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プレゼント 書評こぼれ話

  今日紹介するのは
  おなじみ斎藤隆介さんと滝平二郎さんの
  コンビによる絵本
  『半日村』です。
  滝平二郎さんの絵は
  子供の日にぴったりな感じがしています。
  男の子はこうでないと、
  みたいな感じがあります。
  それって男の子の、
  勇敢といってもいいような気が
  しています。
  男の子は
  少しぐらい滝平二郎さんの絵のような
  男の子のようであっていい。
  だから、
  ゴールデンウィークには
  ぴったりの絵本だと
  私はひそかに思っているのです。

  じゃあ、読もう。

半日村 (創作絵本 36)半日村 (創作絵本 36)
(1980/09/25)
斎藤 隆介

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sai.wingpen  愚公、山を移す                   

 「ローマは一日にして成らず」という言葉は聞いたことがあるでしょう。
大きな事業は長年の努力なしにはできあがらないということ。
 これと同じような意味のことわざが中国にもあって、「愚公、山を移す」といいます。
 愚公というとても年老いた男が家の前の山を動かそうと土を運びはじめる。まわりの人はそんな愚公を馬鹿にするのですが、愚公は自分の子孫がそれを引き継いでくれたらいずれ山を動かすことができるだろうと怯まなかったという故事に由来しています。

 斎藤隆介さんと滝平二郎さんのコンビによる、この『半日村』は「愚公、山を移す」の教えを創作にしたものといえます。
 物語の舞台は半日村。朝はなかなか明けず、夜はうんと早くやってくる。
 だから、稲の育ちも悪く、半日村ではよその村の半分しかお米がとれません。
 どうしてかというと、村のうしろに高い山があるから。
 そんな村に生まれたから仕方がないと、村の人たちはあきらめていました。
 
 ある日、その山を登っていく男の子がいます。名前は一平。
 山のてっぺんにつくと持ってきた袋に土をいれて、それを山のふもとの湖に投げいれるということを始めます。
 中国の故事にあるような、愚公と同じです。
 でも、ひとつだけ違うことがあります。
 子どもたちです。
 初めの時こそ一平のことを馬鹿にしていた子どもたちですが、そのうちに二人、三人と一平の仲間になっていきます。
 そうなると、仲間はずれにされるのが嫌で、みんな一平の仲間になっていきます。
 そんな子どもたちの様子を見ていたおとなたちも、土の掘り方や運び方を教えるようになり、ついには村中の人が一平の仲間になるのです。
 半日村の全員が愚公になったのです。

 それでも、山が小さくなるなんてなかなか叶うことではありません。
 一平もいまではりっぱなおとな。子どももいます。それでも、この村の人たちは山をけずりつづけます。
 そして、ついに、鶏の声とともに朝日がさすようになります。

 現代を生きる私たちは、愚公のことや半日村の人たちのことを忘れてしまいがちです。
 できないとすぐにあきらめてしまいます。
 どんなに技術が向上しても、すぐにはできないことがたくさんあります。
 あきらめるのではなく、できるまで続ける。
 山だって動くのです。
  
(2013/05/04 投稿)

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