プレゼント 書評こぼれ話

  昨日紹介した
  『少年の名はジルベール』の
  竹宮惠子さんは
  漫画雑誌「COM」の優等生だったことは
  有名な話です。
  もちろんその「COM」は
  手塚治虫が作った漫画雑誌で
  もしかしたら「COM」がなかったら
  漫画の世界は
  かなり違ったものになっていたかも
  しれません。
  同じようなことが
  「ガロ」にもいえますが。
  その手塚治虫の評伝を
  延々と綴っている
  二階堂黎人さんのシリーズも
  やっと4冊めとなりました。
  それがこの
  『僕らが愛した手塚治虫《復活編》』。
  私なんか
  図版を見ているだけで
  うれしくなります。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  マンガとコミックの違い                   

 「漫画の神様」手塚治虫の評伝であるこのシリーズは、この「復活編」で4冊めとなる。
 ところが、出版の事情か、最初の2冊は小学館、3冊目は原書房、そして今回は南雲堂と出版社が違います。読者とすれば出版社は違えども、なんとか最後まで出版し続けてもらいたいと願っています。
 それほどに面白いし、なんといっても図版の充実ぶりはすごいのです。そのほとんどは著者の二階堂氏の蔵書というのですから、一体この人はどれだけの資料を持っているのかと驚きます。

 この「復活編」では手塚の1973年終わりから76年までが描かれています。
 「復活編」とあるように、この時期の手塚は劇画偏重のマンガ界から火の鳥のようにまた第一線で活躍してきます。きっかけとなった作品は『ブラック・ジャック』と『三つ目がとおる』。
 この時代の漫画の表現について、二階堂氏はこう書いています。
 「旧来のデフォルメ中心の《漫画》と、緻密な線でリアリズムを追求した《劇画》とが融合して、今日言うところの《コミック》という様式に変化」したという。
 「コミック」という言い方と「漫画」という言い方。一見同じような言葉であるが、その違いについて、ようやく腑に落ちた感じがしました。

 特に手塚の「ブラック・ジャック」の手術のシーンなどは手塚ならではのリアリズムであって、それが生きたからこそ、少年マンガの表現方法からの脱却に苦しんでいた手塚を「復活」させたといえるのでしょう。
 全巻完成がいつになるのかわかりませんが、最後までお付き合いするつもりです。
  
(2016/07/07 投稿)

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