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 五月もまだ半ばというのに30℃近い気温になると
 今年の夏はどれだけ暑くなるのか心配になります。
 それでも、この季節ならではの光景を見ると、やはりほっとします。
 菜園に行くまでの途中にある田んぼで田植えが終わっていました。

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    忽ちに一枚の田を植ゑにけり       高浜 虚子

 この季節ならではというと、この野菜の花もそうかもしれません。
 ナスの花です。

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    草木より目覚の早き茄子の花      福田 甲子雄

 ナスの花の、恥じらうような俯く姿が可憐です。

 大型連休前に植え付けたキュウリが元気ありません。
 葉の色も薄く、茎も大きくなってきません。
 考えられるのは、根を虫にやられているかも。
 夏野菜の代表のようなキュウリが採れないのは寂しいので
 急遽近くのホームセンターで苗を買って
 土曜日(5月18日)植え付けました。

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 手前がそうで、奥にかわいそうなキュウリを残しています。

 夏野菜は順調であれば
 ナスのように花をつけはじめたり、
 トマトの実がついてきたりします。
 これは中玉トマトの、まだ赤ちゃんです。

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 冬越し野菜もそろそろおしまい。
 ウスイエンドウも最後にとって
 片づけしました。

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 ニンニクもすべて抜き取りました。

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 もう少し大きな玉になっているかと思いましたが、
 ちょっと小ぶりでした。
 タマネギも今週末には収穫できそうです。

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 絵本はひとりの絵本作家が絵も文もつくって生まれることもあれば、
 文と絵を別々の人が担って出来ることもある。
 後者の場合、文と絵、どちらが先にあるのだろう。
 それとよく似ているのが、楽曲の詩と曲の関係だろうか。
 詩が先にあって曲がそれに合わせることも、またその逆で曲が先にできることもあると聞いたことがある。
 絵本はどうだろう。
 やっぱり文が先のような気がするが。
 では、この『もしもねこがそらをとべたら』はどうだろう。
 絵を描いているのは、自由な作画で多くのファンをもつ黒田征太郎さん。
 文を書いたのは、「池上線」を歌ったシンガーソングライターの西島三重子さん。
 絵本を読むと、やはり黒田さんの自由な絵がまずあるような感じがするが、
 やはりこれは二人が共同で作りあげた作品だろう。

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 「もしもねこが空を飛べたらどうだろう?」、
 そんなことからどんどん想像の翼が広がっていく。
 「空を飛べたら小鳥をつかまえようとするんじゃないかな」
 「もしもねこが花になったらどうだろう?」「それ、おもしろいね」みたいな、
 そんな会話が聞こえてきそうな絵本だ。
 だから。最後にある「そうぞうは いつか きっと ぼくたちに ちからを くれる」という一文が、
 すっと心にはいってくる、

 それにしても、1939年生まれの黒田さんの自由な絵はどうだろう。
 人間、こうでなくちゃ。
 生きるって、こうでなくちゃ。

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 朝日新聞朝刊に「耕論」というコーナーがあります。
 毎回ひとつのテーマに有識者数名が論じる、そんな形式です。
 先日の5月14日のテーマは「やっぱりジュリー」。
 今年75歳になるジュリー、沢田研二さんが
 「半世紀を超えて歌い続ける彼が映し出す」ものが論じられています。
 論者の一人が、映画監督中江裕司さんで、
 中江さんは沢田研二さんが主演した「土を喰らう十二カ月」という映画を監督しています。
 中江さんは沢田さんに圧倒されたのは「撮られる力」だったと書いています。
 半世紀、ずっとスターであり続けた沢田さんだけが持てる力かもしれません。
 今日は映画「土を喰らう十二カ月」の話をしましょう。

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 映画「土を喰らう十二カ月」は、2022年に公開された
 中江裕司監督作品です。
 原案は水上勉の『土を喰う日々 ―わが精進十二ヵ月―』で
 映画の中でも沢田研二さん演じる主人公は「つとむさん」と呼ばれています。
 山中の古民家にひとり暮らすつとむさんの穏やかな日々が
 美しい四季の変化とともに描かれる、
 とてもいい作品です。

 映画の中にたくさん出てくる精進料理の数々は
 料理人土井善晴さんが担当したということで、
 料理が完成する過程も含めて、口福(こうふく)を味わえます。
 冒頭、つとむさんがごしごしとサトイモの土を落とすシーンからはまってしまいます。
 つとむさんを慕う編集者役を松たか子さんが演じています。
 この二人の関係もいいですね。
 魅かれあっているのですが、最後はやはり別れてしまう。
 まるで季節の移ろいのように。

