プレゼント 書評こぼれ話

  昨日三島由紀夫の『美しい星』を
  読みそびれた一冊と
  紹介しましたが、
  今日紹介する
  角田光代さんと堀江敏幸さんの
  食をテーマにした
  100冊のブックガイド
  『私的読食録』を読んでも
  半分以上は
  未読の作品であることに
  気付かされる。
  本の世界を完全制覇できるなんて
  はなから思ってもいないが
  読んでも読んでも
  その差は広がるばかり。
  まったくもって
  こればかりはどうしようもない。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  おいしいブックガイド                   

 以前、自分の書いた書評を書評家の豊崎由美氏に読んでもらったことがある。毒舌書評で有名な氏であるからノックアウト寸前まで打たれたが、最後の決め手は「この人はこの本のことをちっとも楽しんでいない」と看破され、あえなく撃沈した。
 文章はそういう点では正直である。
 芥川賞作家の堀江敏幸氏と直木賞作家の角田光代氏が食をテーマにそれぞれ本を紹介したこのブックガイドでは100冊の本が紹介されているが、さすがにこれだけあれば堀江氏も角田氏もちっとものっていないと感じる本もあれば、もうはまりまくっている本もある。

 角田氏が紹介している本の中ではなかがわりえこの『ぐりとぐら』が一番の絶品だろう。
 なんといっても、この時のタイトルがいい。「
 おいしかったなあ、ぐりとぐらのカステラ」、もうこれだけでこの絵本がいかにおいしい作品かわかる。
 角田氏の紹介した本では『ぐりとぐら』のような小さい時に読んだものの紹介に熱がこもるのは、やはり小さい頃の読書の記憶が大事だということだろうか。

 『小公女』という本の紹介の最後、「本に出てくる食べものというのは、読むことでしか食べられないのだ」なんていう文章は、角田氏しか書けない一節かもしれない。
 角田氏の長編小説を読んでいるような一節がまだある。
 こちらはスタインベックの『朝めし』という作品の紹介の中。
 「生きることの本質は、かなしみなのではないか。だから私たちは幸福であろうとするのではないか。かなしみに浸らないために」。
 いかがです? なんとも、おいしい文章でしょ。
  
(2016/09/15 投稿)

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