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プレゼント 書評こぼれ話

  今日は新聞休刊日。
  なので、毎週月曜に朝日新聞朝刊に掲載されている
  「朝日俳壇」は、昨日日曜の掲載でした。
  以前その「朝日俳壇」の採用されたと歓喜しましたが、
  やっぱりその後はボツ・ボツ・ボツ・・・。
  これはつらい。
  そこで、今回の鷹羽狩行さんと西山春文さん共著の
  『俳句表現は添削に学ぶ』です。
  勉強になりました。
  俳句を詠むのは大変です。
  わずか十七文字が浮かばない。
  この時、指は重要ですよ。
  五・七・五って折らないといけませんからね。
  できる時は、パッと浮かびます。
  そこからがよくないということが、この本を読んでよくわかりました。
  お酒でいう、醗酵が足りないのです。
  ひらめきは大事だけど、作品として完成させるには、
  冷静にならないといけません。
  修行が足りませんね。
  反省しながら、この書評を書きました。

    みぎ今回の書評に出てくる『俳句脳』の書評はこちらで読めます。
  
角川学芸ブックス  俳句表現は添削に学ぶ  入門から上級まで角川学芸ブックス 俳句表現は添削に学ぶ 入門から上級まで
(2009/05/14)
西山 春文鷹羽 狩行

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sai.wingpen  石から玉へ                矢印 bk1書評ページへ

 以前、俳人の黛まどか氏と脳科学者茂木健一郎氏の対談集『俳句脳』という本の書評で、「俳句とは、読むのに難儀で詠むことにたやすい文芸」と書いたことがある。
 その本の中では黛氏も俳句が「基礎練習や助走なくしていきなり」創作が楽しめる表現方式だと述べていたが、実はそのことの裏返しとして、俳句の難しさがあるし、俳句の奥深さがあるといえる。だから、本当は「読むことにたやすく詠むのに難儀な文芸」なのだと言い直すべきかもしれない。
 本書は俳句雑誌『狩』に連載された「石から玉へ-狩行添削例」がもとになっている。原句と俳人鷹羽狩行氏による添削句が並記され、それに西山春文氏が解説する形をとっているので、どのようなポイントで添削されているかがよくわかる。
 わずか十七文字の表現方式ながら、添削により作品の広がりも深みも全く違うものになることに感嘆する。極論すれば、たった一文字で作品の質が変わるのである。このような文芸は世界でも類がない。

 解説文で西山氏は「得たものを基に、さらに完成へと推敲していくプロセスに作者の手腕が問われることになります」(16頁)といったように、しばしば「推敲の重要性」を説いている。ここに俳句上達の秘訣があるように感じる。
 俳句は詠みやすいがゆえに、しばしば出来上がった句が完璧なように思えてしまうものである。しかも、自身では一文字たりとも変えようがないものに思えるのである。句作の落とし穴であるといっていい。
 では、どうすればいいかというと、出来上がった俳句はしばらく置いておくしかない。そうして、冷静になってその句を読んでみることだろう。
 「現実から得るのは、句材と発想であって、作品そのものではありません」(16頁)と西山氏は書いているが、「文芸」としての俳句表現がこれほどに長きにわたって支持されてきたのは、やはり「作品」として読むものを魅了してきたからである。

 俳句を上達したいと願う人にはうってつけの一冊だろう。
  
(2009/06/15 投稿)

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