プレゼント 書評こぼれ話

  今日は秋分の日
  秋彼岸の中日でもあります。

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  俳句の世界では
  単に「彼岸」といえば春の彼岸をいうので
  秋は「秋彼岸」または「後の彼岸」といったりします。

    人は灯をかこみて後の彼岸かな    三田 きえ子

  段々秋も深まっていく頃です。
  そういう秋には
  いい本を読みたいものですよね。
  今日紹介するのは
  石井桃子さんの『ノンちゃん雲にのる』。
  実はこの作品も
  私が読みそびれていたもので
  やっと読めました。
  そして、思ったのですが
  やっぱりいい作品は
  もっともっと早くに出会いたかった。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  なんとも素敵な児童書です                   

 児童文学者石井桃子の功績は数多ある。
 海外の児童文学の翻訳、家庭図書館の活動、作家としての執筆。
 なかでも、この作品は石井桃子の代表作でもある。
 初版の刊行は1947年、戦後間もない時期である。出版社が変わって刊行された1951年には第1回芸術選奨文部大臣賞を受賞、その後映画にもなった程だから大いに読まれた。
 今はこうして彼女の著作集の第1巻に収録されてはいるが、もっと広く読まれてもいいのではないか。
 決して古びていない、いい作品だ。

 主人公は小学2年に進級したばかりの女の子、田代信子ちゃん。ノンちゃんと呼ばれている。
 ある日ノンちゃんが目を覚ますと、お兄ちゃんとお母さんがいない。ノンちゃんには内緒で、東京に行ったらしい。(ちなみにいうと、ノンちゃんは小さい頃に赤痢になったので今は東京から少し離れた土地で暮らしている)
 ノンちゃんは拗ねて、ずっと泣きっぱなし。
 家も飛び出して、なんと池に映った雲の中に飛び込んでしまうのだ。それがタイトルの由来。

 雲の飛び移ったノンちゃんはそこでおかしなおじいさんに出合って、自分のことや家族のことを話すことになる。
 話すうちに、大嫌いだったお兄ちゃんがちっとも嫌いでなくなったり、よくできると思っていた自分がそうではないことに気がついたりする。
 特にノンちゃんのお父さんはのんきそうだが、しっかりと子どものことを見ている。
 子どもの躾とはこうやってするのかと感心する。

 こういう作品がもっと読みやすい文庫本なんかで刊行されたらどんなにいいだろうに。
  
(2016/09/22 投稿)

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