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プレゼント 書評こぼれ話

  今日紹介する
  菊地信義さんの『菊地信義の装幀』は
  どんなジャンルにはいるのでしょうか。
  画集ともいえる
  大きな本です。
  値段も高価。
  [本体9000円+税]ですから
  1万円出しても
  わずかなおつりしか戻ってきません。
  でも、
  それに見合うに十分な一冊です。
  絵画の画集を開くのも楽しいですが
  中味がすべて
  本の写真というのも
  なんともうれしい。
  しかも、
  そのすべてが
  菊地信義さんの装幀なのですから
  さらにうれしい。
  私の小さな本棚にも
  菊地信義さんが装幀された本が
  何冊も並んでいます。
  和田誠さんの装幀も大好きですが
  菊地信義さんの装幀も
  大好き。
  あ、
  そういえば
  和田誠さんは装丁と表記していましたね。

  じゃあ、読もう。

菊地信義の装幀菊地信義の装幀
(2014/05/26)
菊地 信義

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sai.wingpen  本の森にわけいる                   

 本は作品だけでできているのではない。
 表紙があり、背文字があり、花ぎれやのどといった部位もある。
 見返し、帯、しおり、そういった数多くのものから、本はできている。
 作品を読むことは電子書籍でも適うが、本を味わうことはできない。
 そういう点では、本と電子書籍はまったく別物ともいえる。

 『本の知識』という小さな本に「装幀」のことがこう書かれています。
 「装幀は、単に表紙やカバーをきれいにデザインすればよいのではなく、書店に置かれたときの展示効果を考慮し、また本の内容を的確に表現できるように考えます。そのため、装幀材料も素材や質感などをよく考えて選択し、文字や色の配置も工夫して、手に取りたくなるような魅力的な本に仕上げるのです」。
 装幀をなすのが、装幀家と呼ばれる人たちです。
 本のとびらの裏あたりに装幀をした人の名前が記されていることが多い。
 たくさんの装幀家の中でも、菊地信義さんはその第一人者として広く知られています。
 菊地さんが手がけた本がどれだけ多いか、この本を開けば、驚きばかりです。しかも、これは1997年から2013年のもので、それ以前をも含めれば一体どれぐらいの数になるのか、目も眩む、本の森のようです。

 菊地さんが手がけて装幀は、独特の斜体文字と著者名の配置で、書店の店頭で輝いていました。
 手にする本のことごとくが菊地さんの装幀した本という頃もありました。
 しかし、実際はそれどころではない。
 この本に掲載されている本の数々をみると、あたりまえですが、自分が手にした本などはほんのわずかなものに過ぎないことに気づかされます。
 それにしても、装幀だけを扱ったこの一冊を見ているだけで、どうしてこれほど幸福な気分に浸れるのでしょう。
 それこそが、本の魅力でしょう。

 この本には菊地さんの装幀作品をじゃましないよう、2篇のエッセイがそっと置かれています。
 作家の平野啓一郎さんと堀江敏幸さんが書いたものです。
 堀江さんは「装幀家はつねに、あとから発見される」とそのエッセイに記していますが、菊地さんの装幀は作品よりも前に「発見」される、稀有なものかもしれません。
  
(2015/01/19 投稿)

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