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プレゼント 書評こぼれ話

  うかつでした。
  漢字で書くと、迂闊。
  パソコンでないと、書けない漢字です。
  何が迂闊だったかというと、
  東海林さだおさんの「丸かじり」シリーズの、
  文春文庫の装丁が、私が大好きな和田誠画伯の手になるものだと、
  気がつかなかったこと。
  これを迂闊といわずして、なんといえばいいのか。
  そういえば、文庫の書名文字は、和田誠画伯があみだした、
  「小学生でも書けそうだけど、ちょっとやそっとでは書けない、レタリング」手法。
  もう、そのことだけで、気がつくべきでした。
  本当に、和田誠画伯の装丁はうまい。
  今さら褒めても仕方がないでしょうが。
  でも、この『ダンゴの丸かじり』の表紙は、
  ダンゴの下に美女が舌なめずりしている絵なんですが、
  この美女、本書のなかでは、たらこくちびるを舐めているだけの人。
  ああ、それなのに。
  和田誠画伯の手にかかれば、絶世の「ダンゴ美女」に変わる。
  うかつの日曜でした。
  ごめんなさい、和田誠画伯。

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ダンゴの丸かじり (文春文庫)ダンゴの丸かじり (文春文庫)
(2001/09)
東海林 さだお

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sai.wingpen  「丸かじり」コミュニケーション論            矢印 bk1書評ページへ

 コミュニケーションっていう言葉、いつの頃から使いだしたか。
 正確にはわからない。
 もちろん、英語圏の人は、ずっと昔から使っていた。
 でも、日本では、そうではなかった。
 織田信長は使わなかった。水戸黄門も使わなかった。
 私の子供の頃も使わなかった。
 うーん、困った。
 では、日本語でなんと言っていたのか。
 「会話」とか「話し合い」とか、そんな言葉だったような気がする。
 でも、気がするだけで、確かではない。
 それに、コミュニケーションって「会話」とか「話し合い」とは、ちょっとニュアンスがちがう。
 話す、だけではなく、聞く、が必要。
 「話会聞」というのが、正しい日本語です。でも、なんと読むのか。「ワカイブン」。本当かな、それはワカラナイ。
 本当は「話会聞話会聞話話会聞聞会話」が、もっと正しい。でも、悲しいけれど読めない。
 かように、コミュニケーションは難しい。

 話すことがないと、「聞会聞会聞黙黙離」になってしまう。これも、読めないのだが。
 そんな時に、東海林さだおの「丸かじり」シリーズは役に立つ、なんて、知らなかったでしょ。
 誰もいわないのだから、知らないで当然。
 たとえば、この『ダンゴの丸かじり』に載っている、「ソースか、醤油か」というエッセイなんか、コミュニケーションに格好の材料。「聞会聞会」状態になれば、こうつぶやけばよろしい。
 「ところで、あなたはトンカツにお醤油をかけますか」
 ほら、突然、話が弾けだした。
 「へええ、そんな人、いますか」「います、います」
 って、具合になります。
 「聞会聞会」は、俄然「話話会聞会話話会笑」に変化する。
 これって、コミュニケーションにおける「丸かじり」効果といえる。

 しかし、政治の話をしてはいけません。
 ついていけなくなって、孤独になります。
 漢字にすると、「話会聞会話話激怒列会聞孤独」になる。これは楽しくない。
 やはり、コミュニケーションは楽しくないと。
 だから、「丸かじり」をよく読んで、コミュニケーション力を高めるのが、人生円満に生きる方法です。
漢字にすると、「話会聞会話笑会笑話会話会笑笑幸福」となる。
 もちろん、なんと読むかわからないから、おおまかに「コミュニケーション」と読んでいい。
  
(2009/08/23 投稿)
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