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プレゼント 書評こぼれ話

  東日本大震災から、4年。

  2011年3月11日、午後2時46分。
  東京はあの日どんよりとして寒い日でした。
  東京で仕事をしていた私は
  突然の揺れに驚いて
  建物の外に飛び出しました。
  近くの電柱も大きく揺れていたことを覚えています。
  建物の中からドーンという大きな音がして
  私は床が抜けたのかと思いました。
  あとで非常用扉が大きく閉まった音だとわかりました。
  その日は結局帰れませんでした。
  建物にはTVもあったのですが
  ニュースはちらりとしか
  見ませんでした。
  覚えているのは
  仙台空港に押し寄せる津波の映像ぐらい。
  東京にいた私がそんな状態でしたから
  被災地である東北で
  あの地震や津波を体験した人たちの思いは
  いかばかりであったでしょう。
  私でさえ
  4年経っても
  あの日のことを忘れられないのですから
  被災された人たちの悲しみは
  どんなに深いことでしょう。
  このブログではこの4年間
  月命日となる毎月11日に
  震災関連の本を紹介してきました。
  あの日のことを忘れないために
  そのことが被災者の皆さんの心に添える
  私ができる
  ささやかなこと。
  もちろん私が紹介できる本の数は
  わずかだったかもしれませんが
  忘れないこと
  語りつなげていくことこそ
  大事だと思っています。
  今日もまた一冊、
  あの日生まれた子どもたちのその後を取材した本、
  『あの日 生まれた命』を紹介します。

  いま、あらためて
  あの日犠牲になられた多くの皆さんの
  ご冥福をお祈りします。

  じゃあ、読もう。

あの日 生まれた命 (一般書)あの日 生まれた命 (一般書)
(2015/01/19)
NHKスペシャル「あの日 生まれた命」取材班

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sai.wingpen  希望をつなごう                   

 2011年3月11日に発生した東日本大震災による死者・行方不明者は2万人を超える。
 それだけではない。もっと多くの人が津波で家を失った。さらに、福島原発事故による放射能汚染で、長年住んだ土地を追われた人もいる。
 そういった被災者の人たちにとって、あの日はどんなにつらい記憶であろう。
 しかし、その一方で、あの日に命を授かった子どもたちも、いる。
 東北の被災地で110人以上の子どもたちが、あの日に生まれている。
 この本は、あの日に生まれた子どもたち18人とその家族のその後を取材したNHKの番組を書籍化したものである。

 あの日に生まれた子どもを持つ親の多くが「大きな悲しみを前に、3月11日がわが子の誕生日だということを言えなくなっ」たという。
 普通であれば当たり前のようにして祝う誕生日会を前日にしたり、部屋のカーテンを閉め切って行ったりしたこともある家族もいる。
 あの日に生まれたことは、親のせいでもないし、ましてや子どもたちのせいでもない。
 そういう生に対する負い目のようなものを、あの日は感じさせる程、悲しみは大きかったということだ。
 けれど、どのような形にしろ人は死ぬことから逃れられない。と同時に、誕生があるからこそ人間として生きるということだ。
 誕生と死は、命あるものとして避けられない営みなのだ。
 だから、あの日を生まれた命は、それ以前やそれ以後生まれた命と何も変わることのない命だ。
 あの日生まれたことを責め続けた親たちも、成長する我が子の姿とともに、そのことを自覚していく。さらには、あの日生 まれた意味を見つけていく姿は、あの日の震災で傷ついた被災者たちの姿を重なっているような気がする。
 あの日生き残った意味を多くの被災者たちは理解し、復興への思いにつなげているに違いない。

 「多くの命が失われた中で、そうした子どもたちは私たち社会の希望であり、未来だ」という、あの日誕生した一人の少女の出産に携わった医師の言葉が紹介されている。
 この子どもたちは特別ではない。
 生まれてくる新しい命そのものが特別であり、希望であり、未来なのだ。
 そのことは、等しくある。
  
(2015/03/11 投稿)

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