プレゼント 書評こぼれ話

  今週はすっかり漫画週間に
  なりましたね。
  今日はこの人。

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  そう、『アンパンマン』のやなせたかしさん。
  さいたま漫画会館に置いてあったスタンプです。
  今日紹介するのは『ちくま評伝シリーズ<ポルトレ>やなせたかし』です。
  やなせたかしさんの評伝は
  これまでにもいくつかの本を紹介しています。
  そうなると当然重なる部分もでてくるのですが
  今までに出てこなかったエピソードもあったりします。
  読者としては
  定本やなせたかし伝みたいなものが
  読みたくなります。
  でも、やなせたかしさんという人は
  絵本作家でしょうか。
  詩人でしょうか。
  漫画家なんでしょうか。
  私はやはりやなせたかしさんは
  漫画家と呼ばれたかったと
  思います。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  これもやなせたかし                   

 中高生向けのちくま評伝シリーズ<ポルトレ>が第Ⅱ期10冊の刊行が始まった。
 <ポルトレ>というのは「肖像」の意味で、ちくまのこのシリーズはあえて読者を中高生としている。
 その創刊の辞にはこうある。「あなたと同じように、悩んで、戸惑って、たくさん失敗して、だけど自分の人生を自分の力で切り開 いていった、世界中の人たちの姿をポルトレは写しとっていきます。(中略)あなたの人生をほんの少し前へ進めたい」。
 このシリーズの大きな特長としては、今までの伝記物では描いてこなかった人物を扱っている点だ。
 第Ⅰ期15冊の中には、インスタントラーメンを発明した安藤百福や漫画家の藤子・F・不二雄、あるいはスティーブ・ジョブズといった、現代の中高生にも馴染みのある人物が取り上げられている。
 それは第Ⅱ期でも同じで、この本のように「アンパンマン」の作者やなせたかしであったり石井桃子といった名前がある。
 昔よりなじみのある偉人というのは、親の世代のものだ。それよりは、中高生が知っている人の方が共感を得やすい。もちろん、大人の読者にとっても、読みやすい評伝として期待が高まる。

 この「やなせたかし」の巻でも、やなせが2013年に94歳で亡くなってからやなせ自身による半生記ややなせが親しくしていた人による評伝などさまざまな形で出版されているが、それでもこの本で知るやなせの姿が多くあった。
 限られたページだから、例えば戦争で亡くなった弟さんのエピソードなど描かれていないこともあるが、このシリーズでは「読書案内」というコーナーで関連本を紹介しているので、興味を持った読者はそれら関連本を手にすればいい。
 今回知ったことのひとつがやなせの『無口なボオ氏』という漫画の存在だ。すでにさまざまなところで活躍していたやなせだが、漫画家として認められたいと懸賞漫画に応募したというのだ。収録されている図版で、そういう作品があったことをおぼろげに思い出した。
 もちろん、人生の後半において「アンパンマン」という素敵なヒーローを生みだしたやなせだが、その人生はけっして一本の道ではなかったのだ。
 「アンパンマン」で大きくなった中高生たちにもっとやなせたかしという漫画家を知ってもらうに、うってつけの一冊だ。
  
(2016/1/16 投稿)

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