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プレゼント 書評こぼれ話

  一昨日の宇野亜喜良さん、
  昨日の安野光雅さん
  と、イラストレーターさんの話が続いたので
  今日は私の一番大好きな
  イラストレーター和田誠さんの画集
  『画廊の隅から 東日本大震災チャリティ・イラストレーション作品集』を
  再録書評で紹介します。
  2013年8月に書いたものです。
  和田誠さんのイラストを知ったのは
  高校時代に読んでいた
  「キネマ旬報」だったように
  思います。
  ということは、
  和田誠さんより宇野亜喜良さんの方が
  先に知ったのではないかしらん。
  和田誠さんの絵に
  最初は似顔絵や文字の形に魅了されて
  文字などは随分真似をしました。
  和田誠さんは
  本物を講演会や展覧会で見たことがあって
  そうなると
  まるでアイドルのおっかけのようでも
  あります。
  それくらい好き。
  私の本好きの一つの要因は
  和田誠さんの装丁が気にいっているということも
  あるかもしれません。

  じゃあ、読もう。

画廊の隅から 東日本大震災チャリティ・イラストレーション作品集画廊の隅から 東日本大震災チャリティ・イラストレーション作品集
(2013/06/26)
和田 誠

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sai.wingpen  ありがとう                   

 この画集のことを書くには、それが誕生した経緯のことを書くのが一番いいだろう。
 2011年3月11日の東日本大震災のあと、イラストレーターの和田誠さんが東北の人々への支援を一過性のものではなく続けたいという思いから、東京表参道にあるHBギャラリーという画廊の片隅で自身が描いたハガキサイズのイラストを毎週展示販売し始めた。
 販売されるのは毎週10枚と決められ、購入は一人1枚と限定されている。
 一枚1万円。売上金は全額義援金へと回された。
 ハガキサイズのイラストが1万円。それを安いとみるか高いと思うかはそれぞれだろうが、何しろ日本の代表的なイラストレーターである和田誠さんの原画だ。
  ひっそりと始まったこの企画はいつの間にか多くの人の知るところとなった。

この画集は開始から50週に及ぶ、そんな和田誠さんの「東日本大震災チャリティ・イラストレーション」を集めたものだ。
 驚くことにこの企画は今も続いている。
 和田さんといえば、映画俳優たちの似顔絵、本の装幀画、絵本の作画、レコードのジャケットなどさまざまな分野で独特な線と色使いで多くの人を魅了するイラストラーターだ。
 文学の世界だけでも丸谷才一さんや村上春樹さん、井上ひさしさんの多くの装幀を担当している。
 あるいは、映画愛好家としてチャップリンやヒッチコックといった特徴ある映画人を巧みに描いてきた。
 和田さんはかつて描いてきた作品をわざわざこの企画のために書き直している。だから、白黒の線画だった作品が彩色され、さらに生き生きとしている。元のイラストを覚えている人にとっては、たまらない。

 もちろんこの画集を単純に和田さんのイラストを楽しむということで構わない。
 それだけでなく、この画集には東日本大震災で被災した人たちへの和田さんの思いがあふれている。
 和田さんのすごさは自分ができることを、とぎれることなく続けていることだ。
 できるようで、なかなかできるものではない。

 画集を開く。そこのある和田さんのイラスト。
 それはどんなテーマであれ、翼をもって、被災地へと飛びだす。
 それこそ和田誠さんの思いといっていい。
 見るものに感動を与える、画集である。
 ありがとう、和田誠さん。
 
(2013/08/11 投稿)

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