10/03/2014 図書館をもっと活用しよう (図書館のすべてがわかる本 4):書評「図書館は進化し続ける」

今日は「図書館のすべてがわかる本」シリーズの
最終巻、
『図書館をもっと活用しよう』を紹介します。
このシリーズ全4巻ですが
4巻とも監修は秋田喜代美さん。
秋田喜代美さんは
教育学者です。
このシリーズの素晴らしいところは
とっても幅広く図書館のことが書かれている点。
しかも
簡潔で図版もあってわかりやすい。
こういう本を子どもだけに独占させておくのは
もったいないですね。
大人の皆さんも
ぜひ読んでみて下さい。
図書館の魅力、
本の魅力、
読書の魅力に触れることができますよ。
じゃあ、読もう。
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児童向けに書かれた「図書館のすべてがわかる本」全4冊の最後の巻は、最新の図書館事情を紹介しながら今後の図書館のありかたまで描かれて、読み応え十分である。これが児童向けなのかと思いたくなるぐらいだ。
この巻の刊行が2013年3月ということで、佐賀県武雄市図書館の最新の情報まで収められている。
武雄市図書館の場合は、民間のカルチュア・コンビニエンス・クラブを指定管理者にするということで話題を呼んだが、この本の中では図書館を変えることで地域の活性化につながるというねらいもあったと、これからの図書館の新しい役割が提起されている。
これからの図書館は単に本を借りたり読んだりするだけでなく、「本を通して交流する場所」であるということだ。
最近の図書館に行ってみればよくわかる。
子ども向けの「おはなし会」だけでなく、ビジネスマン向けに経営指導も行っていたりする。
「孤読」(個人で読書すること)ではなく、「共読」の企画があったりする。
人が交流する機会を図書館が考え始めたということだ。
第1巻の「図書館のはじまり・うつりかわり」にも紹介されていたが。エジプトの新アレクサンドリア図書館は図書館という以上に文化センターとしての役割も大きい。
この本では古代のアレクサンドリア図書館を舞台にした映画の紹介までしている。
至れり尽くせり、とはこのことだ。
最近の図書館はほとんどインターネット検索ができる。
この本でもそのことがきちんと紹介されている。
一方で図書館の「レファレンスサービスの上手な活用法」といったことも説明されている。
ついネット検索で調べ物をすることが多いが、図書館司書による「レファレンスサービス」は高齢化社会とともにさらに必要になってくるのではないだろうか。
このシリーズは児童向けではあるが、内容はとてもいい。
しかも、最新の図書館事情がよくわかる。
こういう本が児童図書館で所蔵されていては大人たちはなかなか読むことができないのではないか。
児童図書だって、大人も借りれることをお忘れなく。
(2014/10/03 投稿)

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