 『エッセイストのように生きる』というこの本の中に、こんな一節があります。
 「書くことを―つまり「考える」ことを、自分のあたりまえにする。
 「日常にある感動を見つめて言語化することで、ライフスタイルにする。
 つまり、「書くことを特別なことにしない。」と。
 ブログを書き続けることも自身の「ライフスタイル」になっているのだと思います。

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 この本は、エッセイストとはどういう生き方をしているのかを示しながら、
 日々の生き方のヒントを示してくれるエッセイです。
 松浦さんは「エッセイストという生き方」は
 「日々の暮らしと自分自身をまっすぐに見つめて、よろこびや気づきという
 心の小さな動きを感じ、それを明確にできる生き方」としています。
 誰もがエッセイストになれるはずもありませんが、
 その生き方は参考にできるでしょうし、
 もし本当にエッセイを書きたいという人には「エッセイの書き方」という章もあります。

 「エッセイを書きつづけることで、自分の変化という軌跡をたどることができる。
 自分の人生を振り返ることができるのです。
 このブログで綴ってきた15年の日々も、私の人生であることは間違いありません。

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 今日12月4日は
 このブログの15回めの誕生日です。
 いつも読んでくれている皆さん、ありがとうございます。

 先日出版取次大手のトーハンが年間のベストセラーを発表していて
 1位が鈴木のりたけさんの『大ピンチずかん』、
 2位が小杉拓也さんの『小学生がたった1日で19×19までかんぺきに暗算できる本』と
 子供向けの本が上位を占めて話題となりました。
 子供たちがこれらの本をきっかけにして
 読書好きになってくれたらいいですね。

 このブログでは絵本や児童書もたくさん紹介しています。
 もちろん、文芸書もエッセイもノンフィクションも、
 さらには映画の話も菜園ライフのことも。

 これからも、いい本と出会えることを願って。
 
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 今日も一枚の写真から。

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 そう、シイタケ
 え?! 畑でシイタケ採れるの?
 まさか、そんなことありません。
 しかも、シイタケは野菜としては分類されていないのです。
 キノコ類は植物でも動物でもなく、
 「菌類」に属しています。
 カビと同じですが、心配なく。
 人間がキノコを食べてきた歴史はとても古くて、
 縄文時代にはもう食用にしていたそうです。
 キノコについてのこんな話、
 実はNHKテキスト「やさいの時間」12・1月号に出ています。

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 この時期、畑での作業が少なく、
 「冬の室内でもできる!」ということで
 「らくらくキノコ栽培」が特集なんです。

 その特集にも取り上げられていますが、
 最近は「菌床栽培」で手軽にキノコ栽培ができるのです。
 というわけで、我が家でもシイタケの菌床栽培を始めました。
 こちらが栽培を始めた最初の頃。

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 それがあっと言う間に、多分4、5日ほど経つとこんな状態に。

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 間引きもしながら、収穫をしていきます。
 出来立てほやほやのシイタケが頂けます。
 ちなみに「椎茸」とか「茸」は秋の季語です。

    椎茸のぐいと曲がれる太き茎         林 徹

 12月2日(土曜日)に菜園に行くと、
 畝そばの置いていた小さなバケツに氷が張っていました。
 初氷です。

    初氷手をさしのべてみたくなり        星野 高士

 この日ハクサイを収穫しましたが、
 やはりうまく結球していませんでした。

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 閉じるべき口が開いているのがわかります。
 苗を植え付けた時期が遅かったのか、
 ネコブセンチュウの影響なのか、
 残念ですが、食べられないことはないので
 しっかりお鍋にいれて頂きました。

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 読み終わって、絵本を閉じれば、ほら聞こえてきませんか?
 ピアノの音色が。
 そんな絵本です、いせひでこさんの『ピアノ』は。

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 この絵本、いせさんにとっては10年ぶりとなる創作絵本で、
 しかも初めてのファンタジー絵本ということで
 いせさんの読者にとっても、とてもうれしい作品です。
 物語はお母さんと越してきた新しいお家でひとり留守番をしていたのんちゃんが
 引っ越し荷物の中から懐かしいおもちゃのピアノを見つけるところから始まります。
 ひとつ音も出ない鍵盤のおもちゃのピアノ。
 お父さんとの思い出がつまったおもちゃのピアノ。
 のんちゃんが弾き出すと、それに重なるようにピアノの音が聞こえてきます。
 その音に誘い出されて、のんちゃんは庭を抜け、お隣の寂れた家に入っていきます。
 そこで、大きな、本物のピアノを弾くおじいさんと出会います。
 おじいさんは「ピアノの中にはオーケストラが入っている」と教えてくれます。
 おじいさんはピアノの精? 音楽の神様?

 なんといっても、絵がすばらしい。
 いせさんの読者はやはり絵に魅かれると思いますが、
 いせさんの絵が心に響くのは、なんといってもそのデッサン力だと思います。
 ピアノに向かうおじいさんの姿勢やのんちゃんのさまざまな姿勢の
 なんと生き生きしていることでしょう。
 庭の緑、おもちゃのピアノの赤、おじいさんの黒い服、
 それらすべてが音楽を奏でているようです。
 音楽を目で味わう、これはそんな絵本です。

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