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プレゼント 書評こぼれ話

  イラストレーターの安西水丸さんが
  3月19日に亡くなった。
  正直びっくりした。
  安西水丸さんといえば
  村上春樹さんとのコンビで
  多くの作品を残している。
  その中でも有名な『村上朝日堂』を
  いそいで読み返したのだが、
  私が持っている新潮文庫版
  1987年(昭和62年)の発行になっている。
  私が32歳の頃に
  夢中で読んだ一冊だ。
  思えば
  読者として長いつきあいになる。
  今日の書評にも書いているが
  それ以前では
  「オレンジページ」に載った
  干刈あがたさんの作品の
  安西水丸さんのイラストが
  とてもよかった。
  書評に書いたように
  本当にそこだけ切り取っていたのだが
  どこにいってしまったのかな。
  それくらい
  大好きなイラストレーターだった。

  ご冥福を心から
  お祈りします。

  じゃあ、読もう。

村上朝日堂 (新潮文庫)村上朝日堂 (新潮文庫)
(1987/02/27)
村上 春樹、安西 水丸 他

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sai.wingpen  追悼・安西水丸さん - あなたのイラストが好きでした                   

 あまりにも突然の訃報に驚いた。
 イラストレーターの安西水丸さんが3月19日に亡くなったのだ。71歳だった。
 安西水丸さんといえば、村上春樹さんのたくさんのエッセイ、例えばこの『村上朝日堂』もそう、のさし絵を担当している。新聞等の追悼記事でもそのことが多く書かれていた。
 新潮文庫版の『村上朝日堂』の表紙では、安西さんのイラストがたくさんあしらわれているから、安西さんの作品を楽しめるし、この本では安西さんが子ども時代を過ごした千葉県の最南端にある千倉という町のことを村上春樹さんと存分に語った楽しい企画もついている。
 この二人、よほど相性がよかったのだろう。

 安西水丸さんのことを知ったのは、村上春樹さんとのエッセイシリーズよりも前だったと思うが、「オレンジページ」に干刈あがたさん(懐かしい!)の短編小説につけられていたイラストが初めてだった。
 1985年頃だ。
 とにかくそのイラストが素敵で、そのページだけ切り取っていたことがある。
 『村上朝日堂』のさし絵は遊び心満載だが、安西さんの作品ではそちらの系統の方が好きだ。
 ちょうど静物画のような趣きが、いい。
 村上春樹さんとの関係でいえば、『中国行きのスロウ・ボード』(中公文庫)の装丁がそうで、この短編集は村上さんの作品の中でも好きな方だが、その理由のひとつは安西さんの装丁といってもいい。
 村上春樹さんの共著でいえば、『象工場のハッピーエンド』が、そちら系の作品で構成されているし、こちらにはこれも二人の対談「画家と作家のハッピーエンド」が収められている。

 あまり表にでなくなった村上春樹さんですから、もしかしたら写真よりも安西さんの描いた村上さんの絵の方が有名かもしれません。この『村上朝日堂』にも安西さん描く村上さんがたくさん登場する。
 そんな村上さんとの相性を安西さんは以前こんな風に語っている。
「村上さんの持っている空気感みたいなものが、もしかしたら僕の絵にあるのかなぁと思うんです」(「ユリイカ」1989年6月臨時増刊)。
 それは村上さんから見た安西さんで、逆をかえせば安西さんの持っている空気感が村上さんの文にあったのだともいえる。
 それにしても、安西水丸さんが亡くなったのは、さびしい。
  
(2014/03/31 投稿)

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