05/28/2016 嫌われる勇気(岸見一郎/古賀史健):書評「私は変われるか」

お待たせしました。
『嫌われる勇気』の紹介です。
著者は岸見一郎さんと古賀史健さん。
先にこの本の後編にあたる
『幸せになる勇気』を紹介したので
順番が逆になってしまいました。
私が手にした本には
115万部突破!という
帯がかかっていました。
そして、
こんな言葉も。
「アドラー心理学の新しい古典」。
いやあ、すごいですね。
今でも書店の平積みで
並んでいます。
結論からいえば、
確かにこの本はいい本です。
自身を変えたいと思っているなら
ぜひ読むべき一冊だと
思います。
人生後半にはいった私でさえ
ライフスタイルは
変えられると思いましたもの。
じゃあ、読もう。

現在のアドラー心理学のブームの火付け役となった一冊である。
2013年12月に刊行され、今年(2016年)ミリオンセラーになって、今なお売れ続けている。心理学の本としては異例ではないか。
もっともこの本を心理学としてではなく、自己啓発本として読んでいる人が多いのではないかしら。
例えば目次をみると、「あなたは「このまま」でいいのか」とか「すべての悩みは「対人関係の悩み」であるとか「人はいま、この瞬間から幸せになることができる」とある。まさに今仕事で悩んでいる人にはぴったりくるのではないか。
そして、この本はそういう読者の要求に必ず応えてくれるにちがいない。
そういう読者が多いことがミリオンセラーにつながったのだろう。
アレフレッド・アドラーの心理学でいえばいくつかの独特な用語が出てくる。
この本ではまず「ライフスタイル」という言葉がまず紹介されている。アドラーがいう「ライフスタイル」とは性格や気質のことをこの言葉で説明するのだが、本書でも書かれているように性格とか気質と言われれば変えようがないものと思いがちだが、「ライフスタイル」となれば変えることが可能のように思えてくるから不思議だ。
アドラー心理学は変えることができる心理学といっていい。
本書ではこう記されている。「自分が変わるための心理学」だと。
実は自己啓発の目的は自分をいかに変えるかにあるのだと思う。
現状の自分に満足せず、あるいは本書で哲人に教えを乞う青年のように自分を嫌悪する、そういう人がどのようにすれば自分を変えることができるか、その手法が書店でひとつのコーナーを作り出すほどになっている。
それらとアドラー心理学がどう違うのか。
アドラー心理学は根本の考え方を説明しているのだと思う。ゆえにどのような人にも通用するし、どういう手法にもその根本さえ間違えなければ合致する。
この本を読めば、その人なりに感銘を受ける言葉が見つかるにちがいない。
ちなみに私ならこれを選ぶ。
「世界とは、他の誰かが変えてくれるものではなく、ただ「わたし」によってしか変わりえない」。
(2016/05/28 投稿)

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