02/01/2014 おじさん追跡日記(なかむら るみ):書評「おじさん気をつけて」

今日から2月。
えー、新しい年が明けたばかりなのに
もう一ヶ月経っちゃた、
なんて思っていたら
2月なんてあっという間ですよ。
それに、
春はもうすぐ。
俳句の季語には
春隣なんていう美しい言葉もあるくらい。
春隣吾子の微笑の日日あたらし 篠原 梵
2月は私の誕生月でもあって
今年59歳になります。
すっかりおじさん。
そこで、今日は
なかむらるみさんの『おじさん追跡日記』を
紹介します。
いろんなおじさんが登場しますが
なんだか人生を感じます。
はたして
私はそんなりっぱな? おじさんに
なれたかどうか。
じゃあ、読もう。
![]() | おじさん追跡日記 (2013/11/25) なかむら るみ 商品詳細を見る |

私はりっぱな! 「おじさん」です。
「おじさん」の定義があるのかないのかわかりませんが、少なくとも年齢的には「おじさん」でしょ。
けれど、年齢は「おじさん」の定義にはいるのでしょうか。
50歳以上70歳未満くらいかな。(この本では70歳以上の「おじさん」も紹介されていますから、上限はないかもしれません)
では、「おじさん」とは何か。
それは生態にかかわる大きな!問題ではないかと思います。
まず、匂い。
これは「加齢臭」という言葉がある通りでそこはかと(強烈な人もいますが)匂ってくるどうしようもないもの。しかし、これは一説によれば(どんな説だ?)経験臭という、若い人には絶対ない匂いといっていいでしょう。
次に、容姿。特に毛髪。
禿(どうもこの漢字がよくない)とか白髪とか。少なくとも後退は気になります。最近の私も毛髪は気になっていて、どうも艶がなくなっているのは「おじさん」故なのか。
それと、これは著者も把握しているようですが、時間感覚。
著者いわく「おじさんは時間前集合する」。
これは「おじさん」たちが育った環境にも寄るでしょうが、そういう育て方をしたせいではないかと考えています。
つまり、今の「おじさん」は庄司薫さんの『赤頭巾ちゃん気をつけて』の主人公薫君世代になるようで、あの品行方正がこの時間感覚につながっているのではないでしょうか。
そんな「おじさん」をカワイイ! と喜んでくれる女の子たちもいるようで、著者の前作『おじさん図鑑』に人気が沸騰。
そこで今回さらにパワーアップして24人の「おじさん」を追跡調査とあいなったのが、この本。
ここに登場する「おじさん」のすごさに「おじさん」である私もびっくり。
カワイイ! なんていうものではなく、おぞましいすぎる「おじさん」の生態に、それでも何故か、うらやましくもあったりするのはナゼ?
女装趣味の「おじさん」もいれば刺青ばっちしの「おじさん」、まさかまさかの文藝春秋社長の「おじさん」に政治家の「おじさん」(名は石破茂というのですが)もいます。
そんな「おじさん」に突撃する著者の姿の涙ぐましいこと。
でも、やはりこの「おじさん」さんたち、薫君のその後に見えてしまうのは何故だろう。
(2014/02/01 投稿)

応援よろしくお願いします。
(↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 今日もクリックありがとうございます)


レビュープラス
| Home |