 つとむさんの義理の母役で奈良岡朋子さんが出ています。
 奈良岡さんは2023年3月に亡くなられていますから、
 この作品が映画最後の出演でした。
 役のなかで彼女が亡くなって葬儀のシーンがあります。
 遺影の彼女を見ていると、本当に奈良岡さんを見送る、
 そんな気持ちにさせられます。

 中江監督はこの映画の沢田研二さんについてこんなことを書いています。
 「加齢も容姿の変化も、全てさらけ出す覚悟ができている。
 その強さと自由な精神が、衰えぬ魅力となっているのでしょう
 そんな沢田研二さんをじっくり味わえる、
 この映画は佳品です。

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 この本の著者北見けんいちさんのよる
 表紙イラストの10人の人物名をすべて答えられた人は
 よほどの漫画通といえる。
 下段に並んだ5人ならもしかしたら答えられるかもしれない。
 「トキワ荘」という伝説の漫画家たちの梁山泊を作ったメンバーの面々だから。
 左から藤子・F・不二雄、石森章太郎、赤塚不二夫、藤子不二雄A、
 そして、当時「トキワ荘」の住人ではなかったが足しげく通ったつのだじろう
 赤塚不二夫を中央に描いたのは、
 北見さんが彼らと出会うきっかけとなったのが赤塚さんのアシスタントだったから。
 つまり、もし北見さんが赤塚さんのアシスタントになっていなかったら、
 書名である『トキワ荘の遺伝子』と接することも、また自身がその遺伝子を繋いていくことも
 なかっただろう。

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 北見けんいちさんはあの人気作「釣りバカ日誌」(原作・やまさき十三)を描く漫画家。
 それでいて、赤塚さんのアシスタントになった頃は
 「トキワ荘」も石森さんや藤子不二雄さんの名前すら知らなかったという強者。
 時代は漫画雑誌が週刊誌化され、「トキワ荘」のメンバーも大忙しとなった頃で
 アニメ制作会社「スタジオゼロ」を設立、
 そんな熱気あふれる現場にいた北見さんならではの交遊録が
 インタビュー形式でまとめられたのが本書。

 「トキワ荘」のメンバーだけでなく、
 ちばてつやさんやさいとう・たかをさんとの交友、
 それと編集者の熱くて笑えるエピソードもあって
 マンガファンにはたまらない一冊になっている。

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 書名にある「世傳」とは「代々にわたって伝えていく」という意味で、
 高田郁さんの人気シリーズにぴったりの言葉です。
 「合流篇」は、その『あきない世傳 金と銀』の第十巻めになります。
 前巻の九巻は、シリーズ最大のピンチのお話でしたが、
 この巻では一転五鈴屋江戸本店の店主である幸(さち)たちにとって最大のチャンスが訪れます。
 まさに危機のあとに好機あり。
 では、どんな好機なのか。作中にも「秘すれば花」と出てきますが、ネタバレありの、ご用心、ご用心。

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 今回の巻が「合流篇」となっているところから話しましょう。
 幸たちのいる五鈴屋江戸本店に強力な助っ人が大坂からやってきます。
 つまり、合流です。
 一人は幸が嫁ぐ前の四代目店主の妻であった菊栄。
 四代目の女道楽で離縁した菊栄は実家の稼業を立て直すほどの手腕があり、
 幸の相談相手として互いに知恵を出し合う良き相手。
 この巻では、菊栄のお蔭で五鈴屋は隣家のお店も買い取ることができます。
 もう一人が、幸が幼い頃五鈴屋の女衆の先輩であったお梅。
 へまの多いお梅だが、その人柄の良さが幸たちの心を和ませてくれる、貴重な存在。
 五十九になるお梅の、なかなか成就できない恋の物語が、
 商い一色のお話に色をそえていきます。

 お梅の恋もそうだし、幸たちの藍の浴衣もそうだし、
 すべてがうまく回り出すと、いやいや人生そううまくいくとは思えない。
 きっと次巻には何か大きな災いがあるのではと
 つい勘ぐりたくなって、やっぱり次巻が気になるばかり。

