プレゼント 書評こぼれ話

  読書週間でもあることなので
  今日は新しい読書論の
  一冊を紹介します。
  藤原和博さんの『本を読む人だけが手にするもの』。
  いってみれば
  これからの社会において通用するのは
  「本を読む人」という内容なのですが
  その「あとがき」で
  もしあなたが有望な会社の人事部長だとして
  電車の前の席に座っている
  例えばスマホをしている人と
  本を読んでいる人、
  どちらを採用しますかという問いかけが
  書かれています。
  さて、あなたなら
  どちらを採用しますか。
  最近はほとんどの人がスマホをしています。
  いささか依存気味でもあります。
  せめて読書週間ぐらいは
  スマホを閉じて
  本を読んでみませんか。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  スマホを閉じて、本を読もう                   

 株式会社リクルートからはさまざまな特異な人材が輩出されている。
 本書の著者藤原和博氏もその内の一人で、今や有数の出版社となったメディアファクトリーの創業を手掛け、2003年からは東京都初の民間校長として5年間勤めあげ、その経験を生かして現在は教育改革実践家として活躍している。
 本書はそんな藤原氏が「なぜ本を読むといいのか」について考えた一冊である。
 藤原氏は「これから先の日本では、身分や権力やお金による“階級社会”ではなく、「本を読む習慣がある人」と「そうでない人」に二分される“階層社会”がやってくるだろう」と言い切っているが、それには前提となる社会変革が存在する。
 藤原氏は1997年を境として、「みんな一緒」という時代から「それぞれ一人一人」の時代に変わったとみている。
 「それぞれ一人一人」の時代こそ、「本を読む習慣がある人」が有利になってくるというのだ。

 この本全体がそのことを丁寧に説明している。
 例えば、「読書によって身につく、人生で大切な2つの力」を、「集中力」と「バランス感覚」としている。
 本が好きだからといって、このようにロジカルに説明できる人はあまりいない。
 だから、「なぜ本を読むといいのか」といった単純な問いにもなかなか答えられないのだと思う。
 答えは一つではないだろう。藤原氏のように考えることもあるだろう。
 本を読むということは、そういう多様性を認識することだろう。何か一つが正しい答えではない。それは他を排斥することではなく、他を受けいれ尊重することで社会が成立する。
 本書を読むことで、読者一人ひとりがこの問いについて考えてみるのもいいだろう。

 藤原氏は「本の読み方」として「乱読」を推奨しているが、その一方で読書をするにもトレーニングが必要だとみている。まったく同感である。
 日頃読書をする習慣がない人が「乱読」を薦められてもできるものではない。
 また「本には、人それぞれに読むのがいいタイミングがある」というのも正しい意見だ。
 読書好きだけではなく、読書嫌いな人にも読んでもらいたい一冊。
 何を読んでいいかわからない読書嫌いな人には、「付録」として藤原氏が薦める50冊の本を活用するのもいい。
  
(2015/10/28 投稿)

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