プレゼント 書評こぼれ話

  NHKの朝の連続テレビ小説の95作目となる
  「べっぴんさん」が
  今週から始まりました。
  「べっぴんさん」は
  子供服メーカーの先駆け「ファミリア」の創業者坂野惇子さんが
  モデルとなっているようですが
  第1回めの放映であったように
  戦後の復興をどう乗り切っていくのかという点も
  見どころのひとつです。
  今日紹介するのは
  『人びとの戦後経済秘史』。
  東京新聞・中日新聞経済部編です。
  案外朝ドラで描かれている
  女性たちの姿が
  一番しっくりくる
  戦後の庶民の姿かもしれませんね。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  誰もが持っている経済的な記憶                   

 本書は「戦後の日本経済を巡る、人々の「記憶遺産」である」と、「はじめに」の冒頭に記されている。
 公式であれあるいは非公式であれ、敗戦後の私たちの生活は日本経済の様々な事情の中で描かれているのだが、実際にはそれぞれの生活の場面で実感されるものである。
 それは最近のNHKの朝の連続テレビ小説がしばしば戦争と終戦後の生活を描いてきたことと深く関係しているように思う。
 本書でいう「記憶遺産」こそ、案外NHKの朝の連続テレビ小説が描いてきたものに近い。

 本書では「国家総動員経済の真相」に始まり、石炭産業の衰退、高度経済成長時代の頃、そいてオイルショックから少子化の時代と「記憶遺産」が描かれている。
 当然読者それぞれに経済と関わる「記憶遺産」があるだろう。
 端的な例でいえば、学校を出て就職を迫られた時の経済事情はどうであったか。おそらく、そのこと一点を思い出しても、人それぞれ違うだろう。

 昭和30年生まれの私にとっては、小学5年生の頃に九州の炭鉱から多くの転校生がやってきた記憶がある。
 つまり昭和40年前後には多くの炭鉱が廃鉱になっていたのだろう。
 小学生の私にそんな経済事情は理解できなかったが、転校生が多くいたという「記憶」はある。そういったことの一つひとつが、その人ならではの経済事情だ。

 高度経済成長は私たちに色々な恩恵をもたらしたが、「高度成長は一種の「過激成長」。現代が生んだ「国壊しの神話だった」といった学者もいたことを、本書から知った。
  
(2016/10/07 投稿)

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