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 この『古くてあたらしい仕事』は、
 近年たくさんの「ひとり出版社」が誕生するきっかけともなった
 出版社「夏葉社」の経営者でかつ編集者であり営業マンでもあり、
 その他もろもろの仕事をひとりでこなす(ひとり出版社ゆえの)島田潤一郎さんの
 書き下ろしエッセイである。
 大急ぎで書き足しておくと、
 島田さんは確かに「ひとり出版社」であるが、決して自分ひとりの力で
 多くの注目と称賛を集めたとは言っていない。
 むしろ、自分を支えてくれている他の出版社や書店、あるいは読者があって
 はじめて事業が成り立っていると書いている。
 つまり、「ひとり出版社」は決してひとりではない。
 むしろ、ひとりゆえに、助けてくれるたくさんの力が存在するといっていい。

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 本書は二つの章で構成されている。
 ひとつは「だれかのための仕事」で、
 転職活動がうまくいかない中、仲がよかった一歳年上の従兄が事故で急逝したことをきっかけにして、
 33歳で「ひとり出版社」を立ち上げるまでの思いを綴ったもの。
 もうひとつは「小さな声のする方へ」と題され、
 出版事業や本屋さん、そして本を愛する人たちへのほとばしる思いが綴られている。
 特にふたつめの章では、働くということや本を読むということについて
 多くの示唆に富んでいて、何度でも読みたくなる。
 そして、何よりもそういう思いがある島田さんだからゆえに、
 その人がこの世界に送り出してくれた本に信頼がおけると思う。

 また今度、夏葉社の本を手にしたい。

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 第53回大宅壮一ノンフィクション賞受賞作。(2022年)

 この大学に入学した1974年の頃、大学周辺のあちらこちらに
 樋田毅氏が書いたノンフィクション『彼は早稲田で死んだ』で描かれている
 川口大三郎君虐殺事件を糾弾するポスターが貼られていたことを覚えている。
 確かポスターにはリンチで殺害された川口君の変わり果てた顔の写真が載っていた。
 事件があったのは、1972年11月、早稲田大学の構内でそれは起こった。
 1974年といえば、まだそれほど時間は経っていない。
 事件を糾弾する側もそれを弁明する側も、その火は燻り続けていたはずなのに、
 当時の私にはそんな血なまぐさいものの記憶はない。

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 しかし、その渦中にあったものはそうではない。
 筆者である樋田氏は事件のあった時大学1年生。同じ学部ということもあって、
 加害者であるセクトと対立していくことになる。
 大学卒業後朝日新聞に入社し、退職後もこの事件のことを取材し続けたそれは、
 執念ともいえるものだ。
 その一方で加害者側はどうであったか。
 本作の第七章「半世紀を経ての対話」で、
 当時セクトの重要な地位にあった人物との対談が載っている。
 その中で、彼はこう発言している。
 「その辺りというは、僕の中でもポッカリと開いているエアポケットのようなもの」と。
 つまり、殴られた側はいつまでも忘れられないが、殴った側はそれを覚えていない。
 これは当時の学生紛争における暴力だけでなく、
 現代のイジメ事件ともつながっている。

 川口君に対するリンチ殺人からすでに半世紀の時が経たが、
 実は暴力の問題を私たちはまだ何も解決できていないことを本作を読んで痛感した。

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 私が住んでいる街はバラの街を標ぼうしていて、
 駅前の広場などもきれいに整備されたバラが今見頃を迎えています。

    薔薇切つて薔薇のことから手紙書く        岡崎 光魚

 今日はまずはバラの写真を。

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 昨日、なかやみわさんの『そらまめくんとめだかのこ』という絵本を紹介しましたが、
 収穫したばかりのソラマメ
 リアルそらまめくんをつくってみました。

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 こちらもごきげんな顔してベッドでねそべっています。

 実えんどうのウスイエンドウも収穫しました。
 莢のなかはこんな感じで豆が並んでいます。

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 バターレタスも大きくなってきました。

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 あまり情報がないのですが、サラダ菜のひとつのようです。
 どんな味なのか、ひとつ収穫してサラダで食べてみて驚きました。
 とても肉厚なんです。
 シャリシャリと音がするぐらいの食感。
 今野菜食べてます、そんな気分になります。
 これはアタリ!

