03/10/2009 書評:レバレッジ・マネジメント

今年の初め(1.16)に行った「本田直之さん×田島弓子さん」のセミナーの際に
購入した、本田直之さんの本をやっと読み終わりました。
ブログの中で「近いうちに書きますからね」って書いたのに、
二ヶ月も経ってしまいました。
いやぁ、季節の移ろいの早いこと、早いこと。
なんて、とぼけないで、すみませんでしたって、素直に謝ります。
そのかわり、めちゃくちゃ、ほめまくった書評になっています。
関係ありませんが。
セミナーで本田さんご自身が「思い入れの強い本」と話しておられましたが、
違う言い方をすれば、「自信のある本」といえます。
経営者っていうのは本当に難しいと思います。
何故なら、「経営」のいうのはなかなか経験できないキャリアだからです。
どちらかといえば、「手探り」でやるしかない。
やがて、経験を積んでいくとしても、やはり恐いですよね。
そういう時、こういう本があれば随分違うでしょうね。
それくらい本田さんのノウハウが詰まっています。
そして、できれば経営幹部の皆さんにも読んでもらいたい、
(経営者からすれば読ませたい)一冊でしょうね。
なかなか経営者の思いって伝わりにくいものです。
こういう本を媒介にして、意思の統一を図るのも大切だと思います。
![]() | レバレッジ・マネジメント―少ない労力で大きな成果をあげる経営戦略』 (2009/01/16) 本田 直之 商品詳細を見る |


「レバレッジ」シリーズでおなじみの、本田直之さんの渾身の一冊です。
この本を書くために、今まで本田さんはシリーズを書き継いできたのかと思えるほどで、カエサル風に「すべてのレバレッジはこの一冊に通ず」と言いたくなるような本なのです。
ここで、「レバレッジ」という考え方をもう一度おさらいしておきましょう。
本書からの引用です。「レバレッジ」とは、「少ない労力で大きなリターンを継続的に生み出」(8頁)すことです。
そして、それは経営のトップに近くなるほど、実践していかなければならない思考法だと考えていいと思います。
この本は「経営者」「戦略」「営業」「ブランド」「仕組み」「組織」という六章でできています(すべてにレバレッジという言葉がつきます)が、それぞれ質問仕立てになっています。その最初の問いが「考える時間の余裕はあるか?」です。
つまり、トップに近くなればなるほど「考える時間」を持つことが重要になってくるのです。
多くの経営者はこのことを勘違いしてしまいます。
トップだからこそ従業員の先頭に立って、誰よりも働くべきだと思ってしまうのです。
それはある一面では正しいのですが、ある一面では間違っています。正しいというのは、誰よりも働くということでは正しいでしょう。しかし、経営者と従業員では働き方が違うという意味では正しくありません。
本田さんはこのように書かれています。「自分にしかできない仕事、優秀な管理職に任せる仕事、一般社員にやってもらったほうがよい仕事に切り分けるのは、経営者に欠かせない能力といえるだろう」(24頁)と。
経営者の重要な仕事のひとつに、会社の「舵取り」があります。
おそらく普通の経営者であれば当然「舵取り」はしているでしょう。
しかし、もしかすると「舵取り」とともに従業員の漕ぐ「櫂(かい)」を取り上げ、自ら漕ぎ出していないでしょうか。その方が手っ取り早いという意見もあるでしょうが、そこに大きな労力をかけても、生み出すものは小さなものでしかありません。
「櫂」を漕ぐのは従業員に任せて、彼らが楽になる方策を考えるのが経営者の仕事なのです。
この本はそのようなノウハウがぎっちり詰まっています。
経営者、経営幹部はもちろん、ぜひ、経営者をめざす若い人にも読んでもらいたい一冊です。
(2009/03/10 投稿)
この本は「経営者」「戦略」「営業」「ブランド」「仕組み」「組織」という六章でできています(すべてにレバレッジという言葉がつきます)が、それぞれ質問仕立てになっています。その最初の問いが「考える時間の余裕はあるか?」です。
つまり、トップに近くなればなるほど「考える時間」を持つことが重要になってくるのです。
多くの経営者はこのことを勘違いしてしまいます。
トップだからこそ従業員の先頭に立って、誰よりも働くべきだと思ってしまうのです。
それはある一面では正しいのですが、ある一面では間違っています。正しいというのは、誰よりも働くということでは正しいでしょう。しかし、経営者と従業員では働き方が違うという意味では正しくありません。
本田さんはこのように書かれています。「自分にしかできない仕事、優秀な管理職に任せる仕事、一般社員にやってもらったほうがよい仕事に切り分けるのは、経営者に欠かせない能力といえるだろう」(24頁)と。
経営者の重要な仕事のひとつに、会社の「舵取り」があります。
おそらく普通の経営者であれば当然「舵取り」はしているでしょう。
しかし、もしかすると「舵取り」とともに従業員の漕ぐ「櫂(かい)」を取り上げ、自ら漕ぎ出していないでしょうか。その方が手っ取り早いという意見もあるでしょうが、そこに大きな労力をかけても、生み出すものは小さなものでしかありません。
「櫂」を漕ぐのは従業員に任せて、彼らが楽になる方策を考えるのが経営者の仕事なのです。
この本はそのようなノウハウがぎっちり詰まっています。
経営者、経営幹部はもちろん、ぜひ、経営者をめざす若い人にも読んでもらいたい一冊です。
(2009/03/10 投稿)
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