プレゼント 書評こぼれ話

  今日紹介する
  『女流官能小説の書き方』の著者
  藍川京さんは
  女流官能小説家としては
  すでに大御所になった感があります。
  昨日の花房観音さんより
  ずっと先輩挌の官能小説家です。
  この『女流官能小説の書き方』は
  タイトルのとおり
  官能小説の書き方を説明した一冊ですが
  藍川京さんは
  デビュー前には小説の書き方を
  勉強していたぐらいですから
  官能小説をどう描くかという以前に
  小説の書き方が大事になってくるのだと
  思います。
  読んで面白くない小説は
  いくら官能小説であっても
  つまらない。
  花房観音さんの小説が面白いのは
  小説としてのでき映えが
  いいのだと思います。

  じゃあ、読もう。
 
  

sai.wingpen  官能小説とは何か                   

 藍川京は女性官能小説家として先駆けのような存在だ。発表した官能小説は何百作にもなる。
 藍川がデビューしたのは平成元年(1989年)、まだ「ポルノ」という言葉が一般的で、多くは男性向けの作品だった。書き手も男性作家が多かった。
 時代は進み、官能小説の読者にも女性が増え、女性官能作家も増えた。男性向けに書かれていた官能小説が女性にも読まれるジャンルに変化していった。
 このような時流の中で、「官能小説を書いてみたい女性のために」官能小説の書き方をまとめたのが、この本である。
 けれど、それは官能小説だけではない。藍川には若い頃小説家をめざして指導を受けた経験がある。おそらく、そこで学んだ小説を書くということからこの本が出来ていると思われる。
 ただ官能小説というだけで、広く小説を書きたいと考えている人にも十分役に立つだろう。

 とはいえ、やはり官能小説というのが気になる。
 藍川は官能小説をこう定義している。
 「官能とは、脳に刺激を与えて淫靡な感情を起こさせることだ。たとえ性行為が書かれていなくても、淫らな気持ちが溢れ出し、むらむらとすれば、それは官能小説である」。
 その上で、官能作家の仕事を「性愛を妄想すること」としている。
 では、当世女性官能小説家が数多く登場しているのは何故か。そのことについて、藍川は「多くが男の立場から書かれていて、女性の気持ちや女体のしくみや快感が置き去りにされているから」と見ている。
 男性の性と女性の性はおのずから違う。快感もそうだ。
 官能作家がどれほど妄想しても限界がある。だとすれば、女性読者にも納得してもらうにはやはり女性官能小説家が必要になってくる。
 男性読者側からしても、女性官能小説家が描く女性たちの気持ちや快感は参考になるというものだ。

 この本では藍川の作品をテキストにしながら、「官能小説の種類」ではその多様な世界が、「官能小説の書き方」では実技を、そして「官能作家になるために」でその心構えが記されていく。
 なかなか官能小説は手にしにくいという女性読者はテキストで紹介されている藍川の作品で、官能小説のとばぐちに立つのもいいだろう。
  
(2016/01/20 投稿)

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