 この夏は白ナスを選択して育てていますが、
 やっぱり紫色のナスも欲しくて丸ナスも栽培しています。
 このふたつ、同じナス科ですが、とっても違います。

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 写真右が白ナス、左が丸ナス

 ソウメンカボチャキュウリの畝には
 ネットを張って、これからの成長に備えます。

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 夏野菜は成長が早いので
 菜園にいくたびに大きくなっていくので
 楽しみが増えます。

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 一口に「えんどう」といっても、食べるところによって少し違いがあります。
 サヤエンドウは若どりしたさやを食べます。キヌサヤと呼ばれているのが、これ。
 スナップエンドウはさやと豆の両方を食べ、
 実エンドウは丸々と太った豆を食べます。グリーンピースがこれにあたります。
 関西では「ウスイエンドウ」が有名です。
 ただ見た目はよく似ていますから、それを描き分けるのは難しいと思います。
 それでも、「そらまめくん」シリーズでおなじみの、
 なかやみわさんはその違いをとてもうまく描く絵本作家といっていいでしょう。

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 なかでも、やはりそらまめの描き方が抜群。
 大きなそらまめのさやを柔らかいベッドになぞられられたセンスがあればこそ、
 このシリーズがたくさんの子どもたちから人気を得たといえます。
 この『そらまめくんとめだかのこ』も、そんな人気シリーズの一冊で
 このなかでも「えんどう」たちのさやのちがいなどうまく描かれています。

 大雨のあと、そらまめくんたちの遊び場だったところに大きな水たまりができます。
 なんとその水たまりに川から流されてきためだかの子がいるではないですか。
 そらまめくんたちは、めだかの子を川に戻してあげようと相談します。
 でも、どうやって川まで運べばいいでしょう。
 まめたちのさやに水をいれて運ぶことにしましたが、
 さて誰のさやが一番いいのかな。
 ここはやっぱり一番大きな、そう、そらまめくんのさやですね。

 今がそらまめの旬。
 おいしいそらまめを食べる時、そのさやにめだかの子がいないか
 のぞいてみてはどうですか。

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 明日は母の日

   母の日やそのありし日の裁ち鋏       菅 裸馬

 その由来についてはいくつかの説があるそうですが、
 そのひとつがアメリカの一人の女性が亡き母を偲んで
 白いカーネーションを配ったことがはじまりだとか。
 南北戦争の時代だったといいます。
 同じ南北戦争の時代に父が従軍していなくなった家を
 母と四人の姉妹がそれでも明るく生きた、
 とても有名な物語があります。
 オルコット夫人の『若草物語』です。
 原題は「Little Women」(小さな貴婦人)ですが、
 日本では『若草物語』として定着しています。
 アメリカでは家庭小説として親しまれていて、
 何度も映画化されている、とてもポピュラーな作品です。
 私もずっと昔に読んだことがあります。
 今日は映画「若草物語」の話です。

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 何度も映画化されている作品ですが、
 今日お話する映画「若草物語」は1949年の作品です。
 何故この映画を選んだか、
 実はこの映画のあのエリザベス・テイラーが四女のエイミー役で出演しているからで、
 1932年生まれの彼女、17歳の時の作品です。
 もっとも17歳に思えないほど色っぽいですが。
 物語は次女であるジョー(ジューン・アリソン)を中心に描かれていますが、
 長女のメグ、三女のベス、そして四女のエイミーと
 四人の個性の違いがこの物語を面白くしているし、
 四人の女優たちの競演が観られるのも、何度も映画化される理由でしょう。

 姉妹が尊敬し、頼りにしているのが母親。
 映画の中で何度も「マミー」と呼ぶセリフがあります。
 そんな一家にある時、父親が負傷したという連絡が入ります。
 裕福でない一家は父の病院に行く旅行代もありません。
 そこでジョーは自分の長い髪を売って旅行代をねん出します。
 原作をいくつの時に読んだのかさえ覚えていないのに、
 この場面だけはよく覚えていました。
 ところが、映画のおしまいで
 ジョーの幼馴染で互いに魅かれていた隣人の青年ローリーが
 四女のエイミーと結婚してしまうところなど
 全く覚えていませんでした。

 古い映画ですが、
 やはり原作がしっかりしているからでしょうか、
 面白く観ることができました。

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プレゼント 書評こぼれ話

  図書館の所蔵冊数について、時に問題となることがあります。
  例えば、今日紹介する
  第170回直木賞受賞作である河崎秋子さんの『ともぐい』の場合、
  さいたま市の図書館では25冊所蔵されています。
  きっと多いと感じる人もいるでしょうが、
  この本を予約している人が、なんと今現在625人待ちとなっていて、
  いつになったら借りることができるのかと
  クラクラしそうになります。
  ええい、もう待ちきれない。
  今回は購入して、読みました。
  それで思いました。
  読めてよかった。
  いい作品でした。

