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 作家で歌人(しかもこのエッセイを執筆中のほとんどは会社員として)の
 くどうれいんさんが文芸誌「群像」に2020年から2022年にかけて連載された
 エッセイ23篇を収めたエッセイ集。(うち、1篇は書き下ろし)
 書名の『虎のたましい人魚の涙』は、そのうちのひとつのエッセイのタイトルで、
 「琥珀」の別名でもあるそうだ。

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 くどうさんのエッセイの心地よさは、
 さくらももこさんの漫画『ちびまる子ちゃん』に似ているように思う。
 くどうさんが「まる子ちゃん」に似ているというのではない。
 まる子ちゃんもまる子ちゃんのお父さんもお母さんも
 あるいはおじいちゃんもたまちゃんも花輪君もはまじも、みんないる
 「ちびまる子ちゃん」の世界観がそっくりあって、
 時にはまる子ちゃんの顔をして、時にはたまちゃんの顔が出たりする。
 はまじのようなおふざけもあったりする。

 くどうさんはこのエッセイの中で小学生の頃には
 体育館のすみっこで漫画『ちびまる子ちゃん』を読んでいたことを告白(?)している。
 だからというわけではないが、
 くどうさんは大人になった「まる子」に近いかも。

 このエッセイを連載中に
 『氷柱の声』が芥川賞の候補になって、
 その時のまわりの声や自身の苛立ちなどがエッセイに書かれていたりする。
 そして、このエッセイ集の最後には
 会社員と作家どちらをとるかという選択から書くことを選びとる、
 そんな心の綾も描かれている。
 そういう、誰にでもある葛藤を素直に描けるのが
 くどうれいんさんの魅力といえる。

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