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プレゼント 書評こぼれ話

  この本は「ちくまプリマー新書」という、若い人向けの新書です。
  私は、結構この新書が好きですね。
  「岩波ジュニア新書」もいい。
  私たちのまわりには、たくさんのわからないことがあります。
  おとなだからといって、全部が全部わかるということなんか
  ありえません。
  「経済」もそのひとつ。
  今回の「金融不況」の問題もすんなり答えられる人なんか
  なかなかいなかった。
  あるいは、その後の「未曾有」の不況も、ひょっとしたら
  全体の構図が見えていないかもしれません。
  そんな人たちが政治をしているのです。
  もちろん、すごく勉強されていると思います。
  でも、その結果として、本当に「定額給付金」が議論されたのでしょうか。
  よくわからないところがあります。
  まあ、そんなこともあったりして、
  まずは、若い人向けの新書から勉強しているような
  「真面目な」私です。
  

経済学はこう考える (ちくまプリマー新書)経済学はこう考える (ちくまプリマー新書)
(2009/01)
根井 雅弘

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sai.wingpen  若い読者のための読書案内                  矢印 bk1書評ページへ

 おそらくこの本の読者層であろう、若い人たちにこの書評を書きます。
 若いみなさんからすれば、私はあなたがたのお父さんと同じか、それよりは少し年上になる、「オジサン」世代になります。
 残念ながら、学校では「経済学」は勉強しませんでしたから、マーシャルやケインズといってもどのような経済学者なのか全くというほど知りません。
 それでもなんの問題もなく(少しはあったかもしれませんが)、三十年働くことができました。
 ためしに、みなさんのお父さんにでも聞いてみて下さい。きっと「むにゃむにゃ」って答えるでしょうから。
 みなさんはそんなお父さんを軽蔑してはいけませんよ。ケインズは知らなくても、お父さんだってお仕事でうんと悩んだりすることはあるのですから。
 この本を書いたのは「現代経済思想史を主に研究して」きた根井さんという大学の先生ですが、きっとみなさんのような若い読者にどうすればわかりやすく「経済学の考え方」を伝えようか、苦労されたと思います。
 でも、根井さんは正直にこんなことも書かれています。「学問の楽しさと同時に難しさも認識してほしい」と。
 そうです。やはりこの本は難しいです。「オジサン」にも難しかった。
 この本を一冊読んだからといって、「経済学」がわかるということはないと思います。
 ですから、各章の終わりには参考文献がたくさん載っているので、この本をとっかかりにして、きちんと読むのがいいでしょう。そうすれば、もっと全体像がわかるかもしれません。

 この本で「経済学者にだまされるな」というJ・ロビンソンの言葉が紹介されていますが、その章の中で「たとえ著名な学者や研究者の言うことであっても、それを鵜呑みにすることなく、まず自分の頭で徹底的に考えてみること」(103頁)と、著者の根井さんは書かれています。
 さりげない記述ですが、ここは「キモ」だと思います。

 若いみなさんにはこの本を読んで「難しかった」で終わるのではなく、自分の頭で「経済」とは一体なんなのかをじっくり考えてもらいたい。
 折りしも今は「100年に一度」といわれる不況下です。
 「経済」問題を考える好機です。
 そして、みなさんの力で、私たちの暮らしが豊かになるよう(豊かとはお金がたくさんあることではありません)、実現させて下さい。
  
(2009/03/07 投稿)

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