  じゃあ、読もう。

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sai.wingpen  いのちの賛歌                   

 第170回直木賞受賞作。(2024年)
 選考委員からは「迫力があり、とにかく圧倒される」と絶賛された作品で、作者である河崎秋子さんの新人作家らしからぬ筆力の強さに驚嘆する。
 明治後期の北海道の山奥で暮らす、熊爪と呼ばれた男の姿を描く全12章からなる長編小説だが、一篇一篇の密度が濃く、短編小説として読んでも読書の満足感が得られるはずだ。
 特に、最初の章である「冬山の主」は、猟師として山奥で一人生きる熊爪が鹿を猟銃で仕留め、それを解体していく様が克明に描かれている。
 この第一章が示すように、長い物語は熊爪という荒くれ漢(おとこ)が鹿や熊と命のやりとりをしていくその姿がやはり印象に残る。
 そして、一方で人間たちが多く住む町で熊爪が感じる違和感が、近代化と対峙する原始の向かう未来であり、置いてけぼりにされていく漢(おとこ)の悲哀が漂う。

 この作品には多くの<死>が描かれている。
 それは鹿や熊といった動物たちのものばかりでなく、人間たちのそれも描かれている。それでいて、いやもしかしたら、それゆえにこの作品に<生>そのものを感じる。
 身体から流れてくる血はいのちの源流。それが尽きた時、そこには<死>があるのだが、だからこそ<生>を強く認識できるといえる。
 時に荒々しい描写もそこには<生>があり、生きるべき命がある。
 この作品は、いのちの賛歌といえる。
  
(2024/05/10 投稿)

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レビュープラス
 俳人・歌人そして作家でエッセイストのくどうれいんさん。
 実は俳句や短歌の著作の場合本名である「工藤玲音」で発表し、
 小説やエッセイの発表には「くどうれいん」名でしていた。
 このたび、それを「くどうれいん」一本にするという目出度い(?)報告が
 このエッセイ集『コーヒーにミルクを入れるような愛』の巻末、
 「深く蔵す」というエッセイに書かれている。
 これともう一篇、自身の愛犬との暮らしと切ない別れを描いた「ミルク」が書き下ろしで、
 そのほかは2022年から2024年にかけて文芸誌「群像」に連載されたエッセイをまとめたものが、
 本書である。

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 今回は自身が作家一本で生きていくと決めての生活の日々(それまでは会社員として働きながら執筆していた)や
 結婚を決めた時の様(「コーヒーと結婚」)などを綴ったエッセイでできている。
 くどうさんのエッセイが読まれているのは、
 やはり同世代の人たちの支持だと思う。
 くどうさんは1994年生まれと略歴にも載せているが、
 彼女の同世代の人たちの多くは友人関係であったり仕事関係であったり
 悩んだり喜んだりを繰り返しているだろう。
 そんな人たちがくどうさんのエッセイで、あ、同じじゃないか、
 自分だけじゃないんだといった連帯を感じるのではないだろうか。

 コーヒーにミルクをいれる、そんなありふれている日常のことがらに
 「愛」を感じる感性は大事にしたい。

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 懐かしのテレビドラマとかテレビアニメといった番組が時々放送されて、
 それはそれで見てしまうが、
 実はぽっこりと見ていない時代があったりする。
 仕事が忙しくて、テレビをほとんど見ていなかった頃だ。
 だとしたら、インターネットやYouTubeといったテレビ離れがいわれる中、
 いずれテレビの番組を懐かしむ、そういうこともなくなるやもしれない。
 まして、この新書のように、ある番組を描いてその時代を語ろうという試みもまた
 成立しなくなるような気がする。
 多くの人が(つまりは高視聴率)同じ番組を見なくなった時代において、
 テレビは時代さえ語れない。
 もしかしたら、太田省一氏の『「笑っていいとも!」とその時代』は
 テレビと時代を語る縁(へり)に位置した著作ともいえる。

