08/07/2009 立秋/「国宝の美」を読む

暦のうえでは、秋、ということになります。
だから、今日からは「暑中見舞い」ではなく、
「残暑見舞い」。
とはいっても、まだまだこれからが暑さが厳しいですから、
皆さん、体調には気をつけて下さい。

秋の航一大紺円盤の中 (中村草田男)
此秋は何で年よる雲に鳥 (松尾芭蕉)
これから徐々に、風景の色も深まってきますから、
季節を感じながら、読書や俳句を楽しむのもいいかもしれません。

「国宝の美」という、週刊朝日百科の新しいシリーズが
今週創刊されました。
うーむ。

私は、この手のものにすごく弱い。
創刊号が大抵安い、
(「国宝の美」も400円というサービス定価)、
付録とかおまけとかついている、
(「国宝の美」には「国宝鑑賞の手引き」がついている)
それにやっぱりそのシリーズの目玉がでてくる。
(「国宝の美」では興福寺の阿修羅像)
阿修羅像が、じっと私をみつめているようで。
欲しいな、いいなぁ。
本屋さんの店頭で、
どうする? どうする? と百回くらい悩んで、
ついに買っちゃぃました。

最後まで揃うことはなかなかなくて、
最近では「日本の歳時記」は全巻揃えましたが、
あとは沈没の山。
それなのに買いたくなる。
「ウルトラマン」の分冊が出たときは、本屋さんの前で
苦渋の選択で日が暮れました。

阿修羅像の魅力と付録にひかれて購入したのですが、
「刊行のことば」として、山本勉さん(大学教授)が、
国宝についてこんなことを書いているのが印象に残りました。
国宝とは、日本におけるそんな無数のかたちの代表にほかならない。
それらは、すぐれたすばらしいかたちをもっているだけでなく、
この国に連綿と続いてきた、かたちをつくる歴史、あるいはかたちを享受する
歴史をたどる起点にふさわしいものであるはずだ。

この国は、そういう心の襞に根ざすものを大切にする文化をもっていました。
そういうものをなくしては、いけない。

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