プレゼント 書評こぼれ話

  今日は、3月3日、
   ひなまつり

    裏店や箪笥の上の雛まつり    几菫

  ひなまつりを詠んだ俳句は
  歳時記にもたくさん載っています。
  春の華やかさが
  俳人の心をくすぐるのでしょうね。
  この日は女の子の息災を
  祈って行われるので
  今日は女性2人の対談本を
  紹介します。
  小川洋子さんと
  平松洋子さんの
  『洋子さんの本棚』です。
  二人の洋子さんも
  私が好きな女性作家です。
  しいていうなら
  平松洋子さんの方が
  好きかな。
  小川洋子さんも好きですよ。
  女性を比べてはいけません。
  しかも、
  この二人が本について
  話してくれるのですから
  いうことなし。

    おしゃべりの尽きることなし官女雛    夏の雨

  こんな一句がつい。

  じゃあ、読もう。

洋子さんの本棚洋子さんの本棚
(2015/01/05)
小川 洋子、平松 洋子 他

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sai.wingpen  本があると話も弾む                   

 二人の洋子さん。作家の小川洋子さんとエッセイストの平松洋子さん。
 名前が同じだけではない。
 小川さんが1962年生まれで平松さんが1958年生まれ。ともに昭和の時代を育った。
 さらに二人とも岡山県で生まれた。だから、地元の百貨店天満屋には思い出がある。
 大学生になって上京。結婚し、子どももいる。小川さんは息子で、平松さんは娘だが。
 それと何よりも二人は本好きであること。
 そんな二人が本の話をするのだから、面白くないはずがない。

 「本にまつわる思い出は、数限りあります」という小川さんだけあって、第一章の「少女時代の本棚」での二人の話は図書館の貸出カードのことやら、平松さんの擬似『忍ぶ川』体験(平松さんは三浦哲郎のこの名作の主人公が裸で抱き合う場面を実際に一人で体験したそうだ)やら、本と思い出が綺麗な刺繍となっている。
 「少女時代に読んだ本を再読すると、その人固有の物語が上書きされ、さらにふくらみます」は、平松さんの弁。もちろん、少女時代は少年時代と置き換えてもいい。
 この対談の中で、小川さんは作家と物語についてこう言っている。
 「作家だから物語を書いているのではない。誰もが物語を持っていて、それを実際に書くか書かないかだけの違い」。
 二人の洋子さんは、「少女時代の本棚」を経て、書く人へと成長していく。

 その過程は続きの章で楽しく話されていく。
 第二章「少女から大人になる」、第三章「家を出る」、第四章「人生のあめ玉」、第五章「旅立ち、そして祝福」と、本を仲立ちにして二人の洋子さんの対談は続く。
 「旅は大嫌い」という小川さん。一方の平松さんは、「しばらく旅に出ないと、そわそわ」するタイプ。
 同じ洋子さんでも、ちがうところは違う。
 旅嫌いの小川さんが、「旅は、いつかは終わらなくてはいけないものとしてそこにある」というと、人生も同じと思えてくる。
 いつか終わる人生であっても、その彩りを深めるのが、本だともいえる。

 母とのこと、ご主人とのこと、子どもとのこと、食べ物のこと、二人の洋子さんの「本の話」は尽きないけれど、ここでも「いつかは終わらなくてはいけないもの」として、ページを閉じることになる。
  
(2015/03/03 投稿)

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