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 「笑っていいとも!」は、1982年から2014年(これもすでに10年前なのには驚く)までの約32年間、
 お昼の時間帯で圧倒的な人気をさらってバラエティ番組だ。
 司会はタモリ
 その他、多くのレギュラー陣が番組を彩ったし、
 「テレフォンショッキング」というコーナーは楽しかった。
 「友だちの輪」ひとつとっても、あの時代だから成立したともいえる。
 今の若者たちに「輪」という思考が合うのだろうか。
 「~してもいいかな?」「いいとも!」という掛け合いも
 今ならそっぽを向かれそうでもある。

 この人気番組を太田氏は、「テレビがつくった公共の場、いわば「広場」だった」と言及しているが、
 今はそんな「広場」さえとても密室化しているように感じる。
 そんな時代だからこそ、40年以上前に始まったテレビ番組を検証する意味があるように思う。

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 俳句の世界には「季語の本意」という言葉があります。
 季語(言葉)にはそのもののなかに、誰もがイメージできる意味を持っています。
 例えば、「初夏」。
 これ自体は立夏を過ぎた新暦の五月の頃をさしますが、多くの人が新緑の清々しさを
 同時にイメージできます。
 これが、本意。
 『思考の整理学』で知られる英文学者でエッセイストでもある外山滋比古さんの
 『朝採りの思考』というタイトルを見た時、
 この「朝採り」という言葉には、「季語の本意」のような意味があるのかと思いました。
 すなわち、新鮮だとかみずみずしい、そんな思考のことを言っているのかと。
 ところが、「あとがき」を読むと、あにはからんや、外山さんが夜型から朝型人間に変わり、
 朝目覚めた際の思考が本書に収めた文章に反映しているという。
 まさに「朝採り」である。
 もっとも、一読者として、やはり「朝採り」には「本意」があると思いたいし、
 そういう思考をすること自体をこの本は薦めているように感じる。

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 この本の中に「休日考」というエッセイがある。
 外山氏いわく、
 「休みはよろしい。(略)しかし、休んだあとのユウウツをいかにしたら吹き飛ばすことができるのか。」とある。
 そして、こう続く。「休みのあとが危ないのである。」
 五月の大型連休明け、こういう本を読んで、心身ともに慣らしていくのもいいのではないだろうか。
 いつ、読むか。
 やっぱり朝でしょ。

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 大型連休も今日でおしまい。
 今年の大型連休は天気もよく、各地の行楽地も賑わっていましたね。
 私の菜園でも夏野菜の苗の植え付けが始まって、
 しかも新規に始めた方も多くいて
 あちらこちらから楽しい声が聞こえていました。
 この花、わかりますか。

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 ジャガイモ(メークイン)の花です。
 ジャガイモの花は夏の季語にもなっています。

    じやがいもの花のさかりの夕まぐれ       日野 草城

 この時期、夏野菜の植え付けだけでなく、
 いよいよ豆科の野菜の収穫が始まりました。
 こちらは、ソラマメ

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 ソラマメ(空豆)も夏の季語

    そら豆はまことに青き味したり        細見 綾子

 塩ゆでにして食べましたが、まさにこの句の通り。
 菜園をしていなければ、実感できなかったと思うと、なんとも贅沢。

 そして、これはスナップエンドウ

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 紫の莢のエンドウも豆自体は緑色をしていて
 味もあまり変わりません。

 こちらはウスイエンドウ

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 莢をつけはじめましたが、
 ウスイエンドウは実エンドウで、莢の中の豆自体を味わう野菜。
 我が家の豆ごはんは、このマメを使います。
 なので、収穫まではもう少ししっかり膨らんで欲しいところ。
 豆御飯も夏の季語

    豆飯や軒うつくしく暮れてゆく        山口 青邨

 これはタマネギ

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 膨らみ始めたのがわかります。

 この時期夏野菜の苗はぐんぐん成長していきます。
 先日植えたトマトの苗に支柱を立てたところです。

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 左側にニンニクの葉も見えます。

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 今日はこどもの日で、立夏でもあります。
 立夏というと、やはりこの句。

    おそるべき君等の乳房夏来る     西東 三鬼

 いのちの息吹を感じる名句です。

 今日紹介する絵本、
 田島征三さんの『』も、そんないのちの息吹を感じる作品です。

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 先週紹介した、さいたま市図書館発行の「本は王さま2024」でも
 この絵本が紹介されていて、少し引用します。

