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シニアの読書生活 (MG BOOKS) (MG BOOKS)シニアの読書生活 (MG BOOKS) (MG BOOKS)
(2008/10/24)
鷲田 小彌太

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sai.wingpen  あなたは何歳で死ぬと思っていますか?         矢印 bk1書評ページへ

 先日あるところでこんな質問を受けました。
 「あなたは何歳で死ぬと思っていますか?」
 直球の質問です。
 私にはあまり長寿の願望はありませんが、質問をした人は百歳までは生きたいと話されていました。
 そして、そんな自分を想像して生活設計をしないといけない。それは自身のキャリアアップのことでもあるし、生活資金のことでもある。
 たしかに私には長寿の願望はないけれど、もし自分の意に添わずに、齢を重ねたらその時にはたと困るのではないか。
 考えさせられる質問でした。
 はてさて。

 この本の序章にはこんなタイトルがついています。
 「七〇歳、死ぬまでに一〇〇冊、読むべき本を求められた」。
 でも、先ほどの話ではありませんが、もしかしたら一〇〇冊では足らないかもしれません。一〇〇冊というのは一年もあれば読んでしまうでしょうから。
 ではどうしたらいいのか。本書はそういう人のための本なのです。
 つまり、シニア(といっても何歳からそう呼ぶのでしょうか。今の長寿社会では六〇歳といっても若い感じがします。年金をもらえるあたりがシニアなのかもしれません)期であっても「読書欲さえあれば、人間は精神的満足を、心の平和をうることができる」(15頁)と著者は書いています。
 私もそう思います。そして、それは当然シニア期だけでなく、若い時であっても壮年期であってもそうだと思います。
 読書とはおそらく人類が手にいれた最高の娯楽であるし、知の蓄積でもあるのではないでしょうか。

 若い人たちが本を読まなくなったということは、もともと読書がもっていたそういう特徴が他の媒体や行為に奪われているからだと思います。
 著者も書いているように「読書には、思考の集中と持続が必要」(50頁)でしょう。現代のような高速の時代でこれを求めるのはやはりなかなか難しいと思います。
 だから、若い人が読書をしないことはやむをえないかもしれません。
 しかし、読書はある意味、習慣です。
 もし、シニア期を迎えてその習慣がなかったら、なんと味気ない日々になるでしょう。
 だからこそ、若い人にも多くの本を読んでもらいたいと思うのです。
 本がもっている魅力を若いうちに知ること、そして読書を習慣にすること、それは未来のあなたを変えうる力になるでしょうし、未来のあなたの生活をより充実したものにするはずです。

 ですから本書には「シニアの読書生活」という書名がついていますが、本当は「シニア期を快適に生きるための若い人向けの読書生活」というのが相応しいのではないでしょうか。
 「あなたは何歳で死ぬと思っていますか?」
 まだまだ読みたい本がある限り、死ぬことなんか考えていられないというのが答えかもしれません。
(2008/12/19 投稿)

プレゼント 書評こぼれ話
  書評の中で書けませんでしたが、本書の中でこんな文章がありました。
  「私は高齢社会と高速社会の生き方の基本は、二つある、と主張している。
  一つは、仕事で生きるである。二つに、読書で過ごすである。
  定年後も、第二、第三の仕事を続けよう、
  とともに、読書のある人生を生きよう、である」(29頁)
  私のまわりにもたくさんのシニアの人たちが定年後も活発に活動をされています。
  実に頭がさがります。
  私はシニアになるにはもう少し先ですが、そんな私以上に真剣に
  <今>を見ているし、<明日>を見つめているような気がします。
  そんな人たちにたくさんの激励をもらっているのだから、
  頑張らないと。
  そう思っています。
  それと書評の題名にもしました質問の答えですが、
  あれから自分の中では「八十歳」と思うようにしています。
  ただし、小声で答えます。 
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