02/16/2014 ことばであそぼう五七五(内田 麟太郎/喜湯本 のづみ):書評「こんな親子を見かけたら」

新しい年になって
また俳句を作ろうと思っています。
しばらく、うんうん考えても
何一つ浮かんでこなかったのですが
もっと季節を感じないと
いけないと反省しつつ、
五七五をひねっています。
歳時記も新しくなって
気合いははいっているのですが。
朝日新聞の俳壇コーナーに
採用される日は
来るのでしょうか。
今日紹介するのは
内田麟太郎さん文、喜湯本のづみさん絵の
『ことばであそぼう 五七五』です。
書評の書き出しに
「「俳句」の絵本ではありません」と書いていますが
間違えたのは
私です。
そういうおっちょこちょいの人もいるかと思って
書きました。
でも、いつも「五七五」で考えるというのは
作句をするには
必要なこと。
これからも、精進します。
じゃあ、読もう。
![]() | ことばであそぼう五七五 (えほんをいっしょに。) (2013/05/25) 内田 麟太郎 商品詳細を見る |

この絵本は題名に「五七五」とありますが、「俳句」の絵本ではありません。
「リズム」の本です。
「俳句」では「五七五」が基本です。短歌はもう少し長くて、「五七五七七」。
これも、「リズム」です。
どうも、日本人にはこの「五七五」や「五七五七七」という「リズム」があっているようです。
暮らしのさまざまな場面で使われています。
さらにこの絵本では「だじゃれ」の言葉遊びや季節感といったものを描かれています。
最初に出てくるのは、「たかげたで/げたげたげたと/タカわらい」という言葉。
絵は、初夢のシンボル、富士山と鷹(もちろん、この鷹は高下駄をはいています)が描かれています。
内田麟太郎さんのひねった言葉(きっと内田さんは、首もひねったと思います)も面白いですが、喜湯本のづみさんの 絵もユニークで楽しめます。
私が一番笑ったのは、「はるさめや/サメさめざめと/まちぼうけ」についている絵。
大きな柳の下で、薔薇の花束をもった鮫が黒い傘をさして涙を流しているところ。これが、実に、鮫なのです。
もしかしたら、言葉遊び以上に、その言葉に合わせた絵を描くセンスも学べるかもしれません。
こういう言葉で遊ぶことから、「リズム」に親しむというのは大事なことです。
子どもたちもスマホでメールをする時代。絵文字ばかりではつまらない。自分の言葉で何を伝えるかです。
コミュニケーションの時代と言われながら、それをよくする方策がなかなか見つけられないのが現実。
子どもだけではなく、大人も「五七五」を使った言葉遊びが必要です。
指を折りながら、口で中でぶつぶつ言っている親子を見かけたら、変な親子だと思わずに、ははん、あの絵本を読んだんだなぁ、言葉の「リズム」を楽しんでいるのだなぁと、やさしく見守ってあげて下さい。
(2014/02/16 投稿)

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