   たがやす たねまく たちまち!! めがでた
   おおきあもじで、「た」からはじまることばがつづきます。
   えがかれているのは、おこめづくり。

 このように紹介文がひらがなで書かれているのは、
 この絵本の読者対象が幼児、または小学校低学年だからでしょう。
 でも、この絵本の迫力は
 高学年でも中学生、高校生でも多く感じることがあるのではないかな。
 そして、なによりも田島さんが伝えたいことは、
 おこめづくりが害虫などとたたかい、皆でたすけあって
 ようやく収穫にいたること、
 だから余計に人は収穫をたたえあい、よろこび、たのしむ。
 そういう歓喜こそが、いきるという力を生み出しているということだと思います。

 こどもの日。
 子どもたちに読んであげたい、一冊です。

    力ある風出てきたり鯉幟        矢島 渚男

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 昨日山平重樹さんの『東映任侠映画とその時代』という本を紹介したので、
 やはり土曜の映画の話は東映のヤクザ映画をしたいもの。
 でも、誰の話がいいでしょうか。
 鶴田浩二? 高倉健? 若山富三郎? あるいは、菅原文太?
 あの時代を彩った東映のスターの名前を列記したら、
 皆さんすでに鬼籍にはいっていることに感慨を覚えます。
 時代は遠くに過ぎ去ったものです。
 では、ここは今でも銀幕を飾る女優さんの話をしましょう。
 そうです、藤純子さん。(現在は富司純子
 映画は、彼女の代表的なシリーズ「緋牡丹博徒」から
 名作の評価も高い「緋牡丹博徒 花札勝負」の話です。

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 映画「緋牡丹博徒 花札勝負」は1969年2月公開の
 名匠・加藤泰監督作品。
 そもそも藤純子さんの「緋牡丹博徒」シリーズが始まったのは1968年で、
 藤さんが引退される1972年までに8作の作品が作られています。
 「花札勝負」はその3作めにあたります。
 主役はもちろん藤純子さんの緋牡丹お竜。
 この作品で彼女を助けるイイ男を、高倉健さんが演じています。
 藤さんと健さんが並び立つだけで、映画の彩りがパッと華やぐ、
 そんな感じがします。
 その他にも、「緋牡丹博徒」シリーズで欠かせない、
 若山富三郎さんや待田京介さんが花をそえています。

 物語はお竜の名前を騙る女博徒がいることを知ったお竜。
 しかし、ニセお竜は以前にお竜が助けた目に障害がある娘の母親で、
 お竜はなんとかニセお竜を助けようとします。
 そんなお竜が身を寄せている一家と敵対関係にある組の間で
 お竜は争いごとをおさめようとするのですが。

 そして、ラストはお決まりの殴り込み。
 向かうお竜にかぶさるように流れてくる主題歌。

  ♪ 娘ざかりを渡世にかけて 張った体に緋牡丹燃える

 やっぱりこうなると、
 「待ってました」と叫びたくなります。

 これは私の遠い記憶ですが、
 当時人気絶頂だった藤純子さんの特集が
 映画雑誌キネマ旬報から出たように覚えているのですが、
 あれは私がいくつのことだったのかな。
 この「花札勝負」を映画館で観たはずもないし、
 東映映画を映画館までおいかける、
 そんな年齢でもなかったはずなのに、
 どうしてあの頃、藤さんの特集号などを購入したのか、
 なんともぼんやりしていながら、とっても覚えているのも不思議です。

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 かつて写真家・篠山紀信さんが歌手で女優だった山口百恵さんを
 「時代と寝た女」と評したことがあった。
 ドキッとするような表現だが、言い得て妙でもあるし、
 人気アイドルだった山口百恵さんに限らず、「時代と寝る」ものはあり得る。
 東映のヤクザ映画もそうだった。
 まさしく「時代と寝た映画群」といえる。
 フリーライターの山平重樹さんの『東映任侠映画とその時代』という本を読むと
 そのことがよくわかる。
 「はじめに」で山平さんはこう綴っている。
 「なぜ東映任侠映画がかくも大衆の支持を受け、あれほど熱狂的なファンを呼び込んだのか?
 その現象は、時代と切り離して考えることはできない

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 では、東映の任侠映画の始まりはいつだったか。
 この本では昭和38年3月封切りの「人生劇場 飛車角」とし、
 昭和48年1月封切りの「仁義なき戦い」という実録路線が始まりまでをその時代としている。
 この本では、その後の実録映画や「極道の妻たち」までも描いているから、
 もっと長い期間としてとらえてもいい。
 もっともその期間は、東映の任侠映画の立役者である俊藤浩滋プロデューサーの人生と
 リンクさせているのが、本書の特長といっていい。

