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  今日は
  平松洋子さんの食べ物エッセイ
  『焼き餃子と名画座 わたしの東京 味歩き』。
  おいしいものが
  次々と出てきますので
  おなかの減っている人は
  要注意。
  これは東京のお話ですから
  地方の人は食べたくても
  行きたくても
  なかなかいけない。
  活字に舌鼓をうつしかありません。
  できれば
  簡単な地図でもはいっていれば
  もっとうれしかったのですが
  本当の食いしん坊は
  そういうことにも
  豆な人をいうのじゃないかな。

  じゃあ、めしあがれ。

焼き餃子と名画座 わたしの東京 味歩き焼き餃子と名画座 わたしの東京 味歩き
(2009/09/30)
平松 洋子

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sai.wingpen  「食指が動く」                   矢印 hontoレビュページへ

 「食指(しょくし)が動く」という言葉がある。
 中国の『春秋左伝』という書物に書かれた故事からきているらしい。曰く、その昔の中国で人差し指が動くとご馳走にありつけるという人物がいたらしい。
 さすが大国の中国だけのことはある。りっぱな? 人がいたものだ。
 エッセイスト平松洋子さんのたくさんのブックリストの中から、この『焼き餃子と名画座』を読んでみたいと思ったのは、まさにその食指が動いたものだった。
 「焼き餃子」、手軽でこんなおいしいものはない。「名画座」、なんて懐かしい響きだ。まさに心に下駄ばきつっかけて出かけるごとく、本を手にすることになる。

 「食指が動く」というのは、「食欲がおこること」をいうらしいから、平松さんの「わたしの東京味歩き」はさしずめその言葉にぴったりの、味の名店、かつそれほど構えた店ではなく、下駄ばきはともかくとしてもスニーカーで別段問題のない店をたずねてのエッセイ集だ。
 しかも、「食指が動く」には「なにかをしたくなる」という意味もあって、平松さんの行動そのものがこの「なにかをしたくなる」ゆえの食べ物めぐりというのもうれしい。

 深川で友達とどぜう鍋をはふはふし、西新宿ではインドのカレーおじさんのとぼけた問答にたまげ、神保町の冷やし中華に絶句する。東京を、あっちに行ったりこっちに向いたり。
 もちろん「焼き餃子と名画座」は清水宏監督の『小原庄助さん』という隠れ名画に絶品焼き餃子と取り合わせのすごい。
 さすが平松さん、感度がいい。
 おいしいものをどう描くかではなく、平松さんの食のエッセイはまさに「食指が動く」文章たちでできあがっているのです。

 つまり、「食指が動く」というのは、単においしいものに指が反応して動くということではなく、身体ごとそこに向かっていくということです。
 食の探究者は行動派なのです。
  
(2012/05/21 投稿)

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