プレゼント 書評こぼれ話

  今日紹介するのは
  「本当に売れる脚本術」と副題にあるとおり
  ハリウッドの脚本家ブレイク・スナイダーさんが書いた脚本術
  『SAVE THE CAT の法則』。
  これが実に面白い。
  役に立つかどうかは
  実際にシナリオを書いてみないとわからないが。
  でも、この本を熟読すれば
  いいシナリオは書けるんじゃないかと
  思えてくるから不思議だ。
  もっともシナリオを勉強している人みんなが
  この本を読んだら
  それはそれで競争率が増すだろうが。
  スナイダー氏は「映画は映像で語るストーリー」と書いている。
  「語るな。見せろ」ルールである。
  これなども当たり前のようだが
  名言だ。

  じゃあ、読もう。

 

sai.wingpen  危機一髪の猫を助けろ                   

 著者のブレイク・スナイダー氏流に、この本のログラインを書くとすれば、「ハリウッドの人気脚本家が売れる秘訣を惜しげもなく披露した脚本術の本」となるだろうか。
 もっともこのログラインで出版されるかどうかは別だ。
 本を読んだり映画を観たりしたあと、それってどんな本? それってどんな映画? と訊かれて、うまく答えられるかどうか。きっとそこにも才能があるのだろうが、ログラインは作品にとって背骨のようなものだから、そこを巧く書けたら、「じゃあ、プロットでも書いてみて」ということになるのだろう。

 ログラインと同じくらいに重要なものに「タイトル」がある。
 スナイダー氏は「インパクトのあるタイトルとログラインが組み合わさると、ボクシングの連続パンチみたいにノックアウト確実」とまで書いている。
 この本のタイトルは、いい。
 「SAVE THE CAT」って何? って、つい手にとってみたくなる。それに「法則」がついているから、この「法則」を使えば、面白い脚本が書けるってこと?
 こういう風に「?」がいっぱいつけば、読んでもらえる可能性が増加する。いいタイトルというのは、読者や観客を刺激するのだ。
 では、「SAVE THE CAT」とはどういう意味なのか。
 日本語に翻訳すると、「危機一髪 猫を救え!」となる。
 これはドラマの主人公を観客に「好かれる人物」にする法則なのだそうだ。
 スナイダー氏は映画『アラジン』の主人公が盗人で暴れん坊の青年なのに観客が彼に肩入れし応援したくなるのは、盗んだパンを食べようとする場面でお腹をすかした子どもにそれをわけてあげることで観客が主人公の味方になったと分析している。
 つまり、危機にひんした猫を助けるだけで、観客が主人公に肩入れできるというわけだ。

 こんな具合にこの本が「脚本術」として面白いのは、記述が具体的でわかりやすい(訳は菊池淳子)こと。さすがに実際に脚本を書いている人だけのことはある。
 もし欲をいえば、参考例として紹介されている映画に日本映画があればいいのだけれど、さすがにそれは欲張りすぎだ。
  
(2015/10/23 投稿)

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