 では、東映任侠映画が寝た時代はどんなものであったか。
 「学生運動の高揚とともにあり、学生運動の終焉とともに」あったと、
 山平さんは書いている。
 つまり、戦後の日本にあって、もっとも熱い政治の季節に
 任侠映画の様式がピタリとおさまっていたということだろう。
 だからこそ、今観ても、任侠映画に心を揺さぶられるのだろう。

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 他人(ひと)の本棚を見るのは、どうしてこうも楽しいのだろう。
 知的興味の追求なのか、
 それとも覗き見的快楽なのか。
 「本の雑誌」連載の人気コーナーの単行本化も『絶景本棚3』と書名が示すとおり、
 もう3冊めとすっかりシリーズ化された。
 人気の衰えがないところをみると、
 やはり多くの人が他人(ひと)の本棚を見るのが楽しいのだろう。

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 この連載が面白いのは有名人だけの本棚ではないことだ。
 この巻でみせてくれる本棚は36人。
 もちろん、その中には角田光代さんとか吉田戦車さんだとか島田潤一郎さんだとか
 名前の知られた人もいるが、
 どちらかといえば名前よりもその職業で眺めていくのが面白い。
 作家、編集者、デザイナー、評論家、翻訳家、漫画家、演出家、会社員、等々。
 つまりは、名前が知られていようがいまいが、
 要は本好きの人たちの本棚なのだ。

 りっぱな本棚だからといって、箱入りの書物が並んでいるわけではない。
 多くの人の本棚には小型で廉価の文庫本も並んでいて、ほっとさせられる。
 こうして並んだ文庫本を見ると、岩波文庫の背表紙の美しさに息をのむ。
 ごちゃごちゃと飾るのではなく、帯の色だけで日本文学とか海外文学といった分類を
 見事に果たした美しさといっていい。
 そんな本棚をみつけると、ついうっとりしてしまう。
 見果てぬ夢なのかしらん。

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プレゼント 書評こぼれ話

  今日から5月
  1日の今日はメーデー。
  毎年近所の公園で集会が開催されていたりします。
  5月といって思い出すのは、歌人であり俳人でもあった寺山修司のこと。
  寺山修司が亡くなったのは1983年5月4日。
  その忌日は「修司忌」として、季語にもなっています

     修司忌の五月の森の暗さかな       遠藤 若狭男

  今日は月はじめなので、
  『星新一ショートショートセレクション14』、
  「ボタン星からの贈り物」を紹介します。

  じゃあ、読もう。

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sai.wingpen  星新一は本の妖精?                   

  『星新一ショートショートセレクション14』(理論社)。
 表題作である「ボタン星からの贈り物」をはじめとして、13篇の「ショートショート」が収められた、児童書。
 装幀・挿絵(それぞれの作品にひとつ挿絵がついています)は、和田誠さん。

 いままでの巻より収められている作品が少ないのは、「午後の恐竜」という作品がちょっと長めのショートショートになっているから。
 これはある日突然世界中に恐竜が現れるのですが、実態がなく、その不思議な現象に誰もが首をひねります。その一方で、水爆を積んだ潜水艦が行方不明となっていて、もしかすると世界中で起こっている現象は、人が死の直面に過去の人生を見るというものではないか、つまり人類は滅んで…。
 ショートショート超えた、一級のSF作品として楽しめます。

 また、表題作の「ボタン星からの贈り物」もうまいオチがついていて、ショートショートというのは物語の設定の巧拙もありますが、オチの切れの良さとも関係しているように思います。
 思わずニヤリとするオチがあると、とても満足できます。
 星新一さんがいつまでも人気があるのは、そういったオチの巧さにあるといえます。

 この巻にある「友だち」という作品もいい。
 小さい娘がどうも妖精と遊んでいるようだと心配する父親。父親には妖精なんかつくりごとだと思っている。相談を受けた医者の言葉。
 「われわれは本を読み、そこから限りない知識と創造力を得ています。しかし、自分でその楽しみを味わう方法を、幼いころ、最初に手ほどきしてくれたのは、だれでしょう。」
 誰のところにも、妖精はやってきていたのかもしれません。
(2024/05/01 投稿)

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