プレゼント 書評こぼれ話

  文庫本には時々
  文庫オリジナルというものが出ることがある。
  単行本でなく
  文庫本でいきなり出版される。
  中にはもったいないような
  素晴らしい文庫本などもあって
  うれしくなる。
  今日と明日の二日間紹介する
  中公文庫オリジナル
  『教科書名短編』もそんな素敵な
  企画本となっている。
  今日はまず「人間の情景」とサブタイトルのついた方を
  紹介しましょう。
  こちらは歴史小説を集めています。
  あなたはこのうちの何篇かを
  勉強した記憶がありますか。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  覚えていますか、中学校の教科書を                   

 中学生の頃に習った国語の教科書にどんな文学作品が掲載されていたか、とんと記憶がない。  それって結構覚えているものかしらん。
 中公文庫オリジナルとなるこの本には1946年から2012年まで発行された中学校の国語教科書から、歴史・時代小説を中心とした短編12篇が収められている。

 なるほど、そういえば森鴎外の『最後の一句』や『高瀬舟』は教科書に載っていそうな作品で、試験問題になりそうな、例えば『高瀬舟』であれば「安楽死」という重いテーマを扱った作品だから生徒に「あなたならどうしますか」みたいな質問は与えやすいだろう。
 それに、森鴎外は有名な明治の文豪ではあるが自主的な読書となるとなかなか手を出しにくい作家だし、それでも一度は読んでおきたい作家だとすれば、教科書に載るということは良いことではある。
 それを覚えているかどうかはともかくとして。

 ちなみにこの文庫で取り上げられている作家は、司馬遼太郎、森鴎外、山本周五郎、菊池寛、武田泰淳、遠藤周作、吉村昭、梅崎春生、野坂昭如で、司馬と森、山本の三人はそれぞれ2篇ずつ収録されている。
 中から一篇だけを勧めるとすれば、野坂昭如の『凧になったお母さん』だろうか。
 この短編は野坂の『戦争童話集』に収められているが、先の戦争の空襲の悲惨さをなんともいえない野坂の文体が胸をうつ。
戦争の残酷さ悲惨さを忘れないためにも、中学生にも十分読める作品である。
 こういう作品はぜひ教科書に残してもらいたい。
  
(2016/10/20 投稿)

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