プレゼント 書評こぼれ話

  自民党の強さだけが目立った
  参議院選挙。
  そんな選挙結果にざわざわしていた昨日(7月11日)、
  突然永六輔さん死去の報が流れました。
  たまたま図書館にいたので
  永六輔さんの大ベストセラー『大往生』を
  その場で再読しました。
  この新書を読んだのはもう20年以上も前のことです。
  この本を書いた時、
  永六輔さんは60歳。
  なんと現在の私よりも若かった。
  この本の最後に
  中村八大さんとの最後の作詞となった
  こんな歌が載っています。

    あなたがこの世に生まれ
    あなたがこの世を去る
    私がこの世に生まれ
    私がこの世を去る
    その時 涙があるか
    その時 愛があるか
    そこに幸せな別れが
    あるだろうか

  永六輔さんは亡くなったけれど
  それは83歳の永六輔さんが示してくれた
  死の順番だと思います。
  ずっと普段着だった永六輔さん、
  永六輔さんが作った歌は
  これからもずっと歌い継がれていくと思います。

  ご冥福を心からお祈りします。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  追悼・永六輔さん - 先に往っただけ                   

 独特の語り口で多くの人に愛された永六輔さんが亡くなった。83歳だった。
 永さんの肩書は放送作家、作詞家、ラジオのパーソナリティ、著述家など実に多彩だった。
 私が永さんのラジオ番組をよく聴いていたのはちょうど永さんが尺貫法に異を唱えていた頃で、1970年代後半でしょうか。
 テレビのない学生生活で、部屋の中の娯楽はラジオだった時代です。

 永さんが岩波新書にこの『大往生』を書いたのは1994年。200万部を売る大ベストセラーになりました。
 老いや病気、あるいは死を永さんは町の無名の人たちの言葉を拾い集めて、読者の視点で描いてくれました。
 この本の中でも紹介されていますが、「子供叱るな/来た道だもの/年寄り笑うな/行く道だもの」は、永さんが犬山の寺の門前の掲示板から写したもので、永さんのラジオ番組でも聴いた記憶があります。
 とても印象深い言葉です。

 作詞家としては坂本九さんの名曲「上を向いて歩こう」や「見上げてごらん夜の星を」が知られています。「遠くへ行きたい」も永さんの作詞です。
 作曲は盟友中村八大さんといずみたくさん。二人に作詞を提供する困難を感じて作詞家を断念したと、この本には書かれています。
 「まえがき」で永さんはこの本を90歳で亡くなった父に捧げると記していますが、子や孫に見守られながら逝った父を「これ以上の死に方はない」と敬意を払っている。
 永さんには先達の人から順番に死んでいくこと、その姿を残されて者たちにしっかり見せることという強い思いがあったのでしょう。

 「大往生」というのは、死ぬことではない、と永さんは書いています。
 「往生は往って生きること」だと。
 永六輔さんは、先に往っただけのこと。
 それが永六輔という人の心情だったのですから、まさに「大往生」です。
  
(2016/07/12 投稿)

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