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07/18/2009    坊っちゃん:書評
プレゼント 書評こぼれ話

  朝日新聞日曜書評欄の「百年読書会」(重松清ナビゲーター)の、
  7月の課題図書は、夏目漱石の『坊っちゃん』。
  まさに国民文学の代表作です。
  これを機会に久しぶりに読みましたが、本当に面白い。
  どうしてこういう小説を漱石は書きえたのだろうかと
  不思議でなりません。
  先日の茂木健一郎さんの「講演会」でも、
  この『坊っちゃん』について話されていて、
  舞台となった四国の田舎町こそ、日本の縮図みたいなものと、
  言われていました。
  そして、茂木健一郎さんは「赤シャツこそ漱石自身の投影ではないか」と
  推理されています。
  どうでしょうか。
  では、坊っちゃんは誰なのか。山嵐は誰なのか。
  四国の松山が舞台ですから、
  もしかしたら山嵐は正岡子規かもしれない。
  これは私の推理ですが、
  誰かもう言っているかもしれないなぁ。

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坊っちゃん (岩波文庫)坊っちゃん (岩波文庫)
(1989/05)
夏目 漱石

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sai.wingpen  拳骨の時代 

 ぞな、もしと 蛍またたく 城下町

 何年かぶりに再読したが、痛快な面白さは変わらない。登場人物たちの個性の創造はいうまでもなく、一気呵成に読ませる力といったらない。
 今回特に気にいったのが、赤シャツらの謀略により僻地へと追いやられる、うらなり君の送別会の場面である。
 五十畳の大広場に集まった教師たちの乱痴気ぶりを揶揄したこの箇所の、テンポのいい文章はどうだろう。それでいて、なんともつまらない教師たちの個性とそんな彼らの日頃のうっぷんがよく出ている。この時代の教師たちは、現代と比べれば、まだ人間的であったかもしれない。
 そう見てみると、生意気ざかりの学生たちもいかにも解放的だ。「坊っちゃん」に対する数々のいたずらも、現代ではありえない。社会がそんなことを認めない。それでいて、「坊っちゃん」の時代の人々の明るさはどうだろう。
 拳骨がまだ有効だった時代の話である。
  
(2009/07/16 投稿)
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