プレゼント 書評こぼれ話

  今日で9月もおしまい。
  4月からの新しい生活も半年が終わったことになります。
  定年後の長い時間を
  4月に始めたわけですが
  なんだかあっという間に過ぎましたね。
  年をとると
  時間が経つのが早いといいますが
  結構いろいろしていて
  気がついたら半年か、っていう感じです。
  そんな気分の時に
  今日の本なんか読むと
  大丈夫かな、私と
  考え込まないわけではありません。
  タイトルからしてショッキング。
  『老後破産 長寿という悪夢』。
  この本を読んで
  他人事だと思う人もいるでしょうが、
  割と私なんかは影響されやすいので
  心配になってきます。
  私はよかったとしても
  娘たちの世代が心配です。
  意気揚々という気分には
  なれませんよね。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  他人事ではありません                   

 「老後破産」というショッキングな言葉はNHKの板垣淑子プロデューサーの造語だという。
 高齢化社会のこの国でひとり暮らしの高齢者が600万人に迫り、そのうち年収が生活保護水準を下回る人はおよそ半数という。年金だけもギリギリの生活で病気や介護が必要ともなれば、たちまち「老後破産」だという。
 本書の中で紹介されている事例、食べるものを切り詰め、病気になっても医者にもかかれない人たちの姿はけっして近未来小説の登場人物ではない。
 現実におこっている現象なのだ。

 「老後破産」では「ひとり暮らし」が重要なキーになっている。
 夫婦で生活をしていれば、年金は二人分はいってくるが、それが一人ともなれば生活水準はたちまちさがってしまう。
 本書に書かれているが、現在の年金制度が作られた時代は、ひとり暮らしの高齢者は珍しかったという。家族と同居していたから少ない年金であっても生活は可能だった。何故なら最低限の生活は他の家族の収入で賄えたからだ。
 けれど、核家族化が進んで、「ひとり暮らし」の高齢者を支える家族がいなくなった。いないということではないだろうが、別の生計を営む限りはいないといってもいい。
 地方部では深刻だろう。若い世代が職を求めて都会に出てしまえば、残されるのは高齢者ばかりだ。
 その一方で、働けない家族を抱えてしまうという問題も深刻化しているという。
 親の年金だけを頼りに仕事につけない人、低収入の人たちがいる。
 「老後破産」といえども、パターンはさまざまだ。

 それでも健康であれば、なんとか生きていける。病気になれば、事態は一変する。
 医療費、介護費、ましてや買い物にもいけなくなってしまう。
 そして、「つながりの貧困」にも陥っていく。
 「つながりの貧困」とは、人との交わりがなくなっていくことで、本書ではカラスを話相手にする老人が紹介されている。
 「貧困」は人格的にも貧しくなっていく危機を抱えている。

 本書では「老後破産」の解決までのアプローチはなされていない。まずは現状認識というところだ。
 けれど、結婚をしない世代が増えてきて、彼らが老後になれば確実に「ひとり暮らし」の高齢者となっていく。
 「老後破産」の深刻さはこれからが本番だといえる。
  
(2015/09/30 投稿)

  芽 「ブログランキング」に参加しています。
     応援よろしくお願いします。
     (↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 今日もクリックありがとうございます)
 
    にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

レビュープラス
Secret

TrackBackURL
→http://hontasu.blog49.fc2.com/tb.php/2593-ebd80fdd