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日本史のおさらい (おとなの楽習)日本史のおさらい (おとなの楽習)
(2008/05)
山田 淳一

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sai.wingpen  この本に篤姫は登場しないが          矢印 bk1書評ページへ

  今年(2008年)も残り少なくなってきた。
 全体的にはあまりいい年であったとは思えないが、NHKにとっては久しぶりに快哉の年ではなかっただろうか。
 近年低迷を続けてきた日曜夜八時の大河ドラマだが、今年「篤姫」(宮崎あおい主演)で大ブレークした。先日最終回を迎えたが、平均視聴率24.5%だったと新聞各紙は報じていた。
 デイリースポーツによれば、《NHKには「わかりやすい」「親しみを持てる」「毎回、感動できる」など視聴者の声が殺到》したとある。特に若い女性の支持が高かったという。
 とすれば、このドラマを見て、徳川幕府の最後をもう一度学習した人も多かったのではないだろうか。
 ただ残念なことに、この本には「篤姫」は登場しない。

 大人のための新しい教科書「おとなの楽習」シリーズの一冊。
 以前同シリーズの「世界史のおさらい」の書評で書いたことだが、「著者の経歴や著者の既刊行本ぐらいは記載してもらいたい」というのは本書でも同じで、この書評を書くにあたって著者の山田淳一氏を調べたのだが結局わからずじまい。
 仕方がない。
 再版の際にはぜひ出版社の方には検討してもらいたい。

 今回それは措くとして、この本はとても面白い「授業」だった。
 中学や高校の時に日本史の授業を受けたはずだが、ほとんど記憶がない。「1192年 イイクニ作ろう鎌倉幕府」みたいな、暗記することに精一杯だったということだろうか。
 あれから四十年近くなって、そのことを悔やんでも仕方がないが、後ろに試験もないから記憶しなくてもいいのがうれしい。
 まえがき的な「日本史だって考える科目です。」にあるように、このような楽しい「授業」は「暗記するだけのつまらない科目だった日本史が、生きた知識に変わるはず」(7頁)。
 もちろん、この本には色々な欠如がある。
 空海も篤姫もでてこない。鎌倉仏教の記述もない。
 これだけの頁数で、しかも著者の面白い話もありで、日本史が収まりきるはずがない。
 しかし、この本をきっかけに日本史をもっと勉強したいという「きっかけ」になるのだとしたら、それこそ著者や出版社が望んでいることだと思う。

 NHKの大河ドラマ「篤姫」はあまり知られていなかった薩摩藩家老小松帯刀を一躍有名にしたが、そういうことを「きっかけ」にしてあの激動の時代をもう一度勉強してみたいと思った人も多い。
 この本であれ大河ドラマであれ、そういう「きっかけ」が勉強のはじまりには必要だろう。
 まえがき的な文章にこうある。「歴史は過去の人間だけでなく、今の人間の姿も写しています。過去に愚かなことをやった人間がいれば、それを笑うだけではなく、現代に置き換えて考える。それはきっとあなたの生活を良くする第一歩になります」。
 まさに「きっかけ」こそが、その「第一歩」だろう。
 
(2008/12/17 投稿)

プレゼント 書評こぼれ話
  「篤姫」の話です。
  私の周りの人でもあの番組を見ている人がたくさんいました。
  それでも、私は見る習慣はつけなかったのですが、
  とうとう終わりから五、六回めにしてついに見てしまうはめになりました。
  ドラマの舞台的には「大政奉還」など江戸時代の最後に間に合いましたが、
  きっと最初の「篤姫」の青春時代は面白かったのじゃないでしょうか。
  そう思うと、残念です。
  では、来年の大河ドラマ「天地人」を見るか。
  予告編では面白そうでしたが、はてさて。
  
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