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 来週の10月27日から読書週間が始まります。
 あわせて、10月27日は
 何の日から知っています?
 「文字・活字文化の日」なんだって。
 たくさんの人に文字・活字文化のついての関心と理解を
 深めてもらえるように記念日となったそうです。
 その日を記念して
 埼玉県さいたま市の中央図書館(浦和)
 「文字・活字文化の日記念講演会」が
 開催されました。

 講演は
 尾崎真理子さんの「評伝石井桃子を書き終えて」。
 タイトルにもあるように
 尾崎真理子さんといえば
 先ほど『ひみつの王国 評伝石井桃子』を上梓した
 読売新聞東京本社編集委員の人です。
 『ひみつの王国』のことは
 このブログでも紹介しましたが
 とても読み応えのある一冊でした。
 あれほどの作品を書いた
 人はどんな人なのか興味がわきます。

    『ひみつの王国』の書評はこちらから。

ひみつの王国: 評伝 石井桃子ひみつの王国: 評伝 石井桃子
(2014/06/30)
尾崎 真理子

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 会場はさいたま市中央図書館のイベントルーム。
 定員が70名の予約制。
 ほとんどが中年以上の女性で
 若い人や男性が少ないのは残念でした。
 特に若い人については
 石井桃子さんのことをもって知ってもらいたいことを思うと
 どうしてなのでしょう。

 尾崎真理子さんは小柄な女性。
 こういう講演をあまりしないのでしょうね、
 あまり前を向かずに
 用意してきた原稿をきちんと話される方。
 講演の途中で
 主催者が用意されたペットボトルのふたをとって
 コップにいれるところまでしたのですが
 とうとう90分の講演が終わるまで
 飲まれなかった。
 思わず、「お水、飲んでください」と
 いいそうになりました。

 まず初めに
 浦和在住の読者から
 『ひみつの王国』に書かれた内容について
 いくつかの指摘があったことを
 尾崎真理子さんはしっかり話されていました。
 浦和の人ならではの指摘に
 さすが文教都市と、これも笑いをとるのではなく
 恥ずかしそうに話される姿が好ましい。
 これは最後の締めくくりで話していましたが
 「埼玉県の文化は深い。子どもたちが育ちやすい環境ではないか。
 だから、子どもの本にとっても故郷のようなもの」
 といった話をされています。
 こういう話こそ
 若いお母さんやお父さんにも聴いてもらいたい。

 尾崎真理子さんは
 石井桃子さんが子どもの頃住んでいた浦和の点景などを描いた
 『幼ものがたり』が書かれた理由を
 二つあげています。
 一つは、作家としての達成感を得るため
 もう一つが、自分とは何かという自分自身への探究心。
 石井桃子さんと浦和は
 石井桃子さんにとって自分とは何かの根っこにある町だといえると
 思います。

石井 講演 浦和はせっかく石井桃子さんという
 偉大な児童文学者を生んだのですから
 石井桃子さんだけでなく
 児童文学の拠点になるような取組みを
 すべきではないかと思います。
 左の写真のように
 会場には石井桃子さんの著作が数多く展示されて
 いました。
 将来石井桃子さんの研究者が
 さいたま市の図書館に通うのがベストといわれるような
 資料の収集に努めてもらいたい。

 聴きごたえある
 90分間の講演。
 尾崎真理子さんは水も飲めず
 お疲れさまでした。

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