プレゼント 書評こぼれ話

  昨日(11月24日)
  東京では11月としては54年ぶりの初雪、
  積雪にいたっては
  観測史上初だったとか。
  埼玉でも
  朝から結構降りましたよ。

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  写真で見ると
  もう雪国ですね。
  こんな日は暖かい部屋で読書なんかと
  強引に話を本の方へもっていきます。
  おそらく人よりは
  少しばかりたくさん本を読んでいると思っているが
  本当はちっともそうではないのではないか。
  最近とみにそう思います。
  だから読みそびれた本を今年は何冊も手にしましたが
  それでも追いつけるはずもありません。
  今日紹介する
  川本三郎さんの『物語の向こうに時代が見える』は
  書評本ですが
  この中で紹介されている20数冊の作品で
  私が読んだのは半数にも
  満ちません。
  これって
  どういうことなのでしょう。
  こうして読まずに
  終わってしまうのでしょうか。
  ああ、もっと本が読みたいなぁ。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  包み込むほどのあたたかさ                   

 川本三郎さんの文章とは映画評論を通じて出会った。
 映画に夢中になっていた頃であるから、かれこれ40年以上前のことだ。
 だから、私にとっての川本三郎さんは映画評論家であるのだが、書評家としても数多くの著作を残しているから、その方面でも川本三郎さんというだけで手がのびてしまう。
 この本もそんな一冊だ。

 雑誌に掲載された書評、文庫本の解説などさまざまな初出だが、川本さんの口あたりのいい文体は同じだ。
 紹介されている本は20冊以上。ひとつの文章に複数の本の紹介がされている松本清張作品を扱った文章などもある。(ちなみに映画化されている作品が多い松本清張だから、そうなると自然と川本さんのボルテージもあがるのが面白い)
 タイトルのように時代を見据えた作品群と町と人との姿を描いた作品群、それと家族と老いを見つめた作品群にわかれているが、私は二つ目の作品群が面白かった。

 章タイトルでいえば「「街」と「町」に射す光と影」で、先ほどの松本清張作品はこの章で紹介されている。
 その他の作品でいえば、佐藤泰志の『海炭市叙景』や桜木紫乃の『ホテルローヤル』ほかの作品、川本さんが愛する野呂邦暢の作品と、廃れつつある町への川本さんの視点はやさしい。
 おそらくそういう視点は川本さんらしさだといっていい。
 40年以上前から映画に見つめる視線もそうであった。
 誰もから放っておかれる弱いものへ、川本さんはずっと暖かだったといえる。
 それは映画だけでなく、物語もまた同じだ。
  
(2016/11/25 投稿)

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