プレゼント 書評こぼれ話

  60歳になった今年。
  今は雇用延長とかで
  まだまだ働く人も多いのですが
  定年でスッパリ仕事を辞めました。
  いろんなことを試してみたかったということも
  あります。
  その中には、この1年で見切りをつけたものもあるし、
  来年以降も続けたいことも
  あります。
  シナリオの勉強を始めたのも
  今年。
  若い頃映画が好きだった。
  その気分がまた戻ってきた気分です。
  今年観た映画の本数は
  86本
  残念ながら100本に届かなかった。
  映画館で観たもの、
  TVで観たもの、
  レンタルで観たもの、
  さまざまですが、
  先日「スター・ウォーズ」の最新作が封切られましたが
  しっかり前作までの6本を
  全部観ちゃいました。
  今日紹介する本も
  そんな一冊、
  高崎卓馬さんの『表現の技術』。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  1ミリ以上の変化                   

 この本の著者高崎拓馬氏は広告会社電通のエグゼクテイブ・クリエーティブ・ディレクター、つまりは広告マンである。
 高崎氏が手がけ広告にはサントリー、JR東日本、インテルといった錚々たる企業名が並ぶし、その作品は多くの賞にも輝いている。
 では、この本が広告の本かというと、そうではない。
 副タイトルには「グッとくる映像にはルールがある」とあるが、けっして映像の表現だけでなく、映画・演劇・小説その他広く創造の世界で通じる指南書である。

 この本の主旨は表紙をめくれば、大きく書かれている。
 「予定調和は、表現の敵だ。すべての手法はそれを壊すためにある。」
 そのための技術、ルールがこの本には書かれているのだが、この本で学んだことは壊される対象になっていく。壊すために学ぶというのも変な話だが、高崎氏はそれを否定していない。
 「あらゆるものに基本は存在する。それをきちんと磨いた先に新しいものは存在する」。
 つまり、読者はこの本から「表現の技術」を学びつつも、それを超えていかなければならないのだ。

 表現者高崎氏はたびたび短く簡潔な文章で「表現」について語っている。このあたりのセンスは短時間で商品価値を訴求しなければならない広告マンならではだ。
 いわく、「表現の使命はひとつ。その表現と出会う前と後で、その表現と出会った人のなにかを1ミリでも変えること」。
 この言葉などは、これだけでこの本を読んだ意味があるくらい、肝に銘じておきたい。
 そういう点では、この本自体が読者のなかに1ミリ以上の変化をもたらすものだといえる。

 この本の目次だけでも目を向けてもらいたい。ここには「表現の技術」のエキスが詰め込まれている。
 抜粋する。「感情は振り子である」「ズレが面白さになる」「物語を説明しない」「主人公にプチ不幸を」「アイデアは目的が連れて来る」、エトセトラ、エトセトラ。
 ここまで教えてもらっていいのかと思うぐらいだが、きっと高崎氏自身はここに書かれたことよりもっと先へ向かっているに違いない。
  
(2015/12/29 投稿)

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