プレゼント 書評こぼれ話

  今日紹介するのは
  シナリオの入門書
  新井一(はじめ)さんの『目からウロコの シナリオ 虎の巻』。
  この本にはシナリオを書く上での
  心得だとかたくさん載っています。
  シナリオ書かないし、
  関係ないよとスルーしかかった人
  いませんか。
  ちょっとお待ちください。
  この本を編さんした新井巌さんが
  こんなことを
  「イントロダクション」に書いています。

    一般のビジネスに携わる人たちにとっても、
    クリエイティブ・シンキング法として、
    発想の転換となる有効なテキスト

  ほらね、
  こっちを見ましたね。
  そういう発想が
  テーマ作りにもストーリー作りにも
  必要なんですね。

  じゃあ、読もう。



sai.wingpen  ドラマは変化だ!                   

 表紙に記載された著者の肩書に「シナリオ・ドクター」とある。
 著者の新井一(はじめ)氏は昭和30年代から40年代にかけて人気シリーズであった「喜劇 駅前」シリーズなどのシナリオを担当しているから、「シナリオ・ライター」と書いて間違いはないのであるが、この本のもととなった雑誌「月刊シナリオ教室」の巻頭言を書いていた昭和50年代は、新人の育成に力を注いでいた頃であるし、それは1997年に亡くなるまで終生変わらなかった。
 著者の中では「ドクター」の意味は深かったのであろう。
 この本はそんな著者が書いたシナリオ作家になるための入門書である。

 もっとも入門書を読んだからといってたちまちシナリオ作家になれるわけではない。
 かつて多くの人がシナリオ作家をめざし、夢破れてきたはずだ。
 それでも、まだ累々と頂上を目指す人は続いている。そんな人のために、著者は時に声高く、時にやさしくシナリオとは何か、何を描くべきか、どう表現すべきかを、丁寧に綴っている。
 よく「ドラマとは何か」と聞くことがある。それについて、著者の答えは明確である。
 「ドラマとは変化である」。
 それにあえて加えるとしたら、「感動するということは、変化の瞬間を見た時」と続く。
 これは著者の「ドラマ10則」に書かれている。
 但し、「変化」にも注意しなければいけない。この法則に続いて、著者はこう記している。
 「ちゃんとした動機がなければ白けるだけ」。

 例えば、女性がある日突然長い髪をばっさり切ってきたとしよう。
 そこには必ず「動機」があるはず。失恋かもしれないし、単に暑かっただけかもしれない。もしかしたら美容院で間違って切られたのかもしれない。
 著者はそのことをきちんと描きなさいと言っているのだ。

 シナリオは「設計図」だといわれる。
 書いたからといってそれで完結するわけではない。作品になるためには、修正は必ず発生する。
 新井一の文章につけられた短い解説文には「シナリオは「直し」の技術」と書かれている。
 シナリオ作家は「直し」に対する耐性も備えていなければならない。
 それでもシナリオ作家を目指す人には、この本はオススメである。
  
(2015/09/10 投稿)

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