プレゼント 書評こぼれ話

  実はもう
  山崎ナオコーラさんは芥川賞から
  見放されてしまったと
  思っていたのですが
  第155回芥川賞候補となった
  『美しい距離』が
  思った以上に評価が高く
  もしかして
  まだまだ狙えるのではないかと
  思ってしまいました。
  書評にも書きましたが
  この作品の書き出しはいいですね。
  こういう文体は好きです。
  こういう作品を
  これからも書けるかどうか
  山崎ナオコーラさん
  がんばってください。
  ここまできたら
  芥川賞とっちゃいましょう。

  じゃあ、読もう

  

sai.wingpen  山崎ナオコーラさんに芥川賞をあげたい                   

 第155回芥川賞候補作となった作品で受賞には至らなかったものの作品の評価は高かった。
 選考委員の宮本輝氏がこれまでの山崎作品の候補作の中では「最も優れている」と書いて、それは「静謐さの持続力」であると続けている。
 作品を読むとこれが山崎ナオコーラの作品であるのかと少し背筋が伸びた。この作家はこんなにうまい人だったのかという感じである。
 今回の作品が末期ガンで死の瞬間が近い妻を持った男の話というせいもあるだろう。
 常になく声のトーンを落とした作品になっている。

 しかし、宮本氏が書いているようにこれまでにもこういった作品はあったように感じる読者も多いだろうし、堀江敏幸委員のように「どこかサンプリングに似た危うさ」を感じない訳でもない。
 ただ島田雅彦委員が「ファンタジー仕立てで夫婦愛を謳い上げれば、芥川賞などに頼らなくても、ベストセラーが狙えるはず」は作品の本質を見誤る意見だと思う。
 山崎さんが欲しいのはベストセラーではなく芥川賞だと思うが、それゆえにそのための作品作りとなっていたらそれもまた違うだろう。

 作品を生み出すにあたって終末ケアの現状や介護休暇の実態を調べたのだろうが、詩的な文体の書き出しや死に向き合っている妻のサンドイッチ屋の描き方などうまいのに、そのあたりが残念ながら説明的になっている。
 妻の母と主人公の夫の気持ちの微妙なずれが面白かったが。
 ただこういう作品を書いたのだから、山崎ナオコーラさんの芥川賞への道はまだまだ続くのだろう。
  
(2016/11/11 投稿)

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