プレゼント 書評こぼれ話

  愛媛県松山市に
  伯方の塩という会社があって
  さすが俳句王国の松山の会社だけに
  「しょっぱい 五・七・五」という
  俳句コンテストがありました。
  審査員にはTVでおなじみの
  夏井いつき先生。
  なんと応募総数が18379句というから驚きです。
  そのコンテストに
  私も応募しました。
  で、結果は。
  グランプリが2名。うん、これは難しい。
  準グランプリが6名。まだまだ難しい。
  入選20名。何しろ18379句の応募だし。
  最後が「センスあり!~選者の気になる次点作品~」。
  まあ、佳作でしょうか。
  私の俳句がここで登場。
  よかった。

     沢庵の尻尾好みも父譲り

  まあ、何しろ18379句の応募ですから
  良しとしないと。
  今日紹介するのは俳人でもある
  坪内稔典さんの『モーロクのすすめ』。

  じゃあ、読もう。



sai.wingpen  モーロクは耄碌にあらず                   

 「モーロク」は漢字で書くと「耄碌」。パソコンで変換できるから書ける(打てる?)だけで、実際に書くとなるとなかなか書けない。耄碌というより難解だから。
 ただ、「耄碌」と書くより「モーロク」の方が軽快で、悲惨な感じがしない。
 そもそも「耄碌」とは「年をとって頭脳や身体のはたらきが衰えること。老いぼれること。」とある。「老いぼれる」ともなれば、その語感のどうしようもなく蔑んだ感じの居心地の悪さ。つい、老いぼれたくないものだと、言いたくなる。
 では、一体「耄碌」するのは何歳ぐらいからなのか。75歳以上のお年寄りを「後期高齢者」というが、「後期高齢者」の人たちが「耄碌」している訳ではない。
 つまり、「耄碌」とは年齢に関係ないものなのだ。
 この本の著者、俳人でもある坪内稔典さんは冒頭のエッセイで「私は六十七歳になった」と記している。
 「六十七歳」で「耄碌」はないでしょう。
 自虐とユーモアを込めての「モーロク」だろう。

 ねんてん先生がこの本の出自となる新聞連載を始めたのが2010年。その一年前に『モーロク俳句ますます盛ん』なんていう本を出版したせいで、エッセーのタイトルが「モーロクのススメ」になった次第。
 代表句といえば、「三月の甘納豆のうふふふふ」というねんてん先生は、河馬とアンパンと柿をこよなく愛しているという、変わったお人。
 変わっているのは世のくだらない常識にあてはめただけで、むしろとても自然。
 だから、ねんてん先生のファンは多い。

 先生、この本の中でこんなことを書いている。
 「自分の体験したことや感じたことは、ほとんどがつまらない。(中略)思い切って嘘をつき、その嘘で自分や日常を活性化したい」。
 「モーロク」している人が「活性化」なんて言いますか。
 さらに、「モーロクとは、はらはら、どきどきすることか」。
 「耄碌」であれば「はらはら、どきどき」するのは周りの人だが、先生の場合、自分が「はらはら。どきどき」するのである。
 こういう「モーロク」がいたら、それはそれで周りの人は大変だ。
 ちょっとぐらい落ち着いてもらいたくなる。
  
(2016/03/22 投稿)

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