プレゼント 書評こぼれ話

  漫画家のやなせたかしさんが亡くなったのが
  2013年10月13日。
  もう2年が経ちます。
  奇しくも、そのやなせたかしさんの評伝本が
  2冊刊行されました。
  一冊は児童書。
  もう一冊は思い出エッセイ。
  今日と明日で
  その2冊を紹介します。
  2冊の本とやなせたかしさんをつないでいるのは
  雑誌「詩とメルヘン」でした。
  一人はその雑誌の編集者。
  一人はその雑誌の投稿者として作家とデビューします。
  今日は、「詩とメルヘン」の編集者だった
  梯久美子さんの『勇気の花がひらくとき』を
  紹介します。
  これは児童書です。
  やなせたかしさんとなじみの深い出版社
  フレーベル館から出ています。
  やなせたかしさんは
  「アンパンマン」で有名ですが
  そこに込めたやなせたかしさんの思いが
  この本ではきちんと描かれています。
  子どもたちにも読んでもらいたい、一冊です。

  じゃあ、読もう。



sai.wingpen  なんのために生まれて                   

 まんが家やなせたかしさんが亡くなったのは2013年10月13日。享年94歳。
 こんな話を聞いたことがあります。
 『アンパンマン』のあんこって、粒餡なのかこし餡なのか。答えは、粒餡というのが絵本・児童書の出版社フレーベル館ではいきわたっているそうです。理由は、やなせさんがこし餡が嫌いだったとか。
 でも、アンパンマンのあんこには粒粒が描かれていないから、こし餡ではないのかと思ってしまいますが。
 やなせさんがいなくなっては、永遠の謎かもしれません。

 アンパンマンのもととなる『あんぱんまん』がフレーベル館から出版されたのは1976年です。もう40年近く前のことです。元々ひらがな表記の名前でした。手も現在とちがってきちんと五本指で描かれています。やなせさんが57歳の時です。
 この本は、やなせさんの伝記です。
 児童向けに書かれていますから、漢字にはルビもふられています。アンパンマンが大好きな子供たちが少し長い文章も読めるようになれば、その作者のことを知るのに、とてもわかりやすく書かれています。
 何故なら、著者の梯久美子さんは一時期やなせさんが編集長をしていた雑誌「詩とメルヘン」の編集者として働いていたことがあるからです。
 きっと仕事中のやなせさんの姿をそばで見ていたと思いますから、たくさんのエピソードがあると思います。けれど、この本はやなせさんの側面を語る場ではないことを、梯さん自身がよくわかっていたのだと思います。
 読者である子どもたちにやなせさんが信じていたこと、願っていたことをどう伝えるのか。
 あるいは、アンパンマンというヒーローを生みだしたやなせたかしという人はどんな人であったのか、子どもたちが読みやすい内容と長さで、どう伝えていくかが梯さんの試みだったと思います。

 それにしても、アニメになったアンパンマンのテーマソングはなんと深いのでしょう。
 この本の中でもそれはきちんと述べられています。
 やなせたかしさんの願いは、ここには過不足なくうたわれています。だから、東日本大震災のあと、多くの人たちの心に届いたのではないでしょうか。
  
(2015/11/20 投稿)

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