プレゼント 書評こぼれ話

  昨日は寒の入りでしたが
  どうもこうも暖かい。

    寒に入る親しきものに会ふごとく    石田 勝彦

  さしずめ今年は珍しい人に会ったような感じです。
  今日紹介するのは
  女優の小泉今日子さんの
  『小泉今日子書評集』。
  小泉今日子さんといえば
  キョンキョンの愛称で親しまれていますが
  文章も素敵で
  新年そうそういい本が読めて
  とってもうれしい。
  こういう本を読むと
  心が温かくなります。
  きっと寒い日なんかに
  こたつにもぐりこんで読んだりしたら
  いい夢見れそう。
  書評にも書きましたが
  書評というのはやはり
  読むと、その本が読みたくならないといけないですね。
  私の書評を読んで
  みなさんがこの本を読みたいと思ったかどうか
  心配ですが、
  思わなくても読む価値ありの一冊ですよ。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  なんたって、アイドル                   

 出版界の2015年は芥川賞を受賞した又吉直樹さんの『火花』で話題独占の一年であった。
 漫才師と小説家、その取り合わせに世間が驚いたが、又吉さんと芥川賞を同時受賞した羽田圭介さんのその後の芸人活動(?)の方が目をひいた。
 2016年は書評家小泉今日子元年になるのではと予感させる一冊が昨年の秋に出版された。
 それが、この本である。
 アイドル教祖ともいえる小泉今日子さんが読売新聞書評欄に2005年から2014年の十年間書き綴った書評を読むと、本業と副業そのものに違いがあるのだろうかと思えてくる。
 ここには素敵に年齢を重ねた、アイドルとか女優といった枠に捉えられない本を読む女性ならではの視点がある。
 本はこうして読み、こうして批評や感想を書いていくのだと、ただただ感心してしまう。

 小泉さんが本を読むのを好きになったのは、人と話すのが億劫なくらい忙しかったという十代の頃。最初から本が好きだということではなく、「どうか私に話しかけないで下さい。そんな貼り紙代わり」に本を読んでいたという。
 確かに本を読んでいる人に話しかける人は少ない。自分を防御するために本を読む。本が好きな人にはそういうことは、多分、ある。
 しかし、そういう生き方の本音のようなことを人に話すことはあまりない。隠しておきたい部分だからだ。
 小泉さんの書評のいいところは、そういう知られたくない本音に部分も書いてしまうことだ。
 伊吹有喜さんの『四十九日のレシピ』の書評の書き出しはこうだ。「四十歳を過ぎた私の人生の中で、やり残したことがあるとしたら自分の子供を持つことだ」。なんとも赤裸々な書き出しだろう。
 書評家が抜き身の真剣勝負でくれば、読書家もそれに応えるしかない。
 小泉さんの書評の魅力である。

 小泉さんに書評執筆を薦めた演出家の久世光彦さんは小泉さんの書評を読んでこう評価したそうだ。
 「あなたの書評を読むと、その本が読みたくなるというところが、何よりすばらしい。それが書評ということなのです」と。
 小泉今日子さんは書評家としてこれからも活躍するに違いない。
 なんたって、アイドル、なんだから。
  
(2016/01/07 投稿)

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