02/03/2012 伝える力2(池上彰):書評「不安にならないためにも読みたい一冊」

今日は節分。
節分や親子の年の近うなる 正岡子規
節分の日の今日は
年の数だけ豆を食べます。
豆まきとか柊とか
そんな風習、
皆さんしています。
我が家では
豆まきはしっかり続けています。
そのあと、豆も食べます。
私は
食べる数が多くなったので
子どもたちにまかせることが
多くなりました。
そういえば、
私が子供の頃も
親たちの豆を食べていたような気がします。
今日紹介するのは
大ベストセラーとなった『伝える力』の続編
『伝える力2』です。
著者はもちろん池上彰さん。
当然、とてもわかりやすい
いい本です。
じゃあ、読もう。
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東日本大震災は大きな悲しみを私たちに与えましたが、同時にたくさんの教訓を教えてくれました。
今回の災害であらためて人と人との絆の大切さに気づいた人もたくさんいたでしょうし、故郷がどんなに心を癒してくれる存在であるか見直した人もいるでしょう。
あるいは、原子力発電所が脆弱な大地のこの国でどれほど危ういものかということを大きな犠牲をはらって私たちは初めて知りました。
前作『伝える力』は2007年5月に刊行されベストセラーになりました。
たくさんの人があの本を読んで、「伝える力」を学んだはずです。しかし、残念ながらこの国の指導者たちはあの本を読んでいなかったか、読んでいても理解していなかったのか、震災のあと、ほとんど真実を伝えてこなかったような気がします。
彼らの多くが口にしたのは空疎な言葉でした。
TV画面越しにしか彼らの表情、言葉に接することがありませんでしたが、この人の下でこの国の国民として復興していくという気分にはほど遠い印象を持たざるをえませんでした。
今回の『伝える力2』は、まず東日本大震災と「伝える力」との関係から説かれています。
そういう点では、あの震災がなければ続編はでなかったかもしれません。
著者の池上彰さんは「人はわからないと不安になる」と、今回の原発事故を例に説明しています。思い出して下さい。あの震災から数日間の企業や国の発表を。
私たちのほとんどは、語られる言葉すら理解できなかったのではないでしょうか。質問するマスコミ関係の人はそれなりの知識を持った記者たちが対応したのでしょうが、誰一人、その言葉わかりませんとは言いませんでした。
結局、TVに映し出される記者発表は何ひとつ私たちに伝えてこなかったのです。
震災からもうすぐ一年になろうとしています。それでも、まだまだ伝えられていないことがたくさんあるような気がします。
池上さんが言うように、「伝える力」を磨くことは「危機管理に直結するし、人を、組織を動かすことができる」とすれば、今からでも遅くはありません、ぜひこの国の指導者たちにこの本を熟読してもらいたいと思うのは、私一人ではないでしょう。
(2012/02/03 投稿)

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