プレゼント 書評こぼれ話

  この春から始まったドラマで
  TBSの火曜10時からの
  「重版出来!」を
  楽しく見ています。
  「出来」と書いて
  「しゅったい」と読みます。
  出版業界の言葉のようです。
  これは松田奈緒子さんの漫画が原作のドラマ。
  残念ながら
  原作の漫画は読んでいないのですが
  そのうちに読みたいものだと
  思っています。
  このドラマでもそうですが
  漫画から教えられることって
  たくさんあります。
  そんなことを
  まとめたのが
  今日紹介する『マンガがあるじゃないか』。
  そう人生にはいろいろ悩みがあるでしょうが
  マンガがあります。
  小説もあります。
  映画もあります。
  だから、へこたれるんじゃないよ。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  それぞれのマンガ                   

 歳月のたとえとして、橋の下を水が流れるというのを、開高健のエッセイで知ったのは青春期の只中であった。
 その開高や大江健三郎、安部公房、倉橋由美子といった作家たちの作品から教わったことは多いけれど、それと同じくらいのことを漫画や映画から学んできたように思う。
 「わたしをつくったこの一冊」と副題のついたこの本で、著名人29人が語る一冊はすべて漫画である。
 脚本家木皿泉、芸人光浦靖子、漫画家ヤマザキマリ、作家中野京子、フランス文学者中条省平といった人たちが漫画から教えられたことごとをまとめた一冊。
 漫画といって、馬鹿にする人も少ない現代ではさもありなんという本だが、私が子どもの頃はまだ漫画なんか読んでいると馬鹿になるといわれた時代。
 ようやくにして、漫画もまっとうに評価されるようになった。

 漫画(この本ではマンガという表記)といえば、「漫画の神様」と呼ばれた手塚治虫は今でも多くのファンがいる。
 この本でも手塚作品を「わたしをつくった一冊」にあげる人が何人かいる。
 中野京子は「火の鳥」を、落語家の春風亭一之輔は「アドルフに告ぐ」をあげている。
 複数の人にあげられているのは手塚ぐらいだから、やはり手塚漫画の影響は大きいといえるし、それとは逆に人それぞれ固有のお気に入りがあるものだと、漫画の世界の広がりに圧倒される。

 おとなになって漫画と縁遠くなったこともあって、最近の人気漫画事情に疎いが、その人なりの生きた時代があるのだから、それは仕方のないことだ。
 もし、私だったら永島慎二の漫画を選ぶだろうにと思ふのは勝手で、きっと振り返れば、誰にも「わたしをつくった」漫画の一冊はあげられるのではないだろうか。
 特に現代と違って漫画が勉強の仇のように思われた時代に思春期青春期を迎えていた者たちにとって、密かに漫画は自分の糧になるだけの要素は持っていただろう。

 この本は「14歳の世渡り術」シリーズの一冊として編まれたもので、子どもたちにはこれだけは言いたい。
 漫画から教わることは、たくさんあるんだと。
  
(2016/05/11 投稿)

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