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プレゼント 書評こぼれ話

  今日は俵万智さんの
  『短歌のレシピ』という本を
  紹介します。
  短歌づくりの教則本です。
  俵万智さんといえば
  やはり『サラダ記念日』。
  あの短歌集が出版されたのは
  1987年ですから
  もう26年も前のことになります。
  それでいて
  どれだけインパクトがあったかというと
  この本の中で紹介されている
  投稿歌も
  『サラダ記念日』の尻尾を
  ひきづっている気がします。

   「嫁さんになれよ」だなんてカンチューハイ二本で言ってしまっていいの

  なんていう、誰にでもできそうな感じがしてしまうから
  短歌人口はあっという間に広がったのです。
  ただ逆に
  そういう短歌だけを志向する人が
  増えたのは
  短歌の世界で有効だったのでしょうか。
  少し、ほんの少し
  気になります。

  じゃあ、読もう。

短歌のレシピ (新潮新書)短歌のレシピ (新潮新書)
(2013/03/15)
俵 万智

商品詳細を見る

sai.wingpen  塩ひとつまみの秘伝                   

 最近ちょっとしたレシピ本ブームである。
 ダイエットレシピは相変わらず人気だし、食品メーカーが自社の人気商品を使ったレシピ本もたくさん出版されている。
 食に対する興味であることは間違いない。
 ただ、単に食べるだけでなく、自分で作ってみるということが人気の源にあるような気がする。
 出来合いのものを買えばそれなりに費用もかかるが、自分で作れば材料費だけで安く仕上がる。
 あるいは、工夫次第で、まったく色合いの違う料理が楽しめるということもある。

 歌人の俵万智さんが「レシピ」という言葉を短歌上達術の本に使ったのは、実に賢明な選択だと思う。
 ブームにのるという側面もあるし、「レシピ」という言葉そのものが多くの読者に伝わりやすい。
 実際、俵さんは「表現を実現するための手段は、たくさん持っていたほうがいい」といい、「素材の持ち味を生かすためには、(中略)調理法を知っておくことが大切」と、書いている。
 さすがに言葉を大事にする人だけのことはある。
 「レシピ」という流行言葉をうまく使って好例だ。

 この本では投稿歌を俵さんが「添削」する形で、32のレシピ(少し前なら「上達のヒント」なんていわれただろう)が紹介されている。
 「添削」の効用について俵さんは「お題目を唱えているだけでは、前に進まない。それをどう実践するか」をわかりやすく伝えるには「添削」が有効だと、書いている。
 また、「添削」は人のものに手を入れるもので、自分の作品であれば「推敲」になるが、この本の「添削」のさまが「推敲」の一助になるように心がけたという。
 「かなり踏み込んで手の内を見せたなぁ」と、俵さん自身が満足のいく秘伝伝授本といえる。

 短歌にしろ俳句にしろ「読む」よりは「詠む」人の方が多いのではないかと思う。
 それはいずれも短詩であることで、自然に「詠み」やすいからだろう。
 しかし、出来上がった作品は「読まれ」ることで、作品の価値があがるといっていい。そのための、一工夫が本書に書かれている。
 もしかしたら、塩ひとつまみの秘伝かもしれないが。
  
(2013/05/16 投稿)

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